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京都の芸術祭が「クセ物ぞろい」?インパクト大な演目の内容は

  • 2024.7.30

演劇やダンスのみならず、音楽や美術などのジャンルも超えた、国内外の実験的(EXPERIMENT)な作品を集めた、国内最大級のアートフェスティバル『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭(以下:KEX)』。第15回目を迎える2024年度のラインアップが発表された。

ムラティ・スルヨダルモ『TIDAK APA-APA』

■ 頭から離れない…インパクト大な演目が続々

架空の競技の試合を本物のスタジアムでおこなう、おごそかだけど目的不明の儀式に観客を巻き込む、山頂でカスタムオーディオカーの爆音パフォーマンス・・・おもしろいと思うかどうかは人によるけど、数ヶ月は頭にこびりつくほどのインパクトを与えるのは確実な演目を、見事にそろえてくるKEX。

今年は、会話の間についはさんでしまう「えーっと えーっと」という言葉をキーワードに、なんらかの空白を埋めようとしたり、記憶を呼び起こす行為を想起させる演目をそろえたという。

フェスティバルのメインとなる「Shows(上演プログラム)」では、世界or日本初上演を含めた13演目を上演。元「BiS」のテンテンコを招いた、穴迫信一 × 捩子ぴじん with テンテンコ『スタンドバイミー』(10/18~20)のように、比較的「演劇」として受容できそうな作品もあれば、韓国料理の歴史や個人的な体験を一人語りする、ジャハ・クー『ハリボー・キムチ』(10/25~27)のように「これを演劇と呼んでいいのか?」と思える作品もある。

ジャハ・クー『ハリボー・キムチ』©Bea Borgers

そういう風に悩みながら作品を観るのはちょっと・・・という人には、難易度が高すぎて廃れかけた、男性だけのダンスを復活させたアレッサンドロ・シャッローニ『ラストダンスは私に』(10/5・6)、大きな絹の衣裳を用いたアール・ヌーヴォー時代のダンスを、新解釈で上演するオラ・マチェイェフスカ『ボンビックス・モリ』(10/11・12)&『ロイ・フラー:リサーチ』(10/14)がおすすめ。

アレッサンドロ・シャッローニ『ラストダンスは私に』©MAK

またムラティ・スルヨダルモによるパフォーマンスの記録映像を、インスタレーション化した作品を含む展示『TIDAK APA-APA』(10/5~27)は、期間中無料で上映されるので、これを試金石としたうえで、アバンギャルドな世界に踏み込んでみるのもいいだろう。

『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2024』は、10月5日~27日に「ロームシアター京都」(京都市左京区)、「京都芸術センター」(京都市中京区)など、京都市内各地で開催(演目により異なる)。

期間中は「Shows」作品の理解を深めるためのレクチャーや、ワークショップなども開催される。料金は無料~5500円(演目により異なる)で、全演目対象のフリーパス(一般3万6000円、学生・25歳以下2万円)などの割引チケットもあり。いずれの演目も、8月9日から発売開始。

取材・文・写真/吉永美和子

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