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清水直哉が解説。明日がわかる「観光」の最新時事用語事典

  • 2024.7.20

コロナ禍で観光業は大打撃を受けたが、2拠点生活やワーケーション、お試し移住などが注目され、旅をするように働いたり、暮らしたりする人が増えている。それによって旅のスタイルは多様化し、旅行者を受け入れる地域のあり方も変化を見せている。

デジタルノマド

ITを活用して、好きな場所でノマド(遊牧民)のように旅をしながら仕事をする人のこと。リモートワークやワーケーションの普及により、エンジニアやデジタルクリエイターのようにコロナ以前から実践していた職種だけでなく、多くの職種でデジタルノマド的働き方が可能に。

2035年には、世界のデジタルノマド人口が10億人に達するという試算もあり、彼らをターゲットにした観光ビジネスも盛り上がりつつある。

レスポンシブルツーリズム

パンデミックで観光客が消えてしまったハワイで、海の水質が向上したニュースが話題になったのを覚えているだろうか。再び自由に旅ができるようになった今、観光地のオーバーツーリズムが取り沙汰されているが、これからの持続可能な観光に必要なのは量ではなく質を重視させること。

旅行者も訪問地の環境や地域コミュニティに与える影響に責任を持ち、その土地を思いやった行動を取ることが求められる時代になっている。

ハワイ州のレスポンシブルツーリズムを啓蒙するサイト「Malama Hawaii」
ハワイ州のレスポンシブルツーリズムを啓蒙するサイト「Malama Hawaii」。マラマは「思いやりの心」の意。

風土コーディネーター

担い手不足の課題を抱える地域では、さまざまな形で地域と関わりを持つ「関係人口」の増加に力を入れている。さらに地域作りには、風の人と呼ばれる観光客やファン、短期移住者など新しい風を送り込む人と、土の人と呼ばれる住民、自治体、観光事業者など地元密着で活動する人の共創が欠かせない。

風土コーディネーターは風の人と土の人をつなぐハブとなる存在で、関係人口創出のキーパーソンとして注目されている。

風土コーディネーターと地域と関わりを持つ「関係人口」の図

ニューノーマルトラベラー

コロナ禍を経て、旅と仕事と暮らしのボーダレス化が進んでいる。仕事を変えながら短期移住を繰り返したり、移住先を探す旅をしたり、シェアハウス暮らしを旅の一部と捉えたり、Z世代・ミレニアル世代を中心に新しい価値観で、新しい旅を実践する人たち。

profile

清水直哉(株式会社TABIPPO 代表取締役CEO)

しみず・なおや/TABIPPO創業以来、経営者でありながら、プロデューサーとして国内外の地域観光に携わる。メディア、イベント、出版、スクールなど旅を軸に多角展開。

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