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『ブルーロック』キャラクター名から読み解く興味深い"由来" アニメ28話で描かれた注目コンビの関係性

  • 2024.11.13

現在放送中のTVアニメ『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』。「週刊少年マガジン」にて連載中の原作・金城宗幸、作画・ノ村優介による漫画を原作とする大人気サッカー作品だ。第28話では適性試験の第2試合がスタートし、御影玲王(みかげれお)の葛藤と自身の殻を破る姿が描かれた。

凪に追いつくため“新スタイル”を編み出す玲王

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(C)金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

主人公・潔世一(いさぎよいち)たちの試合が終わり、適性試験は第2試合へ。糸師凛(いとしりん)と士道龍聖(しどうりゅうせい)を主軸としたAチームと、雪宮剣優(ゆきみやけんゆう)と凪誠士郎(なぎせいしろう)がメインのCチームの対決がスタートした。そこで凪を振り向かせようと必死にあがいたのが、玲王だ。

玲王は御曹司であり、今まで欲しいものはなんでも手に入っていた。ただ、唯一手に入らなかったのが凪だ。ブルーロックに来るまでは、凪と玲王は2人でひとつといえるほどの強力なコンビだった。“エゴ”が試されるブルーロックでの経験を経て、成長しさらに先へ進む凪。すでに玲王の知っている彼ではなくなり、玲王は置いていかれてしまったのだった。

やる気がなさそうにしていたころとは違い、第2試合で凪は生き生きとプレーする。「楽しそうにしやがって」凪の姿を見て嫉妬のような感情を抱く玲王は、まるでフラれた元恋人のようだ。

玲王は凪を再び振り向かせるため必死に食らいつこうとするが、超次元な選手とプレーの数々を前にすると一向に通用しない。凛や士道は100点満点以上の突出した武器を持っているが、玲王はバランス型のオールラウンダー。どれだけプレーの質を高めても99点止まりのスペックなのだ。

だが、玲王はここで負けてなんでも手に入る退屈な日常に戻るより、絶対に欲しいものがあるブルーロックで戦いたいと強く思う。「もう器用貧乏じゃなく……器用大富豪と呼べ」ゴール前で凪にパスするかと思いきや、なんと玲王は雪宮のシュートをコピーして自らゴールを決めた。

コピーという新しいスタイル「カメレオン」を編み出した玲王。第2試合で凪が率いるCチームは負けてしまったが、試合の後「ナイスゴールだった」と凪に声をかけられる。

しかし、玲王は「見下して待ってろ」と言って凪を突っ返した。凪に声をかけられうれしそうにするのではなく、凪の求めるサッカーにたどり着くまで、つまり真に凪を手に入れることを目指す玲王は、やはり片思いのような健気さがある。

キャラクターの名前の由来を考察

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(C)金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

「カメレオン」という新しいスタイルを獲得した玲王は、「レオ」という名前の通りカメレオンの一部が入っている。プレースタイルと名前がリンクしているのだ。よって、玲王という名前は「カメレオン」が由来だと考えることができる。

他のキャラクターもそれぞれ名前に由来があると考察できる。たとえば、潔世一はブルーロックのコンセプトである「世界一のストライカー」から来ていると考えられる。

また、圧倒的なスピードの持ち主である千切豹馬(ちぎりひょうま)は「ぶっちぎる」という言葉が名前の由来だと読み解くことができる。『ブルーロック』には個性豊かなキャラクターが数多く存在しており、名前にそれぞれ独自の意味が込められていると考えると面白い。

第28話では適性試験の第2試合を通して凪と玲王の関係性にスポットが当たった。この2人は映画『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』にて主役として描かれており、本作のなかでも注目のコンビだ。ブルーロックでの勝敗だけでなく、玲王は凪を手に入れられるのかという点からも目が離せない。

ブルーロック
ABEMAにて毎週日曜日夜20時より放送
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
[番組URL]https://abema.tv/video/title/420-57
【(C)金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会】


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari