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【青山テルマインタビュー】起き上がれないくらい病んだ時期も。「あきらめてもいい」と思えた理由

  • 2024.7.18

語りつくせないくらい多様化した、イマドキな恋愛のかたちを感じる。

言葉だけで語れないことはあるから、レッテルは貼らない

「マジでいいですよね!どこで泣きました?」と、開口一番興奮気味に逆質問をしてくれた青山さん。「何よりもキャストの皆さんが素晴らしすぎる!」と、溢れる愛で出演者たちを讃える。「男性間の恋愛をリアルに描く」という新しい挑戦を、彼女はどう受け止めたのか。

「私自身は、同性間、男女間ということを特別に考えたことがなくて、逆に『日本初なんだ』って思ったくらい。この作品を“恋愛リアリティショー”とするのも何か違う、映画のような、ドキュメンタリーのような……、レッテルはないんですよ。そもそも、私は物事にレッテルを貼ることをしないです。セクシャリティって本人にしかわからないことだし、LGBTQIA+のようにたくさん言葉は増えても、それだけで語れないことの方が多い。レッテルを貼る方が逆に難しいって思っちゃいます。

彼らは、自分の名前、顔を出して、人にも言いづらい心の葛藤やパーソナルな部分も表現してくれて。何百、何千時間撮影した毎日も、番組にするにあたり10話という一定のボリュームにまとめないといけないなかで、彼らはきっと計り知れない勇気や覚悟をもって出演してくださっている。それは何がなんでも“拍手”だし、彼らの毎日から私たちはまた何かを得ることができるんです」

一部分だけを見て、すべてを知っているかのように話さない

『ボーイフレンド』で描かれるのは恋愛だけではない。自身のアイデンティティを受け入れ、人生を変えたいとアクションを起こす9人それぞれの成長が、鮮やかな気づきをくれる。

「みんな本当にいい子たちなんですよ。ちょっとずるい子がいたり、いろんなトラブルもあっていいはずなのに、誰かが悲しんでいたら自分ごとのように悲しんで、誰かが涙していたらハグしてくれたり。優しさを素直に受け止められないこともあるけども、結局みんなの根本には愛がある。愛があるからお互い助け合って、尊重し合うことができる。こんないい子たちだけの世界ならいいのにって思うくらい(笑)」青山さんをはじめとするMC陣の、彼らを見守る眼差しも見どころのひとつ。スタジオでは「さまざまな角度で物事を見る大切さに気付いた」と言う。

「人間一人ひとり、いいところも嫌なところも、きっとある。だけど、相手がどんなバックグラウンドを抱えて、どういう気持ちで生きてるかなんて分からないじゃない? 人はどうしても一部分だけを見て判断材料にしてしまうことがあるけど、それだけですべてを知っているかのように話すことはできない。彼らが過ごした数十時間を私たちは見ているけど、彼らの人生だってもっといろんなことがあったはず。

知らないこととか聞き慣れないことに対しての最初のリアクションって「え!」「知らないからやだ!」になっちゃうのって少なくないと思うんですよ。自分が知らないことは怖いし、そんなのいらない!って感覚になりがちだと思うけど、『ボーイフレンド』はそんな心の幅を優しく広げてくれるような番組だと思います」

どう生きたらいいか? 答えは自分のなかにしかない

セクシャリティや生い立ち、抱えている悩みや夢……彼らはそれぞれの“個性”をオープンにしながらも、自然体で笑顔を忘れない。その姿は、実に清々しく、強く、魅力的だ。自らの“個性”と向き合った時、ともすれば「秘密にしておきたい」と怖くなってしまう人も少なくないはず。どうしたらそんな恐怖を克服し、自身の“個性”を表現できるようになれるのか。

「彼らをすごいって思う反面、『そうあるべきだよね』って思う自分もいるんです。じゃあ、“普通って何?”って話で。『自分が信じる道を堂々と生きていくのが当たり前だ』と私は思う。

もちろん、私もいろんなフェーズがありました。最初は元気なイメージでデビューしたけど、『そばにいるね』がヒットした時は、自分を“青山テルマ”の型にはめて『静かなイメージを守らなきゃ』って思っていた時期もあります。“青山テルマ”というアーティスト像と自分自身の心との間にギャップができていた。その溝はどうやったら埋まるのか、どうしたら生きやすくなるのかって考えたときに気づいたんです。それは、自分で自分を生きやすくするしかない。誰かに『私ってどうやって生きたらいい?』って聞いても答えなんてない。答えは自分のなかにあるし、自分にしかないものを持ってるはずだから。

個性を出したり、自分の意見をいうのが怖いっていうフェーズって、生きていると誰しもあると思うんだけど、100人いたら100人に自分を理解してもらえることなんて、まずない。自分が正解だとしても、どんなに優しく接したとしても、すべては相手の捉え方次第。そういうなかでも理解してくれる人は絶対いて、そんなあなたを愛してるよ、大好きだよって言ってくれる人が必ずいる。だから、まずは自分を楽しむこと。人間でいることを楽しんで、相手を楽しんで、個性を出したい!自分を表現したい!って思える環境をつくるのが一番じゃないかな。

生きづらいな、しんどいなって思う人がいるなら、一回、環境を見直すこともすごく大事。変化ってやっぱり怖いけど、変えてみると『こんなに楽なんだ!』みたいなことだってある。私はこの前休みをもらって10日間友達とスペインに行ってきたんだけど『こういうことだな!』って思った。仕事も大事だけど、人生はもっと楽しめるはず!」

最高の友達が、私の自信になってくれる

1カ月の共同生活を経て、恋人や仲間といった無二の関係を築いていく彼ら。コミュニケーションを重ねて相手と関係を築いていくとき、青山さん自身は「相手が誰であっても“尊敬”と“思いやり”を持つこと」を大切にしていると言う。

「やっぱりどうしても当たり前になっちゃうことってあって。食べられる食事があるとか、飲める水がある、きれいなシャワーを浴びられる、とか。そういうことも当たり前に思えちゃう日々の中で出会う人……恋人や友人、仕事のスタッフ、みんなと一緒にいることって当たり前じゃないんですよ。違う場所で生まれて、別々の家族の中で育って、それぞれの人生を歩みながら、交差する瞬間があって一緒にいる。いろんな会話を重ねて、仲良くなって、恋人や友人、結婚相手になる。結局は人対人なんですよね。私も完璧じゃないけど常に『人間として自分を更新したい!』って思ってるから、尊敬と思いやりは持っていたい。

それに、周りにいる人は自分の鏡だと思う。『最高の友達がいるな!』とか、失敗して嫌なことがあっても、『こんな日も素晴らしい人たちが周りにいてくれるんだから、私は何かしら正解だったんじゃないか』って思える。自信がないときに、私の自信になってくれる。そう思える人と一緒にいたいし、そう思える人たちを大切にしていきたい」

あきらめても大丈夫! 大事なのは逆転の発想

SNSでは旅行中の水着姿でヘルシーなボディを披露した青山さん。最後に日々どんな健康習慣を取り入れているのか聞いてみると、少し悩んだ末に「参考になることは一つもないです」と苦笑い。

「ひとつ、これかも?って思うのは、毎日レモンを摂取すること。レモンは子どもの頃から、そのまま食べたり、ドリンクや料理とかに入れたり。何かしらで食べています。美容にうといので、化粧水もあまり気にしなくて、朝は水で顔を洗う。水、最高! レモン、最高(笑)!! あと、散歩は大好きで、この前もモヤモヤしたときに友達と公園を7周くらいして、ふたりで爆笑して帰りました(笑)」

明るい笑顔も印象的だが、実は落ち込むこともよくあるのだとか。自身の経験から、メンタルヘルスの大切さも実感している。

「実は去年も、起き上がれないくらい病んだ時期がありました。『今までの人生、何してきたんだろう?』って思うくらい、すごく落ち込んだんです。そんなとき、気づいたのが『あきらめてもいいんだ』ってこと。風呂にも入りたくない、食べるのもだるい、カーテンも開けたくないし、仕事もマジ無理。何もしたくない!ってなったら、あきらめて“ただ生きる”。それでも人間のカラダは不思議で、気づけばお腹も空くし、太陽を浴びたくなるし、誰かの声を聞きたくなる。そういうことなんだなって思って。人間きっと必要なものってみんな持って生まれてるから。

もうひとつ、唯一私が言えるのは、何に対しても逆の発想を持つってこと。何もしてないから頑張ってないわけじゃなくて、頑張っているからいまは何もできない。『みんなが仕事している間、私は寝ている。なんて弱いんだろう』って思ったら、『逆に休める自分は強い!』って考える。自分の心と体に従うこと。抵抗すると、もっと心が壊れてしまうから。自分もつらいんだって受け入れて、『いいんだ、いま頑張れる範囲がここなだけで大丈夫、大丈夫』って思えることは、すごく大事だと思います」

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