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夏はフラワーツーリズムの聖地・美瑛&富良野へ。北の大地を彩る絶景をめぐる旅

  • 2024.7.14

こんにちは!トラベルライターの土庄です。本州が夏の盛りを迎える頃、北の大地・北海道では初夏となり、ラベンダーをはじめとする色とりどりの花畑が広がります。

北海道のなかでも、フラワーツーリズム(土地に根ざした花との触れ合いを楽しむ旅)が特に盛んなエリアが美瑛町と富良野市。

牧歌的な時間が流れる丘には色鮮やかな花畑が点在し、人の営みと自然が調和した虹色の絶景が待っています。今回はそのなかでもイチオシなフラワースポットをご紹介します。

フラワーツリズムが盛んな美瑛町&富良野市

北海道の中央部に位置する美瑛町と富良野市は、自然と人々の暮らしが調和した素晴らしい景観が魅力です。ここでは、登山やウインタースポーツなど、季節ごとのさまざまなアクティビティを楽しむことができます。

このエリアを象徴する観光名所のひとつが「花畑」です。かつて、農場の経営者が農園の一角に花畑を作ったことからはじまり、規模は徐々に拡大。今では多くの農園にこの活動が広がっていきました。

ラベンダーが最盛期を迎える7月から晩夏となる9月にかけて富良野・美瑛を訪れると、北の大地を染め上げる色彩の絨毯に出合うことができます。

ファーム富田|富良野市を代表するラベンダー&花畑

富良野市におけるフラワーツーリズムの先駆者と言われているのが「ファーム富田」です。1958年に「トラディショナルラベンダー畑」を作り上げたことから始まり、現在では13ヶ所もの色とりどりの花畑を有しています。

ファーム富田の中心から車で約7分の距離には、期間限定で公開される日本最大級のラベンダー畑「ラベンダーイースト」があり、年々進化し続けています。なにより、オーナーの意向で入場無料が維持されているのが驚きですよね。

夏から秋にかけて、訪れるタイミングによって花畑の風情が変わり、十勝岳連峰の山並みと美しいコラボレーションを楽しめるのも魅力です。花畑の先に、JR根室本線を走っていく単線の姿もまた風情があります。

四季彩の丘|大雪山を見渡す虹色の展望花畑

今や美瑛町を象徴する風景のひとつとして、美瑛の丘めぐりの目玉となっているスポットが「四季彩の丘」です。7月〜9月にかけて、虹のように丘を覆った花畑のカーペットが展開します。

おすすめは夏の暑さが少し落ち着いた9月前半。北海道の屋根・大雪山に紅葉の便りが届くとほぼ同時に、ダリアやサルビア、ケイトウなど色鮮やかな花々が一斉に見ごろを迎え、思わず息を呑むほど鮮やかな絶景に出会えます。

7ヘクタール(東京ドームおよそ3個分)を誇る広大な四季彩の丘には、ノロッコ号 (トラクターバス)やバギー、カートなどのアクティビティが揃っているので、ぜひ利用しながら展望花畑を鑑賞してみてくださいね。

フラワーランドかみふらの|牧歌的時間が流れる花畑

ファーム富田とともに、富良野市で最大規模を誇っている花畑が「フラワーランドかみふらの」です。四季折々、バリエーション豊かな花が見ごろを迎え、大雪山や十勝岳連峰を一望する絶景パノラマが広がります。

快晴であれば日光がきついため、1周10〜15分のトラクターバスに乗るのがおすすめ!程よい振動が心地よく、のんびりと流れていく花の風景に癒されます。北海道らしい牧歌的な情緒も味わえますよ。

7月〜9月の花の最盛期には、併設するお食事処・なのはなやファストフードコーナーでいただけるカットメロンが名物です。完熟で甘い果肉が、口の中でとろけます。メロンが名産の富良野市ならではの糖分&水分補給ですね。

かなやま湖|妖精が住んでいそうな湖畔のラベンダー畑

夏の富良野市の風物詩であるラベンダーですが、実は中心部から少し離れた南富良野町の「かなやま湖森林公園」にも知る人ぞ知るラベンダーの花畑が存在します。

比較的面積は小さいものの、ラベンダーと湖という珍しいロケーションを誇っています。紫、青、緑の3色が織り成す風景は、どこか異国情緒を醸し出しているのもポイントです。

富良野市中心部のラベンダー名所と比べて人が少なく、新千歳空港から占冠(しむかっぷ)町経由で富良野市入りする時に立ち寄りやすいのもポイント。穴場なのでフォトウェディングのロケーションとしてもおすすめです。

パッチワークの路|初夏の丘を彩るアースカラーの花畑

丘のまち美瑛を象徴する風景のひとつ「パッチワークの路」。美瑛市街の北西部、ケンとメリーの木〜セブンスターの木周辺を指す道の愛称として知られています。

なかでもイチオシのポイントが、ペンション トムテ・ルムの裏手にある、そば畑です。花が咲き誇る7月には、緑と白が織りなすパステルカラー調の、まるで絵画みたいな絶景が広がります。丘に佇む木も美瑛らしいロケーションです。

ベンチも置かれており、涼しげな風を感じつつ流れていく雲を眺める、癒しに富んだ憩いの時間を過ごせますよ。なおペンション トムテ・ルムは優しいご夫婦が営む素晴らしいお宿なので、宿泊するのもおすすめです。

ケンとメリーの木|自然と人の共生を伝える赤麦畑

これまで花をメインにスポットを紹介してきましたが、実は初夏の7月には赤麦畑が広がり、鮮やかな花とはまた違った素晴らしい風景が広がります。イチオシは、前述したパッチワークの路にある「ケンとメリーの木」周辺です。

小麦が最盛期を迎える約2週間ほどの間、まるで一瞬秋のススキ畑にワープしたかのような金色の絶景が広がります。小麦を刈るコンバインの姿もとても絵になりますよ。自然と人の営みが共生する丘のまち美瑛ならではの風景と言えるでしょう。

近くのレストラン「bi.ble (ビブレ)」では、美瑛産の小麦を使った極上のパンを購入できます。サクサクふわふわの唯一無二の食感のクロワッサンは、一度食べると忘れられないおいしさなので、ぜひ味わってみてくださいね。

宿と花の絶景を一緒に楽しみたい人へ

美瑛町と富良野市のフラワーツーリズムの魅力は、花々の美しい景色を楽しみながら宿泊もできる点にあります。花の名所の近くには必ずといって良いほど宿があり、心ゆくまで花の絶景を堪能することができます。

ホテルの敷地内にラベンダー畑を有している「フラノ寶亭留(ホテル)」が代表格。7月中旬にはホテルが紫色のラベンダーに包まれ、そのなかをカートで散策することが可能です。

新千歳空港や札幌から距離も近い2つの町ですが、日帰りでは網羅できないほど見所がたくさん集まっています。ぜひ数日間滞在しながら花の風景を巡ってみてはいかがでしょうか?

All photos by Yuhei Tonosho

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