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すっかり見かけない居酒屋【つぼ八】、ランチ利用して「ハイレベルな味わい」に驚がく!

  • 2024.7.14
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つぼ八の看板(写真:サイゾーウーマン)

かつて“居酒屋御三家”と呼ばれながらも、現在では苦境が続いている「つぼ八」。その現在の実力を測るべく、グルメライターが国内に3店舗だけあるランチ実施店舗のひとつを訪れ、実食してみました。

※価格や情報は2024年7月14日現在の情報です。
※最新の情報は公式サイトをご確認ください。

目次

・【つぼ八】買収されリスタート、114店舗まで減少
・ランチタイムの「お通し」に要注意!
・北海道発祥チェーンの特色とは?
・「北海道産豚肩ロース味噌焼き」お食事セット(1,023円)実食
・【つぼ八】ハイレベルな味わいでかなりアリ

【つぼ八】買収されリスタート、114店舗まで減少

1973年に北海道札幌市で創業した居酒屋チェーン「つぼ八」。その後、全国展開を行った同チェーンは、「村さ来」「養老乃瀧」とともに“居酒屋御三家”と呼ばれるほどの隆盛を見せていました。

しかし、1987年に起きた創業者である石井誠二氏が追放される社内問題などで経営が迷走。くわえて、2000年代以降は同チェーンよりも価格帯の安い競合チェーンが多く現れたことなどで、苦境に立たされることになりました。

その後、勢いを失った同チェーンは2018年に酒屋チェーン「やまや」と、その連結子会社である居酒屋チェーン「チムニー」により買収され、リスタートを切っています。同年にこの買収を報じた「東洋経済オンライン」の記事によれば、最盛期の2000年には全国550店舗あったという「つぼ八」の店舗数は、現在は国内114店舗(公式サイトによる)と、5分の1程度まで減少。

すっかり見かけなくなった同チェーンは、今どうなっているのか……。そんな疑問を持った筆者は、気軽に味を確かめることが可能なランチが実施されている店舗を訪れ、その実力を測ることにしました。

【つぼ八】ランチタイムの「お通し」に要注意!

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「つぼ八 津田沼店」の入口(写真:サイゾーウーマン)

今回、筆者が訪れたのは「つぼ八 津田沼店」。国内では3店舗しか実施されていないランチが食べられる店舗の1つです。24時間営業の同店舗ですが、ランチタイムは11時から15時。今回は1時半ごろ訪れましたが、昼から酒を嗜んでいる人が多く見られ、客入りは良好でした。

しかし、同店舗ではこの24時間営業という部分が、ランチを食べる上では一つ大いに注意すべき点となっていることが注文時に発覚。通常、ランチ営業を行っている居酒屋は、ランチタイムにはランチメニューだけを扱っている、あるいは通常メニューを扱っていたとしても、ランチメニューを頼む人がほとんど、ということが多くなっています。

筆者もそのつもりで注文をしようとしたのですが、店員さんがお通しとともに最初のドリンクの注文を取りにくる、という居酒屋の流れがあり、困惑した筆者は促されるままにアイスコーヒー(319円、税込み/以下同)を頼んでしまいました。

「あれ、ランチタイムでもお通しはくるタイプなのかな……?」と疑問に思った筆者がメニュー表を見てみると、お通しは385円となっており、「酒類をご注文の方にお召し上がりいただきます」との表記が。

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お通し(写真:サイゾーウーマン)

その後、会計時に店員さんに確認をしてみると、ランチだけ食べる場合にはお通しを断ることもできるとのことでした。

恐らく、昼から居酒屋利用をするユーザーが多いということなのでしょうが、同店舗でランチを楽しむ際には、ランチ利用である事をしっかりと伝えて、お通しをカットしましょう。

そのお通しは、たけのこの土佐煮と海鮮サラダでした。味は良かったけど、ランチで385円追加はちょっと痛いかも。

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ドリンクメニューを聞かれ、そのまま頼んでしまったアイスコーヒー(写真:サイゾーウーマン)

【つぼ八】北海道発祥チェーンの特色とは?

気を取り直してランチメニューを探すと、津田沼店限定だという食事メニューはあるものの、ランチメニューと明記されたものは見当たらず。

かわりに、好きな商品とセットで頼める「お食事セット」というセットメニューが、11時から15時の間は通常385円のところ、154円と200円以上割引されるようで、これがランチタイムの恩恵のようでした。

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「お食事セット」が通常385円のところ、ランチタイムは154円になるようです(写真:サイゾーウーマン)

このセットを何につけようか思案しましたが、居酒屋ということもあり、ご飯のおかずとなるようなメニューがあまり多くなかったため、いわゆる定食らしいメニューにするか、あるいは攻めた構成を作るかで悩むことに。

結局、今回は無難なチョイスとして「北海道産豚肩ロース味噌焼き」(869円)を「お食事セット」(154円)と合わせて頼むことにしました。合計1,023円です。

北海道発祥のチェーンということもあってか、この「北海道産豚肩ロース味噌焼き」以外にも、同地の特産品メニューが数多く存在しています。

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北海道メニューが数多く存在(写真:サイゾーウーマン)

またメニュー表には「SNSで人気の映えメニュー!?」という項目もあり、企業努力を感じました。

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(写真:サイゾーウーマン)

【つぼ八】「北海道産豚肩ロース味噌焼き」お食事セット(1,023円)実食

居酒屋利用で店内が賑わっていた事もあるのでしょうが、注文してから提供までには15分程度の待ちがありました。以下、写真でその魅力をお伝えできればと思います。

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「北海道産豚肩ロース味噌焼き」と「お食事セット」の全体像(写真:サイゾーウーマン)

豚肩ロースは比較的薄めでしたが、食欲をそそるいい照りをしています。

ライスは個人的には満点の若干硬めな炊き具合でした。味噌汁は小ネギとわかめが具として入っていました。

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北海道産豚肩ロース味噌焼き(写真:サイゾーウーマン)
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ライス(写真:サイゾーウーマン)
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味噌汁(写真:サイゾーウーマン)
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漬物はきゅうりの浅漬け(写真:サイゾーウーマン)
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サラダはしっかりとした量があり好印象(写真:サイゾーウーマン)

味は悪印象を覆すハイレベルな味わい!

正直、最初のお通しの流れや、待ち時間が多かったこともあり、期待値が下がってしまっていたランチでしたが、味はそれまでの悪印象を覆すようなクオリティで驚がく。

「北海道産豚肩ロース味噌焼き」は肉の大きさや熱さこそそれほどでもありませんが、しっかりと甘辛の味噌が染みている上、脂身と赤身のバランスが良いハイレベルな味わい。そのままでもご飯のおかずとしても最高のおいしさでした。

筆者が住んでいる埼玉県にも、秩父地方の名物として豚の味噌漬けがあるため、ちょっと採点を厳しくしようと思っていたのですが、秩父のものに比べるとマイルドな味わいで、これはこれでかなりアリというのが率直な感想です。

ご飯も居酒屋にしては(という言い方をすると失礼かもしれませんが)、しっかり粒が残る硬めの炊き具合で、個人的な好みとジャストフィット。豚肩ロースとご飯の両方ともクオリティが高かったため、かなり満足のいく食事になりました

味噌汁や漬物に関しては特筆するべき点はありませんでしたが、サラダは小鉢というにはかなり多めの量で、ヘルシーな感じがしてこちらも好印象でした。卓上調味料も醤油、塩、七味、ラー油とそれなりに豊富にあったことから、“味変”も十分に対応可能なのも評価すべき点です。

筆者は今回、「北海道産豚肩ロース味噌焼き」についてきたマヨネーズを、食べきった漬物の皿でラー油と合わせてラー油マヨを作成。千切りキャベツと豚肉をご飯の上に乗せ、その上にラー油マヨをかけた「ピリ辛マヨ豚丼」を作って楽しみました。“味変”がしやすいのは筆者的には大いに評価できます。

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豚肩ロースもご飯もハイレベル(写真:サイゾーウーマン)
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卓上調味料は醤油、塩、七味、ラー油の4種類(写真:サイゾーウーマン)
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筆者が卓上調味料などを使って作った「ピリ辛マヨ豚丼」(写真:サイゾーウーマン)

【つぼ八】ランチ、かなりアリ

最初は(筆者の確認ミスなどもあり)、あまり印象が良くなかった「つぼ八」のランチでしたが、クオリティとしてはかなりアリというのが筆者の結論でした。

今回は「北海道産豚肩ロース味噌焼き」の値段がそれなり高めだったこともあってか、1,000円越えとなりましたが、メニューを厳選すればさらにコスパをよくすることも可能でしょう。また、通常メニューをおかずとしてランチセットにできることも、個人的にはうれしい点です。

上で述べた、ご飯のお供になるメニューが少ないことはデメリットではありますが、逆に言えば一般的な定食ではありえない構成を作ることができる、という楽しさがあるとも言えます。何より、興味のあるメニューをランチで食べてみて、気に入ったら居酒屋利用でもオーダーできるという“お試しメニュー”としても機能する点は素晴らしいのではないかと思いました。

残念なのは、筆者が住んでいる埼玉県から今回取材した「つぼ八 津田沼店」はかなり遠いということ。この形でのランチを、ほかの店舗でも手広くやって欲しいな、と思った次第です。近くにお住まいの方は、ぜひ同店舗を訪れ、“自分だけのランチメニュー”を作ってみてください。

ただし、ランチ利用ということはしっかりと伝え、お通しをカットするという点は注意してくださいね!

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若どりザンギは539円(写真:サイゾーウーマン)
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北海道産帆立のフライ梅包み(写真:サイゾーウーマン)
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軟骨入りつくね盛り合わせ(写真:サイゾーウーマン)

また、メニューで気になったのは「若どりザンギ」「北海道産帆立のフライ梅包み」「軟骨入りつくね盛り合わせ」の3つ。再訪する機会があれば、ぜひこちらも試してみたいです。

阿左美賢治(ライター)
中学3年生で体重100kgを超え、全盛期の30代前半には200kgを超えた業界最大級の巨漢ライター。焦って低糖質ダイエットを始め、150kgまで減量に成功したものの、近頃は再びリバウンド気味となっている。自宅で低糖質スイーツを作るのが趣味だが、コンビニやスーパーで見かける糖質たっぷりスイーツの誘惑に負けることも多々。

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