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滋賀県の伝統野菜「日野菜」とは!?その旬は?始まりは??

  • 2024.7.30

滋賀県の伝統野菜、それが「日野菜」です。 ただ「日野菜」とはどのような野菜なのでしょうか?

そこで今回は「日野菜」とは何かを解説します。 併せて旬や始まりについても説明します。

「日野菜」とは

ここでは「日野菜」とは何か解説します。

日野菜はカブの仲間

「日野菜」はカブの仲間とされる野菜です。

「日野菜」は滋賀県の伝統野菜として知られており、そのほとんどが漬物にして食されます。 逆にそのまま食べることはあまりありません。

なお、漢字表記の「日野菜」は「ひのな」と読まれます。 また、滋賀県では「あかな」という別名もあるので、その点は注意しておきたいです。

日野菜の旬

「日野菜」は主に10月~12月頃に旬を迎えるとされています。 この時期の「日野菜」は独特の風味があり、辛味や苦味を放つのが特徴です。

旬の「日野菜」は歯触りが心地よく、上品な味わいがあることでも知られています。

漬物にすると長期保存できるので、原産地である滋賀県などでは漬物にして食べられることがほとんどです。

日野菜は滋賀の伝統野菜

「日野菜」は滋賀県蒲生郡日野町鎌掛が原産の伝統野菜です。 滋賀県発祥の野菜の中では全国に知られている野菜の1つです。

ただ、現在では九州~信越の幅広い地域で栽培されています。 ちなみに滋賀県産の「日野菜」は「近江日野産日野菜」として「GI認定」を取得していることでも知られています。

「GI認定」とは「地理的表示保護制度」のことで、その地域ならではの自然的・人文的・社会的な要因の中で育まれてきたものを保護する制度です。

これは品質や社会的評価などの特性を有する産品の名称を地域の知的財産として守る意味合いがあります。 世界100カ国以上で導入されており、日本でも2015年に導入されました。

現在では全国各地の100を超える産品が登録され、滋賀県においては2017年に「近江牛」、2019年に「伊吹そば」、2022年に「地酒」が登録されています。

2022年には「日野菜」が認定、10月21日には東京都の農林水産省にて地理的表示登録証授与式が行われ、農林水産大臣政務官から登録証が授与されました。

「日野菜」の歴史

ここからは「日野菜」の歴史について解説します。

戦国時代に見つかった日野菜

「日野菜」の歴史は戦国時代に遡ります。

今から約500年前、戦国時代にこの地を治めていた蒲生家の当主、蒲生貞秀によって発見され栽培されたのが始まりであると伝えられています。

当時、日野藩主だった蒲生貞秀は野に生えていた赤カブを発見しました。 それを漬物にしたところ大変美味しかったため、好んで食されるようになったそうです。

後の貞秀の子孫にあたる蒲生氏郷も藩替えの際に「日野菜」を持ち運み、好んで食していたとされています。 また、近江商人である日野商人も各地に「日野菜」を広めたことで、全国的に知られるようになったとされます。

時の天皇も愛した日野菜の漬物「さくら漬け」

「日野菜」は漬物にすると桜の花のような色に染まります。

そのことから「日野菜」の漬物は「さくら漬け」とも称されます。 これは古くから天皇にも献上され、時の天皇自身もよく食されていたようです。

桜漬けだけではない、「日野菜」の漬物

「日野菜」の漬物は「桜漬け」が広く知られています。 しかし、他にも「日野菜」を使用した漬物が存在します。

日野菜の「桜漬け」

「日野菜」は漬物にすると独特の桜色に染まります。 そのことから「桜漬け」と呼ばれて親しまれています。

実際に「桜漬け」は滋賀県蒲生郡日野の名物とされるほどです。 代表的な「日野菜」の漬物として知られ、全国的に食されます。

塩の風味と「日野菜」の味わいが調和する「桜漬け」は見た目も鮮やかで、食卓も鮮やかに飾ってくれます。

日野菜の「エビ漬け」

「日野菜」には「エビ漬け」と呼ばれる漬物もあります。

本来「日野菜」の漬物は塩で漬け込むのが一般的です。 しかし「エビ漬け」は甘酢で漬け込むのが特徴です。

こうすることで甘味も加わり、より美味しい漬物になるとされています。

日野菜の「ひね漬け」

「日野菜」には「ひね漬け」と呼ばれる漬物もあります。

「ひね漬け」はぬかで漬け込んでいるのが特徴です。 そうすることでぬかの豊かな風味が加わり、より美味しくなるとされています。

まとめ

「日野菜」は滋賀県産の伝統野菜です。 野菜としては一般的なカブの仲間ですが、「日野菜」は滋賀県などを中心に生産されている伝統野菜となっています。

そのほとんどは漬物にして食されるので、もし見かけた場合はぜひ漬物にして食べてみてください。 旬のものは独特の風味があって美味しくいただけます。

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