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世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編。フェムテックに焦点を当てたリサーチプログラム

  • 2024.7.21
世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編。フェムテックに焦点をあてたリサーチプログラム「Open Accelerator」

フェムテック分野にフォーカスする、製薬会社のアクセラレータープログラム

創立118年の製薬会社ザンボンのリサーチベンチャーであるZcubeが創設するプログラム「Open Accelerator」は、2016年以降、医療分野におけるデジタルソリューションのイノベーターを継続的に募集している。同プログラムで選ばれたスタートアップ企業や研究チームは10万ユーロ(約1650万円)の資金投資を受けることができ、製品・サービス開発をザンボングループとのコラボレーションにて促進することができる。選ばれるチームは年に8組のみ。

これまでは腎臓がんの診断キットを開発する国内企業や、パーキンソン病患者の医療機器メーカー、婦人科系骨盤の健康リハビリテーション向けのデバイスやアプリを開発するカナダの会社などが、支援対象として選ばれてきた。2024年においては、「女性の健康分野」にのみ、テーマを限定。フェムテック分野のマーケット開拓と製品開発に重点を置いている。

開発対象は婦人科、心臓血管、腫瘍学、性的健康、内分泌学、胃腸・栄養学、自己免疫疾患、心理学、神経学、生殖に関する健康などの治療分野における主要な医療ニーズを解決するための製品。物理的またはデジタル、またはその両方が含まれ、選考で選ばれたチームは11月のデモデーに向けて、9月からプログラムを開始する。イタリア国内のフェムテック分野のマーケットの活発化に期待したい。

ザンボングループの会社組織図
ザンボングループの会社組織図。
「Open Accelerator」の募集要項
「Open Accelerator」の募集要項。
Zcubeのオープンスペース
Zcubeのオープンスペース。

Information

ザンボングループ

1906年にヴェネツィア近郊のヴィチェンツァで、「ザンボン医薬品倉庫」として事業を開始。1920年代に同社は生薬製剤の生産を開始し、戦後に事業展開を拡大。誕生から100年以上を経た現在、87カ国に拠点を置き展開を広げている。

HP:https://www.zambon.com/en https://www.openaccelerator.it/

profile

佐々木志保

ささき・しほ/コーディネーター。日本の旅行会社で7年間勤務し、ツアー企画等を担当。2005年に渡伊。ミラノの出版社に入社。現在はフリーランスで通訳・コーディネーターとして活動。

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