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ライアン・レイノルズ、自腹で『デッドプール』の撮影現場に脚本家を帯同させていた

  • 2024.7.18
Ryan Reynolds attends the UK photocall for Marvel Studios' "Deadpool & Wolverine" at the IET London on July 12, 2024 in London, England.

今や大ヒットシリーズに成長したライアン・レイノルズ主演の『デッドプール』。第1弾は、2016年に20世紀フォックスから公開されたが、ライアンが実現までに費やした期間は10年近く、さらに自分の報酬を諦め、脚本家のために身銭を切るなど、少なくない犠牲を払ったそうだ。「やっと『デッドプール』のゴーサインをもらえたとき、成功するとは思ってもみませんでした」と「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビューで語った。

「映画化実現のため、報酬すら諦めました。スタジオは一緒に脚本を書いたレット・リースとポール・ワーニックを撮影現場に帯同することを許可しなかったので、自分に残された少ないギャラから支払い、彼らを撮影現場に呼び寄せ、事実上の脚本家ルームを用意しました」と振り返る。マーベルコミックの同名ヒーローを基にした『デッドプール』は、過激な描写でR指定を受けた異色作だが、主人公のセリフ回しも特徴的。ライアンは、レット・リースとポール・ワーニックとともに脚本にも携わっている。

「ある意味、教訓となりました。映画製作の最大の敵の一つは、時間とお金がかかりすぎることだと思いますが、あの映画には時間もお金もありませんでした。規模よりもキャラクターに焦点を当てましたが、これはコミック原作の映画としては困難な試みです。細部の一つひとつにこだわりました。あんな風に感じたのはいつぶりだったでしょう。『デッドプール』だけでなく何であれ、こんな風に感じたいものだと思ったのを覚えています」

脚本家の2人は公開当時、ライアンとともに少なくとも6年は脚本に費やしたそうで、「僕らとライアン、そしてティム・ミラー監督がクリエイティブチームの中核でした。それなのに興味深いことは、フォックスは僕らが撮影現場に帯同する予算を出してくれませんでした。ライアン・レイノルズがポケットマネーから出してくれたんです」と明かす。

『デッドプール』(2016)より。
DEADPOOL - Ryan Reynolds, as Deadpool, Colossus (voice: Stefan Kapicic), Brianna Hildebrand, 2016. 『デッドプール』(2016)より。

『デッドプール』は5800万ドルの予算に対し、世界興行収入7億8280万ドルの大ヒットを記録。ライアンは第1弾には脚本家としてクレジットされていないものの、2018年に公開された第2弾では正式に共同脚本として参加。最新作『デッドプール&ウルヴァリン』では、さらに監督のショーン・レヴィとゼブ・ウェルズも加わった。『デッドプール&ウルヴァリン』は、フォックスがディズニーに買収されたため同社のもとで作られたが、ライアンはオリジナルの精神を守ることを心がけたと『ヴァラエティ』誌のカバーインタビューで語っている。

Text: Tae Terai

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