1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「タイプじゃなかったけど、最高…!」理想の彼氏になる男性の特徴と行動

「タイプじゃなかったけど、最高…!」理想の彼氏になる男性の特徴と行動

  • 2024.7.18

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、大学のゼミやバイトに忙しい21歳女性。ゼミ仲間の男性から夏祭りに誘われ、付き合う気はないけれど出かけることに…。理想の彼氏になるのはどんな男性なのか、三松先生が教えてくれます!

紗凪(21)そこまで好きじゃない人とのデート。でも彼はなにがあっても不満顔レスでいいヤツ

【レスなひとびと】vol. 248

紗凪は、富山にある大学の3年生。サークルも一段落して、ゼミやインターン、バイトをこなす日々だ。

今日はちょっと息抜きデー。ゼミで一緒になった諸橋くんが、「夏祭り行こうよ」と誘ってきたのだ。

諸橋くんは、きっとエッチもしたことないんじゃないかってくらい、女性慣れしてない雰囲気。ワックスのついてない短めヘアは清潔感があるものの、ちょっとお父さんっぽくて垢抜けない。

でも、インターンなどやること多くてガチ恋してる場合でもない。諸橋くんには悪いけど、息抜きにちょうどいい相手かもと思ってOK。

当日は、諸橋くんが車で迎えにきてくれた。よくあるグレーのワゴンR。

「わ、浴衣すごく似合ってるね」

紗凪の姿を見るやいなや、ぱあっとうれしそうな顔をする諸橋くん。紗凪は今日「どうせ今年は他に着る機会ないし」と思って、去年買ったアイボリーの桃柄浴衣を着てきたのだ。

…。渋滞にハマった。

「川瀬さん、喉乾いてない? あと、トイレとか平気? もうすぐSA寄れるよ」

諸橋くんは、こまめに聞いてくれる。お父さんみたいって思ったけど、渋滞でも全然不機嫌にならない彼の明るさには、なんだか救われる。

「行くまでの道が、ワクワクして一番楽しい説あるし。いや、着いたら絶対もっと楽しいんだろうけどさ」「今日、特設ステージで、気になってるバンドが演奏するみたいで。動画でチェックしてみて」と、むしろウキウキしている様子で楽しそうだ。
意外と、就活の話なんかでも盛り上がり、やがて会場へと到着。

「あ、諸橋くんが楽しみにしてたライブ、はじまっちゃう!」

急いで車を降り、ステージのほうに向かおうとしたけれど、車でシートに寄り掛かっていたせいか、なんと帯がほどけかけてしまう。

「やば」

すると、諸橋くんはすぐに紗凪のもとにきてくれた。

「これ、どうやって結ぶの?」

「えっと…、あ、でもライブ始まっちゃうよ? とりあえず押さえていくからいいよ」

「ダメ、どうやるか教えて」

いつもとは違うきっぱりとした口調に、思わずドキッ。紗凪はスマホで帯の結び方の動画を検索し、諸橋くんに渡した。

諸橋くんは駐車場の端っこで、動画を見ながら帯を直してくれた。見たことないような、真剣な顔。

「これでよし! じゃあ行こ」

差し出された手。普通、初回デートで手は握らない。そう思ってはいたが。その手を、紗凪はギュっとにぎった。諸橋くん、けっこうかっこいいかも。この夏、バイトで忙しいけど、恋してもいいかな?

【三松さんからのコメント】

不満顔レスの男、いいですね。気合を入れたデートほど、うまくいかないときに焦ってしまったり、イライラしてしまったりする人っていますもの。カフェなどで、周りのカップルを観察してると、眉間に縦シワ寄せてイラツイてるおにいさん、けっこいるんです。そんな不満顔してると、彼女、逃げてくぞって忠告したくなるようなネガティブ顔。

諸橋くんも、きっとデートは気合を入れてたはず。思い通りにいかなくても、臨機応変にその場を楽しめるし、気遣いもできる。若いのに気持ちの余裕があって、すてきです。

すぐに不機嫌になってしまう人は、男女関係なく、一緒にいればいるほど疲れてしまう。こっちが気を遣ってエネルギー浪費する。自分が悪くないとしても「なにかしちゃったかな」「機嫌とったほうがいいかな」と落ち着かない気分にさせられる。もうこの人とは会いたくないって気持ちも湧いてくる。
ああ、もったいない。

それを思うと、いつもご機嫌な人って、心地いいオーラがあるから、いいひとが周りに集まってくる。

バイトやゼミで忙しいから恋は後回しなんて決めつけないで。恋がはじまるタイミングって、天使のいたずらみたいなもんで。期待してない時に、偶発的に落っこちてきた恋ほどおもしろい。

「好きなタイプじゃないって感じても、1日一緒にいると好きなタイプに変換されることもある。窮地でも不満顔レスな彼は理想形です」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

©ohayou!/Adobe Stock

文・三松真由美

元記事で読む
の記事をもっとみる