「若い人は分かるのかあれ？」日曜劇場のヒット作もパロディに…小ネタが満載の大人気アニメ『ダンダダン』

龍幸伸による漫画を原作とした現在放送中のTVアニメ『ダンダダン』。第10話では、ドーバーデーモンたちとの戦いが一区切りしたのと同時に、人気ドラマのパロディと受け取れるさまざまな小ネタが描かれた。そして、ラストで新キャラクター・ジジ（円城寺仁）が登場し、原作のどこまでがアニメ化されるのか期待が膨らむ展開に。

“人気ドラマ”を思い起こさせる小ネタの数々

ドーバーデーモンたちとのバトルの後、元の学校に戻り同級生に裸を見られてしまったオカルン（高倉健）、モモ（綾瀬桃）、アイラ（白鳥愛羅）の3人。保健室でモモとアイラは恥ずかしさのあまり叫びながら頭を抱える。

そこにモモの友達であるミーコとムーコが現れ、なぜモモとオカルンが急に裸になって教室の前に倒れていたのか推理を始める。保健室の電気を消し、スポットライトに照らされるミーコ。額に指を押し当て「モモ、オカルン、白鳥という、え～三角関係が見えてきます」「つまり～これは～」と口調まで変化する。

ミーコの口調は、人気ドラマ『古畑任三郎』に登場する刑事・古畑任三郎の独特な語り口のパロディだと受け取れる。古畑は高い推理力で事件を解決に導くが、ミーコはモモとアイラがオカルンを取りあって“グラディウス”を繰り広げていたと斜め上の結論を出した。ミーコたちにとって、今回の出来事は難事件すぎたようだ。

第10話の後半にもドラマに関する小ネタが。モモ、オカルン、アイラの3人は、モモの祖母・星子にドーバーデーモンたちとのバトルでなくなってしまった制服を買ってほしいと頼みこむ。だが、星子はモモに制服を買う代わりに“アベヒロシ”のモノマネをするように指示する。

星子の言う通り、モモは“アベヒロシ”の顔マネをしながら「ロケットエンジンバルブ」と連呼。この「ロケットエンジンバルブ」は、阿部寛が主演を務めた人気ドラマ・日曜劇場『下町ロケット』が元ネタだと受け取れる。

ドラマに関する小ネタやパロディが豊富な回となった第10話。人気ドラマや現実で活躍する俳優の名前が登場して面食らった人も多いかもしれないが、オカルンの本名が“高倉健”であるため、こういった小ネタは本作の真骨頂だといえるだろう。SNSでは「若い人は分かるのかあれ？」「毎回泣いちゃう」との声があがった。

どこまでアニメ化する？第2期はあるのか

第10話のラストで初登場したジジ。彼はモモの幼なじみであり、初恋相手だ。ジジはオープニング映像にも登場しているため、いつ本編で出てくるのか気になっていた人も多いはず。SNSでも「最後展開アツい」「ここからさらに面白くなるの……？」との声が。

ジジが登場した後、妖怪・邪視にまつわるエピソードが始まる。ただ、アニメはすでに第10話まで進行しており、1クール全12話で放送予定となっている。

12月12日現在、第17巻まで発売している『ダンダダン』の原作漫画。第10話の時点で第4巻の途中まで進んでいるため、第2期を制作するにあたって十分なストックがある。加えてアニメが高い話題と人気を獲得しているため、続編がつくられる可能性は高いだろう。

人気ドラマを彷彿とさせる小ネタが楽しい第10話。ジジの登場によってどこまでアニメ化するのか、それとも第2期の企画がすでに動いているのかという点にも期待が高まる。1クールの終盤に突入した『ダンダダン』の動向に要注目だ。

ダンダダン
ABEMAにて毎週木曜25時より無料放送
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
［番組URL］https://abema.tv/video/title/593-10
【(C)龍幸伸／集英社・ダンダダン製作委員会】

---

ライター：まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X（旧Twitter）：@kaku_magari