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離婚後、頼れる人がおらず「もう首を吊った方が──」絶望の50代女性に訪れた『奇跡の出会い』

  • 2024.7.19

3組のうち1組は離婚するという話を聞いたことがありませんか?近年は熟年離婚というワードを耳にする機会も増え、離婚は珍しくない選択肢になっているのだなと感じさせられます。
筆者の知人A子さんは、そんな熟年離婚経験者。
今回は、そんな彼女のお話を聞いてみました。

画像: 離婚後、頼れる人がおらず「もう首を吊った方が──」絶望の50代女性に訪れた『奇跡の出会い』

熟年離婚。頼れる人もいない、絶望的な状況に

50代で離婚することになったA子さんのお話です。
原因は夫婦仲の悪化で、夫がA子さんに愛想を尽かした形でした。

元々は、A子さんが新卒で入社した会社で夫と出会いました。
働き出してすぐ結婚し、そのまま寿退職することになったのです。

結婚後は専業主婦をしてパートにも出ていなかったので、ほとんど働いた経験がありませんでした。
両親はすでに他界しており、子どももいません。

元々友達が少ないのも相まって、頼れる人が全くいないことに、ただただ絶望しました。

就職活動も絶望的で、職務経験が少ないA子さんを雇ってくれる会社はありません。
少ない貯金が減っていくばかりで、「もう首を吊ったほうが……」と考えてしまうほど、追い詰められてしまったのです。

なんとか受かった会社。頑張るぞ!!

そんな時、奇跡的に一つだけ仕事に受かったのです。
それは、家族経営の小さい会社のパート枠。
本当は正社員が良かったのですが、贅沢は言っていられません。
A子さんは一生懸命働き、会社の皆とも徐々に馴染んでいきました。

そして三ヶ月ほど経ち、「遅くなったけどA子さんの歓迎会!」と、会社近くの居酒屋へ行くことになりました。
最初は緊張していたA子さんでしたが、お酒もすすんで楽しくお喋りしていたのです。

そんな時、会話の流れで身の上話を聞かれました。
たくさん飲んでしまっていたこともあり、A子さんはこの会社にたどり着くまでの経緯を、涙ながらに語ってしまったのです。

いい歳して泣きながら話すなんて。
翌日の出社が恥ずかしくてたまりませんでしたが、皆何事もなかったように「楽しかったね」「また飲みに行こうね!」と言ってくれました。

程よい距離感で、プライベートも仲良くしてくれる。一体どうして?

皆とても優しい人ばかりなのですが、その中でも特に良くしてくれたのは社長の奥様でした。
音楽鑑賞が趣味だそうで、何度も一緒に連れて行ってくれたのです。
音楽鑑賞だけでなく美味しいランチに連れて行ってくれたり、オススメのお店も紹介してくれたりしました。

それも毎週の休みというわけでなく、疲れない程度の、とても程よい距離感だったのです。

(どうしてこんなに良くしてくれるんだろう?)

あまりに優しすぎる奥様に、思い切って聞いてみると……。

あなた達のおかげで、生きていてよかったと思えるの。本当にありがとうございます(涙)

実は奥様はバツイチで、社長と再婚されていたのです。
そして今まで、自分とA子さんが重なってしまう部分が多かったそう。

「頼れる人がいるだけで、気持ちも強くなれるでしょ?」

そう優しく微笑む奥様は、本当に心強いものでした。
さらに、本来なら正社員は募集していなかったのですが、その後A子さんを正社員にしてくれたのです。

A子さんはこう話します。
「命を断とうと思ってしまうほど絶望の淵にいましたが、皆との出会いで自分に自信を取り戻し、今生きててよかったと本当に思います。
私にできる事は、しっかり仕事をこなして恩返しすること。
感謝してもしきれません」

まとめ

離婚された頃に一度お会いしましたが、その時とは別人のように明るく話していたA子さん。
人とのご縁は本当に宝ですよね。これからも、沢山の幸せで溢れますように。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K

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