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清く緑一色! フォルムの違いを楽しむ常夏リゾート風リーフアレンジ

  • 2024.7.21

35℃を超えるような暑さが続く真夏の花飾りは、常夏の国のアレンジを参考にしてみましょう。暑い夏を、目から涼しく乗り切るためのアイデアがたくさん見つかります。フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんがこの季節に飾るのは、葉っぱだけで作る、夏にぴったりのリーフアレンジ。いろいろな色・形の葉を集めれば、花が無くても十分華やかです。鬱蒼とした緑がしたたるような南国をイメージさせるアレンジをお部屋に飾って、リゾート気分を楽しんでみませんか?

真夏のアレンジは暑い国を参考に

真夏のリーフアレンジ

今年も梅雨明け前から猛暑の日々。エアコンもフル稼働です。

暑い季節のアレンジは、暑い国の花の飾り方がとても参考になります。ランやクルクマなど暑さに強い花をメインにした、色鮮やかでクラシカルなアレンジ。またシンプルでスタイリッシュなアレンジなど、シンガポールやバンコクで見た、素敵なアレンジがとても印象に残っています。

夏のリーフアレンジ

今回は、常夏の国のアレンジをお手本に、花を使わない葉っぱだけのアレンジを楽しんでみませんか。鬱蒼とした緑あふれる南国のイメージです。

バリエーション豊かな葉っぱを集めて

リーフアレンジ
  • ナルコラン(アマドコロ)
  • ギボウシ
  • キイチゴ
  • ミョウガ
  • コンテリクラマゴケ
  • アヤメ
さまざまな葉
左上から時計回りに、コンテリクラマゴケ、キイチゴ、ナルコラン、ミョウガなどのさまざまな色・形の葉。

花を使わないリーフアレンジは、葉っぱが主役。形状の異なる葉、斑入りの葉など、なるべくいろいろなバリエーションの葉を揃えるとよいですね。

バスケット

アレンジの器には、夏らしいバスケットを使います。

エメラルドグリーンが涼やかなコンテリクラマゴケ

コンテリクラマゴケ

コンテリクラマゴケは、イワヒバ科イワヒバ属の常緑多年草。エメラルドグリーンや深みのあるグリーンの小さな葉がふわふわと茂り、光の当たり方で、葉の色が変わって見えます。

コンテリクラマゴケ
エメラルドグリーンが鮮やかなコンテリクラマゴケの小さな葉。

テラリウムや観葉植物として人気の植物で、切り花としてもレインボーファーンという名前で販売されています。私も最初は切り花で購入したと思うのですが、庭の半日陰で少しじめっとした場所に挿し木をしたところ、どんどん増えて這うように広がりました。コンテリクラマゴケは、日が強く当たると、きれいなエメラルドグリーンにならなくなってしまいます。周りにはミョウガなども育っていて、鬱蒼としている環境がクラマゴケにとってちょうど心地よいようです。

コンテリクラマゴケとミョウガ
庭に育つコンテリクラマゴケとミョウガ。

コンテリクラマゴケは、ガラスのベースと相性がよく、とても涼しそうに見えます。一種だけで活けるのもおすすめです。

コンテリクラマゴケ

真夏のリーフアレンジの手順

1.バスケットの中にプラスチックの容器(落とし)を入れて、水を入れます。

リーフアレンジの作り方

2.大きな葉のキイチゴを3カ所くらいに入れて、全体のアウトラインを決めます。

リーフアレンジの作り方

3.ナルコラン、ギボウシ、ミョウガを入れます。

リーフアレンジの作り方

4.コンテリクラマゴケを入れます。

リーフアレンジの作り方

5.アヤメを入れます。

リーフアレンジの作り方

出来上がり!

リーフアレンジ

「ガーデン・シティ」から「シティ・イン・ア・ガーデン」へと進化する街 シンガポール

シンガポール

15年ほど前、シンガポールに住んでいました。シンガポールはよく知られているように、街に緑が溢れる「ガーデン・シティ」。どこを歩いても、大きな樹々が立ち並び、とても美しい都市です。

そんなシンガポールは、2001年に、“ガーデン・シティ”の概念を一歩進めた“シティ・イン・ア・ガーデン”という新たな方針を発表しました。都市全体がまるで庭園の中にあるようなイメージなのだそうです。私が滞在していた頃は、まさに“シティ・イン・ア・ガーデン”作戦の真っ只中。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイやマリーナ・ベイ・サンズなどの建設が進められ、次々とオープンした時期でした。

シンガポール

“ガーデン・シティ”作戦は、熱帯の高温・多湿な気候を少しでもやわらげて暮らしやすくするため、そして同時に、外国人が安心して訪れ、投資してみたいと思わせるような都市緑化による対外的なイメージ戦略です。

そこから進んだ“シティ・イン・ア・ガーデン”作戦は、これまでの都市空間の緑化だけでなく、島全体で都市と自然との共生を図ろうとするもの。 どちらにしても、シンガポールに住む人にも、訪れる人にも、仕事をする人にも、さらに魅力的な都市に発展し続けています。この国に住むシンガポーリアンの友人がとても羨ましく思います。

シンガポール
Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。

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