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カッコよすぎるキム・イェジ選手で大注目!五輪の「ピストル競技」ってどんな種目なのか

  • 2024.8.1

五輪種目の「ピストル競技」に出場していた韓国代表のキム・イェジ選手が「カッコよすぎる」とX(Twitter)で注目を集めている。

拡散の起点になったのは、2024年5月にアゼルバイジャンのバクーで開催された「ISSF WORLD CUP 2024」でのイェジ選手の競技動画。

(イェジ選手が映るシーンは2:49~、5:56~、15:22~あたり)

イェジ選手の黒いユニフォーム姿に黒いキャップをつばを後ろにして被り、腰に手をあて片手でピストルを撃つ姿が「映画の主人公のようだ」と話題になったのだ。

イェジ選手は今回のパリ五輪にも出場し、「エアピストル10m」の種目で銀メダルを獲得。ちょうど五輪の開催期間ともあって、Xでは「なんという強者感」「エアピストルの撃ち方イカしすぎてる」などと盛り上がっている。

筆者は銃を使う競技と聞くとクレー射撃くらいしか知らなかったので、イェジ選手の話題を期に「片手で撃つタイプのピストルを使う競技もあるのだ」ということをはじめて知った。どんな競技なのか気になったので、調べてみた。

射距離によって種目が分かれる

撃つ時のフォルムがカッコイイ 出典:Togetterオリジナル

ピストル競技では、電子標的を狙って60発の弾を射撃し、合計点数を競う。今回話題になったイェジ選手のフォームのように、立ったまま片手で銃を構える姿勢で行われる。

射距離によって50m、25m、10mと種目が分かれており、種目によって競技時間やルール、使用するピストルの種類が変わる。

イェジ選手が銀メダルを獲得した「エアピストル10m」は、競技時間1時間15分の中で、的に向かって60発の弾を射撃して合計点数を競うもの。使用されるエアピストルはその名の通り空気を圧縮して鉛製の弾を打ち出すピストルだ。

エアピストルは1kg程度の重さだが、片手で何十回と構えて構えを解いてを繰り返すとなると、かなり体力と精神を削られそうだ。

また、イェジ選手が装着している「射撃用メガネ」もなんだかスパイ映画の道具みたいでカッコイイと話題になっている。こちらの特殊な形状をしたメガネは、スコープみたいな片方には度が入っており、もう片方には目隠し板を備えている。視力の矯正が必要な選手は、このメガネを装着して競技に臨むようだ。

(8月30日に行われた「射撃混合10mエアピストル」で銀メダルを獲得したトルコ代表のユスフ・ディケチ選手のように、射撃用メガネや耳を保護する耳当てなどのアイテムをつけずに生身で挑む選手もいる。)

エアピストルは所持までのハードルが高い

このエアピストル、そもそも所持する資格を持つまでのハードルがかなり高い。

日本の場合、警察に銃の所持許可を申請する必要があり、日本体育協会からの推薦状や、医師の診断書、身分証明書、経歴書などさまざまな種類の書類を用意しなければならない。

日本ではさらに、日本では国家公安委員会の規則により、エアピストルを所持できる人数が全国で500人までと定められており、所持許可の申請条件を整えても枠が空くまで数年単位で待機する必要があるケースも珍しくないようだ。

また無事所持許可証を得ることができても、その後試合で一定以上の成績を残さないと所持許可証の更新ができなくなるという制約もある。

スタートラインに立つまでもさまざまなハードルをクリアしなければならないピストル競技。概要を知ると、イェジ選手をはじめ、選手たちが乗り越えてきた道のりの重さを感じる話だった。

文:トゥギャッターオリジナル記事編集部 編集:Togetterオリジナル編集部

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