大阪府高槻市の住宅街にある古民家カフェ「SPOOK COFFEE&BAKE(スプーク コーヒー&ベイク)」。築約100年の平屋の古民家をリノベーションした和の空間に、店主お気に入りのアメリカン雑貨やアートが飾られていて、和洋ごちゃまぜなインテリアが不思議と落ち着きます。お店に並んでいるのは、焼きたてのスコーン、マフィン、ビッグサイズのクッキーといったアメリカンベイク。厳選したスペシャルティコーヒーと共に、手作りの焼き菓子を味わって。
築約100年の平屋をリノベーション
飲食店の少ない静かな住宅街にある「SPOOK COFFEE&BAKE」。最寄り駅の阪急富田駅からは徒歩5分、富田駅は大阪梅田駅からは約25分、かわいいカフェや広大な公園があり賑わう高槻市駅のお隣にあります。
建物は築約100年の古民家。のれんや看板が出ていなければ、今でも民家に見えるほど住宅街になじんでいますが、扉を開けるとワクワクする空間が広がっています。
和洋が融合した独特の心地よさ
店主の赤坂なつきさんはマルシェへの出店や間借り営業を経て、2023年10月にこちらのお店をオープン。引き戸を開けてすぐ左手にあるカウンターには、毎日手作りするパイやマフィン、クッキーなどが約10種並んでいます。
もともと3部屋ほどあった民家の壁を抜いて開放的な空間に。天井が高めなのも平屋らしい特徴です。
かつて床の間や押し入れがあった場所には、赤坂さんが旅先や雑貨店で買い集めた外国のおもちゃがずらり。民家の趣が残る和の空間に、アメリカンな絵や雑貨が違和感なくなじんでいます。
ソファやテーブルはインテリアショップを営む知人に見立ててもらったそうで、テイストの異なる家具が見事に調和。レコードやスピーカーが置かれた棚はオーダー品だそうです。
赤坂さんの友人が手がけたアート作品もあちこちに。いたるところからセンスの良さが垣間見られます。
毎日手作りするアメリカンベイク
目を奪われたのは、りんごがぎっしり詰まった大きなアップルパイ。1ホールに大きめのりんご3~4個分が使われています。品種は季節により異なりますが、基本的にはしっとり仕上がる紅玉、シャリッとした歯ごたえの、ふじもしくはシナノゴールドを組み合わせ、2種の食感を楽しめるよう工夫されています。
アメリカンベイクは甘みが強いものが多いですが、こちらのアップルパイはりんごのおいしさが伝わるよう砂糖は控えめに。たっぷり重ねたりんごの食感が際立つように、パイ生地は歯切れよく仕上げています。
ハワイで食べた味を再現したというスコーンは、サクッと軽めの食感。定番のブルーベリークリームチーズスコーンは生地にクリームチーズを入れてトッピングもチーズ。甘酸っぱいブルーベリーとチーズの塩味のバランスが絶妙です。
マフィンはワッフルシュガーのカリカリ食感がたまらない塩バター味や旬のフルーツを使った季節替わりのマフィンなど常時4~5種用意されています。
アメリカンベイクらしい大きなクッキーも見逃せません。表面はカリッと、中はしっとりしたソフトクッキーで、チョコチップは大きめサイズを使用。チョコチップのソフトクッキーは身近なお菓子ですが、生地の香ばしさは手作りならではのおいしさです。
3つの焙煎所から取り寄せたスペシャルティコーヒー
コーヒーは赤坂さんが信頼している3つの焙煎所から取り寄せています。京都の「sosogu」にはオリジナルブレンドをオーダー。アプリコットのような甘みと酸味がある中浅煎りの豆ですが、冷めてもすっぱくならないのが魅力。ほか東京の「タチアナ焙煎所」、大阪豊能町の「emma coffee」からもそれぞれ1~2種取り寄せ、常に焙煎度が異なるよう3~4種の豆を取り揃えています。
赤坂さんの「赤ちゃんからおじいちゃん、おばあちゃんが集まる、地域のコミュニティのひとつになりたい」という願い通り、幅広い年代が集う憩いの場になっている「SPOOK COFFEE&BAKE」。ホッとひと息つきたいときに足を運んでみてくださいね。