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上川隆也、藤原紀香らとの最新舞台に意欲「自由度が醍醐味」

  • 2024.7.21

2024年は、ドラマ『花咲舞が黙ってない』『Believe-君にかける橋-』に同時に出演するなど、出演作品が途切れることのない人気俳優・上川隆也。そんな上川の最新主演舞台『罠』の会見が、7月3日に大阪市内でおこなわれ、「推理劇の最高傑作」と言われる作品について語った。

最新主演舞台『罠』の会見に登壇した上川隆也(7月3日・大阪市内)

■ 「幕が開いた瞬間から、お客さまに向かって罠が…」

「演劇界のヒッチコック」の異名を持つロベール・トマが、1960年に発表した『罠』。休暇中に失踪した新婚の女性が、捜査中にひょっこりと戻って来るが、夫は彼女を「妻ではない。全然別人だ」と言い張る・・・。本当の悪は誰なのか、ラストまでまったくわからないスリリングな内容で、60年以上に渡って世界各地で上演されている。上川が演じるのは、この事件を解決すべく動き回るキーマン・カンタン警部だ。

上川は本作について「邦題のセンスがお見事。幕が開いたその瞬間から、まさに『罠』がお客さまに向かって仕掛けられています。それこそが長い間上演されつづけている、1つの大きな力なんでしょう」と、古びることのないストーリーテリングの巧みさを評価。カンタン警部役には「登場人物のなかで、一番振り幅を設けやすい人物なのでは。舞台の初日まで、いろいろと矯めつ眇めつしてまいりたいと思います」と意欲を見せる。

■ 舞台のおもしろさは…「煮上がる鍋作り」!?

芝居のおもしろさを語る上川(7月3日・大阪市内)

ミュージカルから時代劇まで、いろんなジャンルの舞台に出演している上川だが、意外にも翻訳劇の出演はまれ。翻訳劇の魅力は「どこまで翻(ひるがえ)せるか」を探ることだそう。「(物語の舞台の)1960年代のスイスという、当時の文化をガチガチに設定することも、そこから大きく離れたところで演じることも可能。そのある意味の自由度から、どのように作っていくのかが、今回の醍醐味だと思います」と期待を語った。

ほかの出演者もバラエティに富んでいて、なかには共演の経験がある俳優もいるが、作品が違えばその人の演じ方、やり方も変わるのが演技の世界。その予想のつかなさやおもしろさを、上川は「闇鍋」にたとえる。

「具材も調味料も全部わかっていて、それぞれをよく知っているつもりでも、鍋のなかに放り込んで煮上がってみないと、どんな味になるのかわからない。これがお芝居の、底知れないおもしろさです」と語り、この作品の稽古についても「『以前はこうだった』という予測を立てずに、煮上がっていく鍋のなかで、どんな料理に仕上がっていくのか。試行錯誤を重ねながら、1つの鍋を作っていきたいと思います(笑)」と抱負を述べた。

上川以外には藤原紀香、渡辺大、財木琢磨、藤本隆宏、凰稀かなめが出演。演出は深作健太がつとめる。10月の東京公演を経て、大阪公演は11月2日・3日に「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)にて。チケットは1万1500円で、9月1日から発売開始。大阪のあとは、福岡、香川、岡山、愛知、富山でも公演あり。

取材・文・写真/吉永美和子

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