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名古屋が誇る喫茶「コンパル」を全国に教えたい…アイスコーヒーを頼むとホットが出てくる

  • 2024.7.17

こんにちは、Togetterオリジナル編集部のToge松です。朝の名古屋、大須観音に来ています。

左には太極拳をする人々、右には日陰に群がるハト。大須観音の朝の光景 出典:Togetterオリジナル

大須観音のある大須商店街は「ごった煮の街」といわれ、名古屋でもよく知られた商店街である。

私も高校時代によく訪れた街として思い出深いが、特に記憶に残っているのが喫茶店の「コンパル」だ。

創業は昭和22(1947)年。名古屋市内に9店舗(2024年7月現在)を持つ老舗だが、本店はここ大須商店街にある。

老舗ならではの風情が漂うコンパル本店 出典:Togetterオリジナル

「名古屋の喫茶店といえば?」と聞くといろいろな店が挙がるだろうが、多くの人は「コメダ珈琲店」と答えるだろう。だが、「コンパル」を推す声も少なくないはず。私もその一人だ。

コンパルの魅力はいろいろあるだろうが、そのひとつに独特のメニューが挙げられるだろう。

ご存じの方には今さらだろうが、知らない方への布教も込めて紹介したい。

ぜひ一度、アイスコーヒーをお試しあれ

コンパルは昭和生まれの店舗が多いので、どの店もレトロな趣を残しているが、特に本店は下町風情があって格別だ。

この日は週末の朝だったが、店内は常に満席。アクセスの便利な名古屋駅周辺のモーニング提供店だと観光客が目立つ印象だが、大須の本店は常連と思われる人の割合が高い。

入口が見える座席から様子を見ていると、「よっ」という感じで入店から着席まで立ち止まることなく進んでいく年配の方々もチラホラいた。

店内はレトロな風情でいっぱい 出典:Togetterオリジナル

コンパルにやってきたら、ぜひ「アイスコーヒー」(480円)を注文して欲しい。

コンパルのアイスコーヒーは提供スタイルが特殊なことで有名なのだ。何しろ注文すると「ホットコーヒー」が出てくるから。

正確には「ホットコーヒー」と「氷の入ったグラス」が提供される。コーヒーを冷蔵庫などで冷やす過程で風味が落ちてしまうため、淹れたてのコーヒーを氷で瞬時に冷やせるこのスタイルになったのだそうだ。

こんな感じでフレッシュミルクと供される 出典:Togetterオリジナル

メニューにも飲み方が書いてある。ホットコーヒーが熱いうちにお好みで砂糖を入れ、氷の入ったグラスにコーヒーを注いで完成させるスタイルなのだ。

ホットコーヒーも氷が溶けることを計算して濃いめに作られている。

おいしいアイスコーヒーを提供するためのこだわりだ 出典:Togetterオリジナル

実際にチャレンジした

正直に告白すると、私はこのアイスコーヒーを作るために「氷の入ったグラスにコーヒーを注ぐ」作業がとても下手だ。

何度やっても注ぐ時にコーヒーをこぼしてしまう。冒頭で書いたとおり、高校時代から失敗し続けてきた。

今回はひさびさのリベンジだったので、店に向かう前にネットで「こぼさない方法」を調べた。ポイントは「おそるおそるはダメ。躊躇せず一気に注ぐ」と良いらしい。

よし、やってみよう。緊張するな…。

写真では軽微に見えるので成功でいいですか? 出典:Togetterオリジナル

あばばばばばばば…

失敗だ。コーヒーカップをつたって盛大にこぼしてしまった。

とはいえ、グラスに注ぐ行程でコーヒーの香りがふわっと立ち上る効果か、完成したアイスコーヒーは香りがいい気がする。ひときわおいしく感じるのは私だけではないだろう。

お好みでフレッシュミルクを 出典:Togetterオリジナル

デカすぎる「エビフライサンド」は食べるコツがある

コンパルといえばもうひとつ有名なのが「エビフライサンド」(1100円)だ。

むしろエビフライサンドのほうがコンパルの代名詞かもしれない。何しろデカい。

名古屋の喫茶店におけるサンドイッチの大きさに関してはコメダ珈琲が有名だが、コンパルのエビフライサンドも相当なものだと思う。

ずっしり 出典:Togetterオリジナル
断面はこんな感じ。これがまたうまいんだ 出典:Togetterオリジナル

例によってエビフライサンドも食べるのにコツがいる。中の具材が非常にこぼれやすいのだ。

エビフライサンドを持つ時は、一般的なサンドイッチと同じ感覚で片手で持つと痛い目を見る。

ハンバーガー、あるいは縦笛を持つイメージで両手でつかみ、エビフライを平行に見ながらガブッと行こう。1切れを3口で食べれば、中身がこぼれる確率は減る。

食べづらいなと思ったら、3切れでなく4切れにしてもらうこともできるので、スタッフに注文時に相談するといいだろう。

3口で食べ切るには結構口を大きく開ける必要がある 出典:Togetterオリジナル

言うまでもなく味は最高だ。

味つけはカツとタルタルのダブルソース。パンは薄切りで、両面を香ばしく「カリッ」とトーストしている。さらに外側は「サクッ」、内側は「プリッ」としたエビフライ、「シャキッ」としたキャベツ、「フワッ」とした卵焼き。つまり食感の五重奏(クインテット)が口の中に広がってくる。

たとえが下手で恐縮だが、想像するだけで「おいしそう」と感じていただけるのではないだろうか。

コンパルのサンドイッチは他にも「みそカツ」「ポークカツ」「チキンカツ」「ジャーマンカツ(メンチカツみたいな感じ)」とカツサンドが充実している。

それぞれテイクアウトも可能だが、作りたての食感を楽しむなら店内でいただくことをおすすめしたい。

大須商店街の風情もまたいい 出典:Togetterオリジナル
名古屋を歩くとこんな缶コーヒーにも出会える 出典:Togetterオリジナル

モーニングや小倉トースト、鉄板ナポリタンなど、名古屋の喫茶文化は奥が深い。コメダ珈琲やコンパル以外にも魅力的な喫茶店がいろいろある。

私はコンパル推しだが、みなさんの推し喫茶はどこだろうか?

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