1. トップ
  2. グルメ
  3. 名古屋まで「ベトコンラーメン発祥の店」を食べに来たら、凄まじいニンニク量で猛暑も吹き飛びそう

名古屋まで「ベトコンラーメン発祥の店」を食べに来たら、凄まじいニンニク量で猛暑も吹き飛びそう

  • 2024.7.16

こんにちは、Togetterオリジナル編集部のToge松です。名古屋に来ています。

夜ですがサウナにいるような蒸し暑さです。

JR名古屋駅にそびえるJRセントラルタワーズ 出典:Togetterオリジナル

先日、「岐阜県民が東京でベトコンラーメンを食べた」という記事を書いた。

ひさしぶりのベトコンラーメンに喜びは絶頂に達したが、ひさしぶり過ぎて「ベトコンラーメンってどんな味だっけ?」と、昔食べた味の記憶がおぼつかない自分もいた。

たとえるなら、記憶の中にいる「小学生の頃に仲が良かった〇〇くんの顔」がハッキリしない、あの感覚に似ている。

このままではいけない、〇〇くんを思い出さなくては。危機的状況を感じた私は、岐阜への帰省の途中に名古屋へと立ち寄ることにした。

目的地はもちろん、ベトコンラーメン発祥の店と言われる「ベトコンラーメン 新京」だ。

いざ、ベトコンラーメン発祥の店へ

先ほど「発祥の店」と書いたが、実際には元祖と言われた愛知県一宮市のお店はすでにない。

しかし現在、名古屋市内にその味を引き継いだ「ベトコンラーメン 新京」がある。公式サイトにもこう書かれている。

昭和44年、父の繊維会社が不況で倒産した時に愛知県一宮市で「新京」を始めました。開店当初、疲労と湿気で食欲不振になり体調をくずした時、当時調理を担当していた安井氏がニンニクと唐辛子の入ったラーメンを作ってくれました。
それは満州時代を思い出させる懐かしい味でした。皆さんにもこの元気になるラーメンを食べてもらいたいと考えメニューとして出せるよ考案し完成したのが現在のベストコンディションラーメンです。
ベトコンラーメン新京公式サイトより
出典:Togetterオリジナル

「ベトコンラーメン 新京」は暖簾分けされたお店を含めて複数の店舗がある。今回は旗艦店とされている「名古屋伏見店」を訪れてみた。

名古屋駅から地下鉄を乗り継ぎ 出典:Togetterオリジナル
伏見駅から徒歩すぐ。お店は地下にある 出典:Togetterオリジナル

来店したのは金曜日の夜9時過ぎ。間もなくラストオーダーの時間だが、店内はサラリーマンと思しき人たちで活気に満ちていた。

カウンター席に着き、メニューを見て納得。一品料理やお酒の種類がいろいろあって、飲み需要にしっかりと対応している。あくまでラーメン店ではなく中華料理店なのだろう。

また、ベトコンラーメンにも通常以外に種類があって、野菜たっぷりの「国士無双」なるメニューもあった。ものすごく強そうな名前だ。

誘惑は多いが初志貫徹でいこう。基本となる「ベトコンラーメン」(900円)と、もうひとつの名物「ゲソカラ」(900円)を注文した。

ベトコンラーメンは牛丼のアタマみたく、ヘッド(具だけ)も注文できる 出典:Togetterオリジナル

ラーメンもいいがゲソカラもいいぞ

先にやってきたのは「ゲソカラ」だ。

一口食べてみると、サクッと軽い衣をまとった肉厚のゲソ(イカの足)に箸が進む。プリップリでムッチムチな食感がたまらない。

ゲソカラ900円 出典:Togetterオリジナル
ジューシーで噛みしめるごとに味がある 出典:Togetterオリジナル

秀逸なのはゲソカラに添えられた粉末だ。ただの塩コショウと思いきや、複数のスパイスをブレンドしたようなエスニックっぽい風味がある。

公式によると「秘伝スパイス」とあり、何が配合されているのかはよく分からないが、商品化されていたら買って帰りたいくらいだ。

とはいえゲソカラは量が多いので、複数人で訪れた際に注文したほうがベストかもしれない。ゲソカラを食べるペースをいったん緩め、胃に余力を残した状態でラーメンを待つことにした。

ガツンと殴られたような本場の刺激

いよいよベトコンラーメンがやってきた。

ベトコンラーメン900円 出典:Togetterオリジナル

元祖を前にして正直に告白するが、私はまだ新京さんのベトコンラーメンを食べたことがない。

丼を見てハッと気付いた。何しろ「やぁ、ひさしぶり」とはならなかったのだ。たしかに似ているが、私の知る〇〇くんとはどうも面構えが違う。〇〇くんと思いきや彼のお父さんが出てきたような感覚だ。

今思えば、私が岐阜で食べていたそれはインスパイア的な何かだったのだろう。私は元祖を食べてアイツの記憶を取り戻せるのだろうか。

やや緊張の面持ちで、まずはスープをすする。

………

あっ、辛い!

じわーっと喉が焼けるような一味唐辛子の刺激に、思わずむせ返ってしまった。辛い。でもこの感覚は体が覚えてるぞ…!?!?

止めないでくれ…もうちょっとで思い出せそうなんだ… 出典:Togetterオリジナル

そう、ガチのベトコンラーメンはすんごく辛いのだ!!!

東京で食べた時、「どんな味だったっけ?」と自信が持てなかった一番の理由は辛さだったようだ。

正直、辛いのは得意ではないが、何故かレンゲが止まらない。少しずつ刺激に慣れていくうちに、辛さの向う側にあるうまみを感じ取れるようになってきた。

醤油ベースのシンプルなスープだが、先ほどのゲソカラの粉末で感じたような、どこか大陸の味を思い起こさせる。

唐辛子の刺激が人が苦手な方に向けてアドバイスをすると、ベトコンラーメンを食べている最中に水を飲むことはおすすめできない。むしろ逆効果なので気をつけよう。

ピントが奥に当たってしまったが麺のアップ 出典:Togetterオリジナル

麺は細いストレートで、パツンとした歯ごたえ。いわゆる低加水麺というタイプだろう。刺激的なスープに決して負けていない。

この麺に加え、シャキシャキした食感のもやしが食べるリズムを加速させてくれる。

完食間近のはずだが、丼をすくうとまだニンニクが出てくる 出典:Togetterオリジナル

そしてベトコンラーメンといえばニンニク。新京のニンニクも、東京で食べた時と同じく素揚げしてホクホクとしているが、ビジュアルはツルンとして美しい。東京の少し焦げているような香ばしいニンニクも好きだが、これはこれでアリだ。

しかしラーメン一杯にどれだけのニンニクを使っているんだろうか。一房どころの話ではなく、食べても食べても一向に減らない。昨年の夏に食べたニンニクの総量を1日で凌駕した可能性すらある。

元祖から「ベトコンラーメンとはこういうものだ」と洗礼を受けた気分だ。悪い気分じゃない。胃も心も満たされて店を後にした。

名古屋は相変わらずの蒸し暑さ 出典:Togetterオリジナル

夜の名古屋はうだるような暑さだったが、ニンニクパワーか発汗作用か、ベトコンラーメンを食べた今はあまり気にならない(気のせいかもしれない)。

「名古屋の夏は暑い」とはよく言われるが、地元民の避暑対策を知った気がした。

文:トゥギャッターオリジナル記事編集部 編集:Togetterオリジナル編集部

元記事で読む
の記事をもっとみる