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テーブルヤシはエキゾチックな雰囲気で人気の観葉植物! 特徴や育て方を詳しく解説

  • 2024.7.19

テーブルの上に置けるほど小さなテーブルヤシは、観葉植物として非常にポピュラーで、おしゃれなグリーンインテリアとして人気の高い植物です。水やりと寒さに気をつければ、比較的簡単に育てられるので、ビギナーにもおすすめ。この記事では、テーブルヤシの基本情報や特徴、名前の由来や花言葉、育て方について、詳しく紹介します。

テーブルヤシの基本情報

テーブルヤシ
iluphoto/Shutterstock.com

植物名:テーブルヤシ
学名:Chamaedorea
英名:Parlor Palm
和名:テーブルヤシ
その他の名前:チャメドレア
科名:ヤシ科
属名:テーブルヤシ属(チャメドレア属)
原産地:中南米
分類:常緑性低木

テーブルヤシは、ヤシ科のテーブルヤシ属(チャメドレア属、Chamaedorea)の植物です。中南米が原産で、およそ100種類のテーブルヤシが分布しています。その中でも観葉植物として親しまれているのは数種類で、一般にテーブルヤシという名前で流通しているのは、エレガンス(C. elegans)という種類のもの。テーブルヤシは成長が遅く耐陰性があるため、室内のインテリアに向いている植物です。

テーブルヤシの花や葉の特徴

テーブルヤシ
IvanaStevanoski/Shutterstock.com

園芸分類:観葉植物
開花時期:4〜6月(雌木)
樹高:10〜300cm
耐寒性:やや弱い
耐暑性:強い
花色:黄

テーブルヤシには雄木と雌木があり、雌木は成長すると4~6月にかけて花茎に小さな黄色い花をたくさん咲かせます。一方、雄木には花はつきません。テーブルヤシの花は花弁がなく、細長く連なった黄色い実のような形になります。

テーブルヤシの葉は茎の中央部分から細長く広がり、上に向かってどんどん伸びていきます。

テーブルヤシの名前の由来や花言葉

テーブルヤシ
Rudenko Alla/Shutterstock.com

テーブルヤシの名前の由来は、テーブルの上でも育てられるほど小さい見た目からきています。また、属名のChamaedoreaは、ギリシャ語の「chamai」(小さい)と「dorea」(贈り物)を組み合わせたもので、「小さな贈り物」を意味します。テーブルヤシは、英名のparlor palmとも呼ばれます。「parlor」は「居間」を、「palm」は「ヤシ」を意味し、室内で育てるヤシを表しています。

また、テーブルヤシの花言葉は「あなたを見守る」です。これは、ヤシ科の中でも小さく、そばで見守るように成長する姿をイメージしてつけられたものとされています。

テーブルヤシの種類

チャメドレア・メタリカ
チャメドレア・メタリカ。Sophie Leguil/Shutterstock.com

テーブルヤシというと一般にはチャメドレア・エレガンスを指しますが、ほかにもさまざまな種類があります。主な品種とその特徴をご紹介します。

チャメドレア・エルンペンス

チャメドレア・エルンペンスはキレバテーブルヤシとも呼ばれます。成長すると3mを超える大型種で、小さな葉を交互にいくつもつけます。

チャメドレア・テネラ

チャメドレア・テネラはヒメテーブルヤシとも呼ばれます。葉は革質でツヤがある灰緑色で、耐寒性・耐陰性ともに強い特徴があります。

メキシコケンチャ

メキシコケンチャは渓流沿いに自生するヤシで、幹が無く株立ち状にふんわりと葉を広げます。テーブルヤシの中でも寒さに強い種類です。

チャメドレア・メタリカ

チャメドレア・メタリカは、幅広のユニークな形の、メタリックな輝きを持つ葉が特徴。チャメドレア・テネラとよく似ているため、混同されることもあります。

テーブルヤシの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4〜6月(雌木)
植え付け・植え替え:5〜6月
肥料:5〜10月

テーブルヤシの栽培環境

テーブルヤシ
Mid Tran Designer/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】直射日光がやや苦手で、耐寒性が弱いため、屋内での栽培が基本です。戸外で管理する場合は、真夏は直射日光が当たらない明るい日陰に置き、冬は室内に取り込みましょう。

【日当たり/屋内】耐陰性があるため、屋内で栽培できます。風通しよく管理しましょう。

【置き場所】11月から4月の間は、ガラス越しに日が当たる場所が最適です。5月から10月の間は、レースカーテン越しに日が当たる場所に置くとよいでしょう。風通し・水はけのよい環境を好みますが、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。

耐寒性・耐暑性

テーブルヤシの生育適温は20~30℃で、暑さには強いですが、35℃以上の猛暑が続くと生育が鈍ります。最低気温の目安は5℃程度です。

テーブルヤシの育て方のポイント

用土

テーブルヤシ
svetograph/Shutterstock.com

テーブルヤシは水はけのよい土を好みます。市販の観葉植物用の用土でよいですが、排水性を重視したものを選ぶか、赤玉土を1割ほど混ぜるとよいでしょう。

水やり

水やり
Olya Detry/Shutterstock.com

テーブルヤシは根腐れしやすいため、水のやりすぎには注意が必要です。土の表面が乾燥してからたっぷりと水を与え、受け皿にたまった水は捨てましょう。冬場はあまり水を必要としないため、土が乾いてから4日ほど経ってから水を与えるとよいでしょう。さらに、葉水をしておくと害虫予防になります。

肥料

テーブルヤシ
Marina Meshcherskaia/Shutterstock.com

春から秋にかけて2カ月に1回を目安に、観葉植物用の緩効性肥料を与えます。

注意する病害虫

病害虫
Illizium/Shutterstock.com

【病気】

テーブルヤシの栽培では、注意する病気は特にありません。

【害虫】

テーブルヤシの栽培では、風通しの悪い場所に置くと害虫が発生しやすくなるので注意します。

夏と乾燥する冬はハダニに注意が必要です。ハダニは葉の裏に棲みつくため、こまめにチェックし、見つけたらすぐに駆除します。また、霧吹きなどで葉水をするとハダニの予防になります。

夏はカイガラムシにも注意が必要です。カイガラムシの成虫は殻で覆われていて薬剤が効きにくいため、歯ブラシなどで擦り落として駆除しましょう。

また、アブラムシにも注意が必要です。アブラムシを見つけたら、洗い流すか薬剤を散布して駆除します。

テーブルヤシの詳しい育て方

苗の選び方

苗を選ぶときは、ぐらつかずしっかりしていて葉の色艶がよいものを選ぶとよいでしょう。

植え付け・植え替え

植え替え
Mike_O/Shutterstock.com

テーブルヤシの植え替えは、一般的に2~3年に1回のペースで行います。小さめのサイズは1年に1回植え替えましょう。また、鉢底から根が出てきたときも植え替えます。植え替えの適期は5~6月です。

テーブルヤシを大きくしたくない場合は、根を1/3ほど落とし、元のサイズの鉢に新しい土を入れて植え直しましょう。

剪定・切り戻し

テーブルヤシ
Lapa Smile/Shutterstock.com

テーブルヤシは5~10月の間に剪定します。剪定により、古い葉や茂りすぎている部分を切り落とし、風通しを確保することができます。ただし、雌木の剪定の際には、花を楽しみたい場合は花芽を落とさないよう注意が必要です。また、葉が密集しすぎているときは、剪定ではなく株分けをするとよいでしょう。

増やし方

テーブルヤシ
Oksana Lyskova/Shutterstock.com

テーブルヤシは株分けで増やすのが一般的です。

株分けの方法は次の通りです。まず新しい鉢に新しい土を入れておきます。次に、株を取り出して根をほぐし、土を落とします。その後、株を2~3個に分け、それぞれを新しい鉢に植え付けます。植え付けた後は、たっぷりと水をやります。

テーブルヤシのハイドロカルチャー栽培の方法

ハイドロカルチャー
Firn/Shutterstock.com

テーブルヤシは、土を使わずに育てるハイドロカルチャーという方法で育てるのもおすすめです。ハイドロカルチャーは、粘土を高温で焼いて発泡させたボール状の石であるハイドロボールなどの専用用土と水で栽培する方法で、細かな培養土などを使わないのでテーブルの上に土がこぼれることがなく、衛生的で見た目にもスマートでおしゃれな雰囲気です。

ハイドロカルチャーのやり方は次の通りです。まず、穴のあいていない容器の底に根腐れ防止剤を敷きます。次に、ハイドロボールを容器の半分ほど入れ、その上にテーブルヤシを入れます。その後、根の隙間にハイドロボールを詰め、株がぐらつかないように周囲を少し突き固めたら水を入れます。水の量は容器の1/4ほどが適量です。水はこまめに取り換えましょう。

テーブルヤシが枯れる原因と対策

観葉植物
Tatyana_Cheremukhina/Shutterstock.com

テーブルヤシが枯れてしまう原因はいくつか考えられます。ここでは、主な原因と対策について解説します。

根腐れ

根腐れ
Nata.dobrovolskaya/Shutterstock.com

テーブルヤシは、水やりのしすぎで根が湿った状態が続くと、酸素が吸収できずに根が腐ることがあります。根腐れが起こると、葉が変色したり、茎がへたったりするようになります。

根腐れが疑われるときは、すぐに植え替えることが重要です。植え替え時には、黒く腐った根は清潔なハサミでカットしましょう。

根腐れを防ぐためには、常にジメジメとした環境にしないことが大切。水やりは、土が乾いてから(特に冬は土が乾いてさらに数日たってから)行うようにしましょう。

葉焼け

葉焼け
mizy/Shutterstock.com

テーブルヤシの葉は薄いため、強い日射しにより葉焼けを起こしやすいです。葉焼けが起こると、葉が茶色くなり、カラカラの状態になります。葉焼けした場合は元の状態に戻すことはできないため、カットしましょう。葉焼けが起きる場合は、直接強い日光が当たらない場所に移動します。

根詰まり

根詰まり
Andrii Spy_k/Shutterstock.com

テーブルヤシの成長はゆっくりですが、根が伸びる速度は速いため、定期的な植え替えが必要となります。植え替えを行わないと根詰まりを起こし、最終的には枯れてしまう可能性があります。

鉢の底から根が出てきたときや、土が水をなかなか吸収しないときは、根詰まりしている可能性があります。根詰まりを起こした場合は、すみやかに一回り大きな鉢に植え替えましょう。また、根詰まりを起こす前に、2~3年に1回は忘れないように植え替えることが重要です。

テーブルヤシを大きくしないコツ

テーブルヤシ
Krasnikova Kat/Shutterstock.com

テーブルヤシの株を小さく保つためには、植え替えの際に根を1/3ほど落とし、同じサイズの鉢に植え付けます。また、肥料はあまり与えないようにして、光の強すぎない明るい日陰で管理しましょう。

テーブルヤシで室内をおしゃれな雰囲気にしよう

テーブルヤシ
Shadow Inspiration/Shutterstock.com

テーブルヤシは小型で耐陰性もあるので、室内で育てるのにぴったりの観葉植物です。育てやすく、流通も多いので初心者の方にもおすすめです。細い葉が涼しげなテーブルヤシは、モダンな雰囲気やアジアンなテイストなどに合わせやすく、グリーンインテリアとして活躍してくれます。テーブルヤシを育ててインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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