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色彩の魔術師・フォロンが誘う空想の旅へ──環境や人権問題への警鐘も込められた30年ぶりの大回顧展がスタート

  • 2024.7.17
《月世界旅行》1981年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-2025
《月世界旅行》1981年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-2025

ジャン=ミッシェル・フォロン(1934~2005)は、美しい色彩と詩情あふれる幻想的な作風で知られる、20世紀後半のベルギーを代表するアーティストのひとりだ。

豊かで幻想的な詩情あふれる作品群は、美しくさわやかにも感じられるが、その作品には環境問題人権問題への警鐘も込められている。また、彼の作品には、リトル・ハット・マンというキャラクターがよく登場する。フォロン曰く「私に似た誰か」であり「誰でもない」存在。この謎めいた旅の案内人と一緒に、フォロンの世界を探検していく。

パリ移住後はなかなか評価されなかったフォロンだが、やがて雑誌の表紙を飾るように。また、文学作品の挿絵を手がけたり、ミラノ・トリエンナーレでは壁画を制作したりと、世界で活躍するようになった。

「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」は、日本では30年ぶりとなる大回顧展だ。鮮やかな色彩美あふれる、絵画や版画、ポスター、彫刻など約230点が一堂に会す。

コロナ禍から続く影響や、現在進行形で起きている戦争など、人々の権利が守られることさえ難しいような激動の時代。自由と平和を願うフォロンの作品は、私たちに描くべき未来の姿や一抹の希望を与えてくれるはず。

なお、東京展の後は、名古屋、大阪にも巡回する。

《グリーンピース 深い深い問題》1988年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/Paris, 2024-2025
《グリーンピース 深い深い問題》1988年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/Paris, 2024-2025
《無題》フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-2025
《無題》フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-2025

空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン

開催期間/2024年7月13日(土)~9月23日(月)

開催場所/東京ステーションギャラリー 東京都千代田区丸の内1-9-1

Tel./03 3212 2485

営業時間/10:00~18:00、金曜~20:00

・入館は閉館30分前まで

休/月、7月16日(火)

・7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館

入場料/一般 1500円、大学生・高校生 1300円、中学生以下 無料

https://www.ejrcf.or.jp/gallery/

Text: Aya Hasegawa

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