テニスクラブで「経験者クラス希望です」「シニアクラスへどうぞ」【年寄り扱い】された女性の逆転劇

「自分は年齢のわりに若い」と思っている人にとって、周囲から必要以上に高齢者扱いされるのは耐え難いものがありますよね。良かれと思って言ってくれていることでも、心に引っかかってしまう時もあります。今回は知人がこんなエピソードを聞かせてくれました。

運動不足解消のために

私は50代の主婦です。子どもが小さい時は自分のことを考える余裕なんてありませんでしたが、先日末っ子もついに社会人になり、ようやく落ち着いて自分と向き合う時間が取れるようになってきました。

中でも特に気になっているのは運動不足です。
これからは健康のために定期的に身体を動かしたいと思い、私は近所にあるテニスクラブに入会しようと思い立ちました。

テニスの経験はあるので、事前にパンフレットを見て大人向けの経験者クラスに入れてもらおうと思っていたのですが、テニスクラブのスタッフは私の書いた申込書を見て、「50代ならシニアクラスにも入れますので、無理して経験者クラスに入らなくても……（笑）」と年寄り扱いしてきました。

ムッとして、「とりあえず1度経験者クラスで体験させてもらえますか？」と私が言っても、「大丈夫ですよ。そのあとシニアクラスに入ることもできますので」と、やっぱりシニアクラスを勧めてきます。

モヤモヤした気持ちのまま、私はテニスコートへ。
経験者クラスではその日、試合形式で練習をしていたので、そこに混ぜてもらうことにしたのですが……

実は、私は学生時代にテニスのシングルスで国体に出場した経歴を持っています。ブランクはあるものの、今でも素人には簡単には負ける気がしません。

実際、経験者クラスで自分より若い人と試合をし、何度も圧勝！そんな私の姿に、スタッフは傍目にも分かるほどびっくりしていました。

そのあとはさすがにシニアクラスに誘導されることはなくなり、私は当初の希望通り経験者クラスで楽しくテニスをしています。

もちろんスタッフは良かれと思って親切で言ってくれたのでしょう。それはありがたいことなのですが、やっぱり必要以上に高齢者扱いされるのはあまりいい気持ちがしません。
見た目や年齢ではなく、1人の人として向き合ってほしい！と切に思った出来事でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター：藍沢ゆきの