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学校紹介動画で沢山の学校を取材したYouTuberが教える「学校見学でみるべきポイント」

  • 2024.7.13

当然のことですが、「行きたい学校に合格できる」というのは、幸せな中学受験のためには欠かせません。ただ、行きたい学校に合格するためには、そもそも「行きたい学校がある」状況でなくてはなりません。そのためには、綿密な学校選びが必要になります。僕は、学校選びは、保護者のサポートの中でも1位2位を争うほど重要だと考えています。 理由は明らかで、中学受験の「着地点」だからです。しかし、どの地点に着地するか定めずに、とりあえず飛んでいるという方が少なくないのが実情です。受験が近づいてきて、そろそろ着地しなくてはという時に慌てて着地点を探しても、良い着地はできない可能性が高いのです。 「何を当たり前なことを...。」とお思いの方も多いと思うのですが、先ほども申し上げた通り、事実、学校選びが思うように進んでいない方は非常に多いです。なぜでしょうか...?それは、学校選びが、極めて難しいからです。第一志望の学校を決めるのは案外簡単なのですが、それ以外の併願校を決めるときに、そもそもどんな学校があるのか?どんな基準で選べば良いのか?など、わからないことだらけなのです。だからこそ、ホンネで中学受験や、この連載でも学校情報については、色々とお伝えしていこうと考えています。ただ、すべての学校を紹介することはできませんし、百聞は一見にしかずということで、気になった学校は、ぜひ見学に行っていただきたいです。しかし、そこでも、「何に注目すれば良いのかわからない」というお声もよく聞かれます。ということで、今回は、「ユウシン的学校見学で見るべきポイント」についてお伝えしていこうと思います!

学校が大切にしていること

私立の学校は、学校ごとにさまざまな教育理念を掲げています。宗教教育が基礎にある学校や、国際人材を育てる、慈愛に満ちた精神を養うなど、多種多様です。教育機関として、どのような生徒を育てたいのか、そしてそのために学校が大切にしていることは何なのかという点は、非常に重要な視点です。その「学校が大切にしていること」について、一番よく表れるのが、校長先生のお話です。校長先生は、大概の学校説明会で壇上に上がりお話をされますが、基本的には、抽象的な学校の教育方針について語ってくれます。その内容や校長先生の人柄から感じとることに共感できるかは、重要なポイントです。なぜなら、私立中高は、規模的には中小企業で、校長先生の人柄や考え方が大いに反映されるからです。校長先生の話の内容や雰囲気に、全く共感できなかったり、違和感を覚えた場合は、学校全体の方針とご家庭の教育方針に齟齬があると考えて良いでしょう。ただ、優れた話術で保護者を魅了する校長先生もいる一方で、硬派で堅実な校長先生もいらっしゃいます。そんなときに、そこだけとって、学校の魅力が薄いと感じてしまうのはもったいないとも思います。先ほど記した通り、話の内容や雰囲気が合わないなと感じた場合は、学校との相性がよくない可能性もありますが、「話術」に関しては、冷静な判断が必要だということです。

施設・設備

私立中高の特徴といえば、やはり施設・設備かなと思います。この点も、学校によってさまざまですが、これについてはお子さんの趣味嗜好によって、何が魅力的か異なりますので、お子さんが実際に見るというのが良いと思います。よくある視点としては、校舎の立派さ、グラウンドの広さ、プール、食堂、トイレの綺麗さ、理科系の設備、図書館の充実度合い、自習室などが挙げられます。子どもは、思いもよらぬ部分を気に入ることもあるので、ベストは、お子さんと一緒にいくことです。 ただ、それが叶わないときは、お子さんが重視する点について、事前にすり合わせをしておき、親御さんの目から見て判断されると良いでしょう。

教育内容

教育内容は、当然注目するべきポイントです。ただ、教育内容がお子さんにマッチするかを判断するためには、「お子さんが将来どのようになっていて欲しいのか」を定める必要があります。たとえば、海外大学にも進学できるような進路を残してあげたいのか。本人が医者になることを目指しているから、医学部進学実績の高い学校に入学させたいのか。自然が好きなお子さんだから、自然教育が盛んな学校に通わせたいのか。ご家庭の中での、お子さんへの教育方針が固まっていなければ、なかなか判断を迷う可能性があります。完全に固めることは難しいと思いますが、大雑把にでも方針を決めておくと良いでしょう。一つ注意点があります。学校説明会で説明される教育内容は、かならずしも学校生活の実態を表しているとは限りません。たとえば、「探究」の授業において、内容だけ聞くと高度で身になりそうな素晴らしい内容だったとしても、実際は生徒が主体的に取り組んでおらず、やらされている感が否定できない例もあります。他にも、グローバル教育の一環で海外研修が充実していると謳っていたとしても、実際は、選抜方式で限られた生徒しか参加できないということもあります。このように、輝かしく魅力的に見える教育内容は、実際に見ると少し違う印象を抱く可能性もあります。ですので、説明会の内容にある実態を探ろうとする姿勢が大事です。そして、可能なら、実際に授業の様子を見学してみるとよいでしょう。

生徒の様子

合う学校を探すためには、お昼休みや放課後、登下校中などの生徒の様子を観察することも重要です。学内での様子は、学校ごとに大きく異なり、校風を如実に表します。休み時間にゲームをしたり、校庭で汗を流したり、黙々と勉強したり、教室で仲良くしゃべったり...。放課後は一生懸命部活に励む生徒がいる一方で、自習室のある学校では、多くの生徒が自習をしている姿もあります。このような、お昼休みや放課後の一幕には、「生徒のリアルな様子」が現れており、それと我が子を重ね合わせたときに、違和感が生じるかで判断すると良いでしょう。

学校への経路

最後にお伝えするのは、学校への経路です。当然ですが、6年間通う前提で受験するわけですから、本当に6年間通い切ることができる近さなのかは知っておく必要があります。個人的には、学校への通いやすさは、かなり重要なファクターだと考えています。6年間毎日通うことになる学校ですから、通学は楽に越したことはありません。個人的な目安としては、ドアtoドアで1時間以内が良いかなと思います。ただ、もちろん個人差がありますし、長時間の通学時間があったとしても電車で勉強して、優秀な成績を収めた友人もいることを考えると、遠かったら絶対にNGということもないと思います。そして、意外と侮れない視点が、保護者も、節目節目で学校に通うことになるという点です。行事を見に行ったり、面談で呼ばれたり、ちょっとした手続きで行かなくてはならない時もあるでしょう。親子で6年間通うことになる学校ですから、実際に学校見学にいく際には、家から通うことを想定した行き方で学校見学に行き、毎日続けることができるのかどうか考えることをおすすめします。ということで、今回は、「ユウシン的学校見学で見るべきポイント」についてお伝えしました!冒頭で述べた通り、学校選びはお子さんの着地点を決める非常に重要な行動です。これから夏休みに入り、時間もできると思うので、まずは少しでも気になる学校の学校見学にたくさん足を運んで欲しいなと思います。そして、そこでは今回の記事の内容を参考に見学していただけたらとおもいます。最後までお読みいただきありがとうございました。

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【Profile】ユウシン

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YouTubeチャンネル「ホンネで中学受験」、個別指導塾Growy代表。自身も中学受験を経験し、大学進学後、大手集団塾講師や家庭教師として中学受験業界に入る。中学受験を外からも内からも見る中で、情報発信の必要性を感じ、YouTubeチャンネル「ホンネで中学受験」を立ち上げる。学習法、学校紹介、塾紹介などの発信をしており、登録者は3万人以上にのぼる。「やり抜く力」と「学ぶ力」を育むことを目的に立ち上げたオンライン個別指導塾Growyは、コーチングとティーチングの両面から指導していく形式で、立ち上げ初年度から満席状態となっている。指導のかたわら、SNS発信、講演、執筆、メディア出演などの活動も精力的に行なっており、「幸せな中学受験」を実現するために奮闘している。

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