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バンコクのレトロ可愛いカフェやギャラリー、最新ショップをご案内!

  • 2024.7.16

伝統建築や文化を守りつつ、時代に合わせてアップデート。そんなレトロ可愛いカフェやギャラリー、ショップを巡って。

手仕事とヴィンテージを探しに、レトロな路地散歩。

東南アジア随一のハイパー都市バンコク。けれど路地へ入ると、レトロな一面に出合える。チャイナタウンに位置するバーン・トロックもそのひとつ。60年間誰も住んでいなかった築100年の実家を蘇らせたのは、ロンドンで建築を学んだ4代目。「タイルや窓枠は当時のもの。歴史にこそ価値がある。次の100年に繋げたい」と語る。

カフェ、ナチュラをオープンした若き夫婦も「ここはもともと祖父母の果樹園。御神木も土地も守りたいけど続けるのが大変。それでカフェを始めたんです」と話す。自然を求めて訪れる客、従業員が増えたいまは、果樹園とカフェを両立している。家族の繋がりを尊ぶタイ人は、先祖の宝物を守りつつ、次世代へ繋ぐ試みを絶やさない。それがノスタルジックなバンコクを作り出している。

<Index>
Baan Trok Tua Ngork(レストラン)
Road of Cinnamon(ヴィンテージショップ)
Wintage Weekend Market(市場)
Finishing Touch(ヴィンテージショップ)
Heng Seng(クッション専門店)
Thorr's(工芸)
Coconut Culture(アイスクリーム店)
Natura(カフェ)

築100年の家がクリエイションの基地に。

Baan Trok Tua Ngork
バーン・トロック トゥア・ゴーク

外装はもとの雰囲気を生かし、塗り直しただけ。

チャイナタウン(ヤワラート)の通りに立つコロニアル様式の建物。現オーナー、ウィン・アサクルの曽祖父母時代からの家で、もとは5棟の長屋が並んでいた。「建物を未来に残すためにも再生したい」と、長屋の壁を取り払い、広いスペースに。家族の憩いの場だった中庭は、雨による劣化を防ぐため屋根付きの吹き抜けに改修。リノベーション後はレストランやバーが入り、人々が集える場所になる。

長屋を繋げた部分は木製の床に。

ガラスの天井を設置することで、雨を防ぎながら光を取り込む造りにした。

Baan Trok Tua Ngork
バーン・トロック トゥア・ゴーク
306 Santiphap Road,
Pomprap Sattruphai
tel:非公開
ⓂWAT MANGKON
営)10:00~22:00
休)火
入館無料
※リノベーション中のため7月末まで休業
@baantrok

国内から集めたヴィンテージで通りを盛り上げる火付け役。

Road of Cinnamon
ロード・オブ・シナモン

店は2024年3月にオープンしたばかり。ヴィンテージのほか、応援も兼ねて、このエリアで活躍するセラミックアーティストの作品も販売。

カルチャースポットとして注目されているのが、チャイナタウンのソンワット通り。ここで店を営む3人組が、もっと地域を盛り上げたいと始めたのがこのヴィンテージショップ。8割がメイドインタイの手仕事で、ラーマ5世時代のお守りからベンジャロン焼き、チェンマイのセラドン焼きまでさまざま。通りの新たな顔になりそう。

店名は通りがスパイスの問屋街だったことに由来。その名残からシナモンなどのスパイス、ハチミツもラインナップ。

北部のランパーン、チェンマイなどさまざまな地域から買い付け。制作年不明、手作りのカゴバッグ1,490バーツ

推定50年前のホーロー皿。ふつう花柄の絵付けが多いが、ブドウや魚が描かれているのは珍しい。各690バーツ

制作年不明のカラフルなポット1,900バーツ

Road of Cinnamon
ロード・オブ・シナモン
1326 Songwat Road, Chakkrawat,
Samphanthawong
tel:064-452-4546
ⓂWAT MANGKON
営)10:00~20:00
無休
@roadofcinnamon

週末限定の市場で、とっておきを発掘!?

Wintage Weekend Market
ウィンテージ・ウィークエンド・マーケット

左の建物がウィンテージ。通りの反対にはチャトゥチャック市場がある。

ヴィンテージショップが集まる建物、ウィンテージの軒先に週末だけ現れるマーケット。タイの銀食器や家具、雑貨を中心に、日本や海外の懐かしいおもちゃや食器もちらほら。骨董のプロも買い付けに来るだけに、時間をかけて探せば掘り出し物が見つかるかも。

細かいレリーフが美しいタイの銀器は、いくつかの店で販売。

タイ代表のオリンピック選手が試合に向かう際に着ける、象を模したピンバッジ各300バーツ。試合終了後、他国の選手とピンバッジの交換をするそう。

Wintage Weekend Market
ウィンテージ・ウィークエンド・マーケット
511 Kamphaengphet 2 Road,
Chatuchak
tel:なし
ⓂKAMPHAENG PHET
営)10:00頃~17:00頃
休)月~金
https://wintage.com/th

ヨーロッパ×アジアのモダンが集結。

Finishing Touch
フィニッシング・タッチ

1階部分にはテナント含め、現在3軒の店がある。今後は週末マーケットも開催予定。

中東の航空会社で働き、欧州を拠点に世界を飛び回ってきた女性オーナーが、2018年帰国。曽祖父母の代から経営する建物を譲り受け、1階を店舗として展開している。目玉は長い欧州生活で買い集めたミッドセンチュリーの家具。現代の家屋になじむよう色を塗り直し、自然に仕上げて店頭へ。今後は空いたスペースでレストランやカフェも始める予定。

オーナーがロンドンやドイツで買い付けたヴィンテージ。昔のウエッジウッドなど食器も揃う。

オーナーの夫が趣味で集めたレコード&古着のショップもある。タイの歌謡曲などレトロなラインナップ。

Finishing Touch
フィニッシング・タッチ
51 Soi Charoenkrung 67,
Yannawa, Sathorn
tel:062-374-8775
ⓂSAPHAN TAKSIN
営)10:00~19:00
不定休 ※DMで要確認
www.finishingtouch.space

手仕事で紡がれる、100年の老舗。

Heng Seng
ヘン・セン

オーナーが踏むのは100年前のミシン。いまだ現役。

最初は寝具店、その後、祈祷に使うクッション専門店として知られるようになったヘン・セン。約100年経った現在、3代目オーナーが受け継いでいる。女性美を象徴する牡丹柄の生地に、綿とココナッツファイバーを詰め、手作業でステッチをかけて作られるクッションは耐久性が高く、長持ちすると評判だ。

奥左から、クッション大800バーツ、中600バーツ、携帯用ミニクッション350バーツ

スツール用クッション1,000バーツ。奥のクッションは外部デザイナーの持ち込みによるデザインのもので非売品。

チャイナタウンの本店のほか、サイアムセンター等でも取り扱いがある。

Heng Seng
ヘン・セン
854-856 Soi Wanit 2,
Talad Noi, Samphanthawong
tel:082-456-6516
ⓂHUA LAMPHONG
営)10:00~17:00
休)日 ※祝不定休カード不可
www.facebook.com/HengsengTaladnoi/?locale=th_TH

デザインの力で、工芸と女性を支援。

Thorr's
トォーズ

外国人女性オーナーがプロジェクトを立ち上げた。アイコンサイアムにも支店がある。

仕事が少ない地方の女性を救うべく始まったプロジェクト。スゲを使った昔ながらの機織り技術に着目し、教育を続けることで、当初ふたりだった職人は現在100人に。カラフルな生活雑貨や、額縁入りのゴザなどデザイン性の高さで知名度がアップ。

ブルーの格子模様が可愛い平皿のようなカゴ490バーツ

もち米を入れるカゴにインスパイアされた蓋付きのタイプ、790バーツ

Thorr's
トォーズ
Room B149, Zone B, JJ Plaza, Soi 2,
Kamphaengphet 2 Road, Chatuchak
tel:065-959-4354
ⓂKAMPHAENG PHET
営)9:00~18:00
休)月
https://thorrliving.com

ノスタルジックなあの味を、上品にアップデート。

Coconut Culture
ココナッツ・カルチャー

奥はイートインスペース。

街中で時折聞こえてくるベルの音。自転車で売られるココナッツアイスクリームは、タイの定番おやつ。子どもの頃から慣れ親しんだ味をと専門店を開いた男性オーナー。南西部、サムットソンクラームのココナッツをジェラート製法で仕上げるため、口溶けなめらかで味も濃厚だ。

ココナッツアイスクリームに、ココナッツの実、焼きトウモロコシなどを添えた「Super Coconut & Butter Grilled Corn」180バーツ

ココナッツアイスクリーム、マンゴーアイスともち米をパンで挟んだ「Mango Sticky Rice」180バーツ

Coconut Culture
ココナッツ・カルチャー
100/6 Phraathit Road,
Chanasongkram, Phranakhon
tel:098-903-4714
ⓂSANAM CHAI駅から車で約5分
営)11:00~21:00
無休 カード不可
@coconutculture.bkk

果樹園カフェで過ごす、癒やしの時間。

Natura
ナチュラ

手前から、ライチを使ったムースケーキ「Bangkhuntian Lychee」185バーツ、煮詰めると梅のような味がするタリンプリンのソーダ「Sparkling Talingpling」100バーツ、「Golden Thai Tea」120バーツ

ポメロやレモン、ライチの木々が広がる3エーカーの敷地。ナチュラは、先祖が始めた100年前の果樹園を残しつつ、4年前にカフェとして営業スタート。ここで穫れたタリンプリンのジュースのほか、スイーツやタイ料理など幅広く提供する。ほとんどの席が屋外で、緑と風を感じながら食事ができるとバンコクっ子に大人気。果樹園散策の後は、船に乗り込み、プチクルーズに出かけたい。

敷地内には、エアープランツや果物の木がたくさん。小川も流れて長閑。

オーナー夫婦と母と3人、先祖代々大切にしてきた御神木の前で。

Natura
ナチュラ
Poomjai Garden, 9/3 Rama 2,
Soi 28, Yeak 18, Chomthong
tel:085-123-1386
ⒷWUTTHAKAT駅から車で約10分
営)10:00~18:00(月~金)
9:00~18:00(土、日)
無休 カード不可
@naturabkk

ナチュラから小舟に乗ってダン運河を周遊(1時間600バーツ~)。巨大な黄金の仏像で知られるワットパクナムなど、下船するポートはリクエスト可能。

●1タイバーツ=約4円(2024年7月現在)
●日本から電話をかける場合、タイの国番号66の後、市外局番の最初の0を取ります。タイ国内では掲載表記通りにかけてください。
●各紹介アドレスのデータ部分のⒷはBTSの駅、Ⓜは地下鉄の駅、Ⓢは国鉄の駅を示しています。
●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間やイベントの開催時期などは、取材時から変更になる可能性もあります。
●商品・料理・サービスの価格は、表示価格とは別に消費税やサービスチャージがかかる店もあります。
●仏教の祝日は、アルコールの提供を控えたり休業になる店が多いためご注意ください。

*「フィガロジャポン」2024年7月号より抜粋

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