1. トップ
  2. 恋愛
  3. パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

  • 2024.7.28
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

Text by 宇田春一(編集部)

パリ五輪男子サッカーグループリーグ(GL)第2戦が日本時間27日深夜から翌日早朝まで開催される。U-23日本代表はU-23マリ代表と28日午前4時(地上波TBS系列、NHK BS、Tverで放送)に激突する。

第1戦を終えて各チームの実力が明らかになってきた。そこで、各グループ初戦の結果から各グループの戦力を分析。

ここまで大波乱も起きたグループもあり、予想外のチームがGL突破を果たすかもしれない。

グループAは最強フランスとニュージーランドが大健闘

今大会最強と評されるフランスは初戦でアメリカと対戦し、アメリカを一蹴。フランスはオーバーエイジ(OA)にFWアレクサンドル・ラカゼット(リヨン)、FWジャン=フィリップ・マテタ(クリスタル・パレス)、DFロイク・バデ(セビージャ)と強力なスカッドを有し、右サイドを主戦場に精度の高い左足でチャンスを創造するMFミカエル・オリーズやフランス代表デビュー済みのDFカステロ・ルケバ(ライプツィヒ)、DFアドリアン・トリュフェ(レンヌ)と精鋭がそろっている。アメリカとの試合内容から見てもフランスを止めることは至難と思える。

一蹴されたアメリカは来季イタリア1部昇格が決まっているヴェネツィアのMFタナー・テスマン、FWジャンルカ・ブシオやFWケビン・パレデス(ヴォルフスブルク)を揃えているが、やや控えめのスカッドになっている。

このグループでの最大の衝撃はニュージーランドがギニアに打ち勝ったことだ。ギニアはインドネシアとの大陸間プレーオフに勝利して五輪出場を決めたチームだが、元リヴァプールのMFナビ・ケイタ(ブレーメン)、MFアブドゥライェ・トゥーレ(ル・アーヴル)、MFアマドゥ・ディアワラ(アンデルレヒト)と強力なOAを招集してきたため、グループAのダークホースと目されていた。

パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

ただケイタがチームとの不和により、チームから長期間追放されていた影響もあって話題の実力者たちは精彩を欠いた。一方ニュージーランドはFWベン・ウェイン(プリマス・アーガイル)、MFマシュー・ガーベット(ブレダ)がゴールを奪う形で躍動。元バイエルンMFサープリート・シン(無所属)が上手くタクトを振り、ギニアを2-1で破った。

ニュージーランドは2大会連続のGL突破がかかっており、アメリカ戦の結果次第で突破が決まる状況だ。フランス1強のグループだが、ニュージーランドとアメリカのし烈な2位争いは見応えがありそうだ。

グループBは大波乱!モロッコが台風の目に

今大会優勝候補の一角と目されているアルゼンチンはこの世代の主力MFエンソ・フェルナンデス(チェルシー)やMFバレンティン・カルボーニ(インテル)は招集できなかったが、コパ・アメリカにも出場したFWフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ)やベテランのDFニコラス・オタメンディをOAで招へいしたが、モロッコにまさかの敗戦を喫した。

アディショナルタイム中に2-2の同点にアルゼンチンが追いたと思われたが、モロッコサポーターのピッチ乱入やアルゼンチンファンが爆竹などをピッチへ投げ込むアクシデントにより試合続行不可能に。VARでアルゼンチンのゴールはオフサイド判定により取り消され、アルゼンチンの敗北が決まった。

強豪に勝利した伏兵モロッコはDFアクラム・ハキミ(PSG)を筆頭にOA枠を含めてA代表経験者を招へいするなど力を入れており、アルゼンチンを力で打ち負かす実力は今大会でも注目の的になっている。

パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

ウクライナはこの世代のエースストライカーのFWダニロ・シカン(シャフタール)を招集するも、攻撃の中核であるFWミハイロ・ムドリク(チェルシー)が欧州選手権を優先したため、かなり控えめなスカッドとなった。

一方イラクは昨年のアジアカップで6得点を奪ったFWアイメン・フセイン(アル・クウワ・アル・ジャウウィーヤ)をOAで招集し、ウクライナ戦でもゴールを奪って2-1の勝利へと導いた。モロッコとイラクが先行している状況だが、死に物狂いでGL突破を図るアルゼンチンの結果がどうなるか見ものだ。

グループCは熾烈な2位争いが面白い

同グループはバルセロナDFパウ・クバルシや昨季ジローナの躍進を支えたDFエリク・ガルシアなどそうそうたるメンバーを揃えたスペインが優勝候補に名を連ねており、初戦のウズベキスタン戦は2-1で勝利を収めた。

ただこのグループは2位争いが最も激しいと見られており、スペインと接戦を見せたアジア予選2位通過のウズベキスタンは攻撃の中核であるMFアボスベク・ファイズラエフ(CSKAモスクワ)、守備の要のDFアブドゥコビル・クサノフ(RCランス)に、OAでフル代表のエースストライカーのエルドル・ショムロドフ(ローマ)を有しており、国内組の優秀な若手であるMFジャスルベク・ジャロリディノフ(ネフチ)、エースストライカーのFWクサイン・ノルチャエフ(ネフチ)も健在だ。

パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

エジプトは198センチの超大型センターバックのDFオマル・ファイド(セルビア1部ノヴィ・パザル)、元アーセナルの守備的MFモハメド・エルネニー(無所属)らの堅守に定評があるチームだ。対するドミニカ共和国はレアルマドリーカスティージャの主力DFエドガル・プジョルやレアルマドリーやバレンシアで期待されたレフティーMFペテル・ゴンサレスを筆頭に若手8選手がスペインでプレーしており、多彩な攻撃オプションを備えている。

エジプトとドミニカ共和国はスコアレスドローで勝点1を分け合った。スペイン以外の3カ国の内三つ巴の戦いを制してどこが2位突破するのかに注目だ。

グループDは日本一強!メダル取りへ

初戦を5-0で大勝して発進した日本は同グループ最強格といって間違いない。FW平河悠(ブリストル・シティ)が負傷退場するも、攻撃力は落ちることなく一人少ない南米王者パラグアイを一蹴してみせた。

パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図
パリ五輪GL第1戦目総評!各グループリーグ初戦の結果から読み解く勢力図

大敗したパラグアイはOA枠で日本代表MF三笘薫が所属するプレミアリーグ・ブライトンの10番MFフリオ・エンシソ、ロシア1部ディナモ・モスクワDFファビアン・バルブエナ、ブラジル1部ボタフォゴGKロベルト・フェルナンデスを招へいしたが、10番を背負うMFウィデル・ビエラがレッドカードで退場したため大敗してしまった。強力なスカッドを誇る南米王者だが、困難な状況に陥っている。

マリはプレミアリーグ・ウォルヴァーハンプトンMFブバカル・トラオレ、フランス2部ボルドーの主力守備的MFイスフ・シソコと中盤のデュエルでフィジカルに秀でた選手を有しているが、決定力に欠ける編成となっている。

イスラエルはオーストリア1部レッドブル・ザルツブルクで今季リーグ戦29試合7得点15アシストとチャンスメイカーであるMFオスカー・グローフを中心に攻撃面に秀でているが、OA枠のドイツ1部バイエルンGKダニエル・ペレツが大会前にハムストリングを負傷して大会を辞退。第2GKのニヴ・エアリシ(ハポエル・ベエルシェバ)も大会前に全治2週間程度のケガを負って守備面に大きな不安がある状態で大会に臨んでいる。


マリとイスラエルは1-1の引き分けに終わったが、現状では頭一つ抜けた日本が優勢と見られている。GLで余力を持って突破すればメダル獲得の可能性があるだけに、残りの試合をアクシデントなく連勝を飾りたい。

元記事で読む
の記事をもっとみる