次男が年長のころ、とても仲が良かったお友だちがいました。毎日そのお友だちと遊ぶので、自然と親同士も会話をする機会が増えました。そのお友だちのママさんは、いろいろなイベントを企画したり、告知したりする素敵なお仕事をしているようなのですが、あるイベントに誘われたときに困ったことが起きたのです……。
絵本の読み聞かせ会
ある日、幼稚園のお迎えの際に「芸能人の絵本作家とコラボした絵本の読み聞かせ会があるから、よかったら参加してほしいな」とそのママさんに声をかけられました。
他にも参加してくれる小学生のきょうだいやお友だちを探していると言われて、楽しそうなイベントに誘ってもらえて興味が湧きました。
詳細を聞いてみると衝撃の事実が!
イベントの内容を聞いてみると、読み聞かせ会の当日に絵本作家本人が来るわけでもなく、絵本の読み聞かせをおこなう側としての練習に参加するために、数千円参加費がかかるとのこと。
さらに、本番の参加費がなんと数千円、そして会費、読むための絵本の購入費用、招待客を呼ぶ費用までかかるというのです。これにはちょっとびっくりしてしまいました。
図書館でおこなわれるような参加費無料のイベントだと思っていた私。しかしそうではなく、練習や本番への参加費、集客や絵本の購入費用が参加者持ちのイベントだということに、さすがに戸惑いを隠せませんでした。
丁重にお断りすることに…
子どもをイベントに参加させるだけではなく、読み聞かせをおこない、さまざな費用の支払い、集客までするとなると、お金を払ってタダ働きさせられているようで、参加する気にはなれません。
とはいえ、そのまま伝えるのも感じが悪いので、「予定が合わないから」と適当にはぐらかしお断りしました。ママさんからは「参加者が見つからなくて困ってるんだけど……」と言われましたが、「その絵本が好きなお友だちが見つかるといいね」とだけ伝えました。
その後、そのママさんからお誘いを受けることもなくなり、こちらとしては何となく安心し、今は最低限のあいさつをするだけの仲に戻っています。
結局そのイベントがどうなったかはわかりません。私が知らないだけでいろいろなスタイルのイベントがあるのだと思いますが、魅力的に感じるお誘いでも気安く引き受けることはせず、事前に詳細や参加条件はよく確認し、自分が好まないイベントへの参加はやめようと思った出来事でした。
イラスト/ななぎ
著者:小川 朝美
ベビーカレンダー編集部