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判定まで1年!? 子どもの「性同一性障害」を診断してもらうポイント

  • 2016.3.9
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【ママからのご相談】

中1になる娘がいるのですが、昔から女の子らしくなく、男の子のように育ってきました。

そして最近では、「女子の制服は着たくない」と言って不登校になってしまい困っています。

親として、 このような子どもにどのように接したらいいのか教えてください。

●A. お子様は性同一性障害の可能性がありますので、ジェンダークリニックを一度受診してみては。

こんにちは。メンタルフリーライターの木田あゆみです。

お嬢様が女の子らしくないとのこと、さぞかしご心配だと思われます。そこでまずは、親としてお子様にできることから解説していきます。

●ジェンダークリニックでの受診

ジェンダークリニックは、岡山大学を筆頭に全国にかなりの数がありますので、まずはそこを受診してみることが必要だと考えられます。

ただ、多くのジェンダークリニックでは初診から診てくれるところが少ないので、近くのメンタルクリニックなどを一度受診し、ジェンダークリニックへの紹介状 を書いてもらう方がよいでしょう。

ジェンダークリニックでは、まず簡単なアンケートと生育歴などを聞かれた後に、精神科医の受診があります。

性同一性障害の判定が出るのは人によりますが、未成年の場合1年以上かかることがほとんどのようです。

また、学校の制服の問題ですが、ジェンダークリニックの医師によく相談し、スクールカウンセラーや性同一性障害の支援をしている団体を利用し、希望する制服を着用できるよう働きかける こともできます。

実は私の知人の子どもも性同一性障害と診断されているのですが、高校進学時にさまざまなボランティア団体に協力してもらい、本人の望む性別の制服での進学が許可されました。

よって相談者様のお子様も、制服については相談者様がいろいろとお住まいの地域の支援団体などを調べてみるとよいと思われます。

また、東日本大震災をきっかけに、国が『よりそいホットライン:0120-279-338』というさまざまな相談を無料で24時間受け付けている相談電話を設置したのですが、性別違和に関する問題も受け付けていますので、どこに相談していいのかわからないときは、よりそいホットラインに電話してみるのもよいでしょう。

多くの性同一性障害の当事者は、思春期前に自覚症状が現れる ことが岡山大学の調査でわかっています。

相談者様のお子様も性同一性障害の可能性がありますので、ジェンダークリニックの受診と、身近な支援団体への連絡をすることが親としてできることだと思われます。

ただ一番大事なのは、性別違和に悩んでいるのは相談者のお子様本人だということ。

無理に女の子らしく振る舞うよう強制するのではなく、その性別違和が本物なのか、真摯に向き合うことが大切といえます。

性同一性障害の疑いのある子どもは、親の理解が一番の心の支えになりますので、十分な知識を身に付けておきましょう。

【参考リンク】

・ジェンダーセンター | 岡山大学病院(http://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/gendercenter.html)

●ライター/木田あゆみ(メンタルフリーライター)

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