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姑の介護を1人で背負わされる日々に「誰か助けて」→ 反抗期の息子の「思わぬ行動」に母、思わず涙

  • 2024.7.20

ご長寿の方が多い日本で、「介護」は必要不可欠なもの。要介護認定を受けている人は年齢と共に急増していて、80代前半で約3割、85歳以降で約6割にものぼると言われています。
そんな身内の介護を経験した、筆者の知人A子さんから聞いたお話をご紹介します。

画像: 姑の介護を1人で背負わされる日々に「誰か助けて」→ 反抗期の息子の「思わぬ行動」に母、思わず涙

辛い介護の日々

A子さんは、同居している姑の介護に追われる日々を過ごしていました。
高校生の息子は常に部屋にこもり、夫は仕事を言い訳に介護は全てA子さん任せだったのです。

姑は認知症を患っていて、何度も部屋を荒らしてしまいます。
さらには家の中だけでなく外へ出て徘徊してしまうので、A子さんは心身共に限界が近づいていました。

もう無理だよ!! 本当に誰か助けて

ある日姑がお昼寝中に、A子さんも思わずウトウトしてしまったのです。
テーブルに突っ伏して寝てしまったのですが、ハッと起きると異臭が。

どうやら姑はリビングで失禁してしまい、そのままあちこち移動してしまっていて……。
その汚れは、部屋中に広がっていたのです。

さらに片付けても片付けても散らかしてしまうので、部屋は荒れ放題。
いつもならすぐお風呂場へ連れていきますが、その日は何かが切れてしまったようでした。
A子さんは涙が溢れてしまい、姑を止めることも出来ずに立ち尽くしてしまったのです。

その瞬間、まさかの息子が帰宅。
悪臭のするリビングで動き回る姑と、泣いているA子さんを見て無言でリビングを出て行きました。

(誰か、助けて……)

すると!!

大きな心境の変化、息子の成長。思わず涙が溢れてしまう(泣)

なんと、息子が戻ってきたのです。
息子はゴミ袋と手袋を持っていて、姑に話しかけました。

「ばあちゃん、風呂行こ」

息子は今まで一度もそんなことをしたことがありません。
驚いて涙も止まりましたが、なんとか一緒にお風呂に入れて、着替えさせることが出来ました。

その後、息子にコーヒーを淹れてお礼を言いました。
すると、息子は自分の思いをポツリポツリと話してくれたのです。

実はその日、授業の一環で認知症の家族のビデオを見たそうです。
それは「介護する側の苦悩」をテーマにしていたもので、そこで初めて「自分の家と同じ環境」ということや、介護する母の気持ちを初めて知ったのだと言いました。
今まで自分が何もしなかったことを申し訳なく思い、「手伝う」ことなら出来るかもしれないと、行動に出てくれたのです。

その後は夫と話し合い、姑は施設へ入居することになりました。
そして息子はというと、なんと介護士の夢に向かって一生懸命勉強しています。
A子さんにとっては辛い介護でしたが、あの日をキッカケに息子の夢へと変わった出来事でした。

まとめ

周りの無関心や孤独な状況が、介護者を追い詰めることも多いようです。
そんな現状を「知る」ことで、行動を起こした息子さんは本当に素晴らしいと思います。
きっと素敵な介護士さんになれることでしょう。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K

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