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【女子旅 台湾】 台北の夜市や朝ごはんを俳優・伊藤修子さんとゆるっと巡る:エッセイスト柳沢小実さんの台湾旅行記 第5話

  • 2024.7.13

台湾の旅について綴ってくれるのは…

柳沢小実さん

エッセイスト。リンネルの創刊当時より、インテリア、丁寧な暮らし方、旅について、多数取材。暮らしや旅についての著書は30冊以上。最新刊『わたしのごほうび時間 大人のゆったり旅』(大和書房)が発売中。

旅先の台北で待ち合わせたのは……

伊藤修子さん

俳優
武蔵野美術大学卒業、劇団「拙者ムニエル」に在籍。「おっさんずラブ」など多数の人気作品に出演。
香港カルチャーをこよなく愛する、香港政府観光局認定の「超級香港迷」(迷はマニアの意)。香港映画のDVDやCD、うつわ類を求めて、香港のみならず台湾やマレーシアなどへも足を延ばしている。

トップ:イーザッカマニアストアーズ 汗染み防止Tシャツ
「アジア圏は暑くて汗染みが気になるのと、ホテルの部屋干しでも乾きが早いので」
ボトム:イーザッカマニアストアーズ サーカスパンツ
「短い旅行だと軽くて薄めでシワになりにくいものばかりに」
シューズ:ニューバランス メッシュ軽量シューズ

台北で会いませんか? とメッセージを送る

「同じ時期に私も台北に行くから、お時間あれば会いませんか」
俳優の伊藤修子さんがInstagramで台湾のことをポストしているのを見て、勇気を出してメッセージを送りました。

修子さんとの出会いは、東京・阿佐ヶ谷にある雑貨店「birkahve」。中国のうつわが入荷したときにどうしても欲しくてお店に駆けつけて、その場で同じように集まった方々をご紹介いただいたのがご縁です。その際に、アジアの国々に熱心に通っているメンバーで一緒にイベントをやったら楽しいかも、と盛り上がって、フードスタイリストの本郷由紀子さんと修子さんと三人で、アジアのかわいいものを集めたイベントを不定期でやらせていただいています。

「阿桐阿宝四神湯」と、夜市と豆花、マッサージ

台北で会った日は、お互い日中はやりたいことがあるので日没後に待ち合わせ。軽めに食べましょうと、雙連の「阿桐阿宝四神湯」へ行きました。四神湯は台湾でよく飲まれている、ハトムギやモツ入りの漢方スープ。胃腸を整えて熱を体外に排出してくれるから、暑さが厳しくバテ気味なときには最適です。

日本ではなかなかモツを食べる機会がないので、台湾へ行ったら必ずこのスープをいただいています。そしてそのまま寧夏夜市へ。夜市は相変わらずの人出でしたが、円安の影響か日本人は少なめでした。

それから「マッサージに行こう!」という話になって、夜市の近くの「豆花荘」でいつもの定番のピーナッツ(花生)豆花を買い、それを持っていって足ツボをぐいぐい押されながら夜更けまでおしゃべり。暑い国の夜は、まるで青春映画の中にいるよう。寝てしまうのが勿体なくて、いつまでも外にいたくなります。

「原西園橋下焼餅」で朝ごはん

その夜があまりに楽しかったので、また別の日にも朝ごはんを食べにいきました。修子さんと共通の友人が教えてくれた、台北市萬華区・龍山寺にある焼餅のお店は店名がなく、「原西園橋下焼餅」と呼ばれているようです。

伝統的な朝ごはんのお店で地元の人が列を作っていましたが、みなさんほぼテイクアウト(=外帯・ワイタイ)だったため、店内で食べる(=内用・ネイヨン)私達は、そう待たずに席に通してもらえました。

焼餅加蛋(卵入り焼餅)と、鹹豆漿(豆乳スープ)をオーダー。日本語は通じませんが、お店の方が親切に応対してくださいました。

緩やかにつながる一人+一人の旅

お腹が満たされたところで修子さんと別れて、また一人旅を続けます。
誰かと旅の時間をシェアするのはとびきり豊かなひとときですし、一人旅は気ままにすごせる。それぞれによさがありますね。ただ、ごはんに関しては、中華圏は人数が多いほうが色々食べられるというメリットがあります。

ちなみに、旅先で同じように旅している人と合流するというスタイルは、かつてのスウェーデン旅行がきっかけでした。スウェーデンへの旅を計画中にドイツ在住の読者の方が連絡をくださって、ストックホルムで半日一緒にすごして意気投合。その方とはその後もつき合いが続いています。

私はここ15年ほどはアジアを中心にうろうろしているので、台湾やほかの国でもそうやってたまたま友人・知人と旅の日程が被ることがあります。それで会うことになった場合、別々に旅しているという前提があるから、踏み込みすぎることなく楽しい時間を共有できます。やりたいことが明確だったり、ずっと人と一緒だと気を使って疲れてしまうという方には、おすすめしたい旅のかたちです。

同じ国に住んでいるはずの人と、「また日本かどこかの国で!」と挨拶して別れるのは面白いですよね。実際、旅ばかりしている人とは次に会うのがホームグラウンドとは限らなくて、むしろ旅先でしか会わない人もいるくらい。そして旅先で一緒にすごした人は、たとえ頻繁に会わなくても、私の中で特別な存在になっています。

一人で、現地の友達と、そして旅を続けている同士たちと、旅の記憶を重ねていきたい。修子さんとは次はまた別の、もう少し遠い国で会うような予感がしています。

text & photo : Konomi Yanagisawa
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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