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【2024年7月公開映画】この夏見るべき注目の最新作3

  • 2024.7.20

泣ける、笑える、感動する。この夏におすすめの最新映画3選をご紹介。

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父親という大きな存在、なんでも言い合える姉妹に、家族のような代えがたい絆。

泣いて笑って、ふと家族に会いたくなる。そんな夏の最新作3本をご紹介。

【おすすめ映画1】『大いなる不在』

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別人になった父の空白の時間と義母の行方を追うサスペンス

幼い頃、息子の卓と母を捨てた父、陽二が警察に捕まった。俳優として活動をしている卓のもとに、緊急の電話が入る。妻の夕希とともに父のいる北九州へと向かうと、30年近く離れて暮らしていた父は重度の認知症を患い、別人のようになっていた。

家のなかは荒れ果て、注意書きのメモがそこら中に貼られている。再婚相手である直美の携帯電話は置き去りにされており、連絡もつかない。卓は、二人の生活の痕跡、直美の日記と古い手紙を頼りに、失われた父の記憶と義母の行方を調べ始める。

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父という存在の不在を埋めるように、息子はその人生を辿る

認知症の父を前に、卓は大きなショックを受けるわけでもなく、憐れむわけでもない。演じる森山未來が表現する卓の、冷たいと感じるまでの冷静さとほんの少しの戸惑いが、親子の間に深く抜け落ちた溝をヒリヒリと感じさせる。幼少期から30年にわたる父という存在の不在。その空白をひとつひとつ埋めるかのように、父の人生の軌跡を辿っていくなかで、やがて卓は“ひとりの男としての陽二”と対峙していく。

ミステリアスな展開に夢中になりながらも、ふと自分の親を思いかべる瞬間がある。もし認知症を患ったなら、という現実。親の恋愛を知ってしまったときのうっすらと感じる背徳感。“親”も“ひとりの人間”であると認識したときのもの寂しさ。感じ方はきっとそれぞれだけど、家族という存在を今一度感じたくなる作品。

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【大いなる不在】

7/12よりテアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテほか 全国順次公開

監督・脚本・編集:近浦啓

出演:森山未來、真木よう子、原日出子、藤竜也 ほか

配給:ギャガ

2023年/日本/133min

©2023 クレイテプス

【おすすめ映画2】『お母さんが一緒』

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【おすすめ映画2】『お母さんが一緒』

“お母さん”きっかけの姉妹バトルに共感度100%

親孝行のつもりでお母さんを温泉旅行へ連れてきた三姉妹。しかし、宿に着いて早々お母さんはネガティブな小言ばかり……。「うちもあるある!」と大きく頷きたくなるシチュエーションで展開されるのは、母親をめぐる壮絶な姉妹ケンカ。

母の小言癖を無意識に引き継いでしまったしっかりものの長女は、美人の妹たちにコンプレックスを抱いている。一方、次女は優等生のお姉ちゃんと比べられてきたことをいまも恨み続けていて、ふたりはそりが合わない。そんな姉たちを冷めた目で観察している三女だが、実はこの温泉旅行で、恋人との結婚を発表するというサプライズを用意していた。しかし、姉たちの思いは複雑で……。

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言いたいことが言い合える、家族のありがたさがじわりと沁みる

姉妹の共通の思いは「母親みたいな人生を送りたくない」。その思いを知ってか知らずか、お母さんは姉妹が用意した誕生日のお祝いも、盛大にひっくり返してしまう。「全部お母さんのせい!」と怒りを爆発させる長女・弥生。その矛先はいつしか次女の愛美へと向かい、沈黙を守っていた三女・清美までもがブチギレて……。

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温泉宿の一室で繰り広げられる壮絶な姉妹ケンカ。だけどそれぞれの言い分はどこかで聞いたことのあるような、感じたことのあるようなことばかり。シャレにならない本気のやり合いにも思わず大爆笑したり、ほろりと共感したりで、最後はいろんな涙が止まらない。言いたいことを思いっきり言い合える、そんな家族のありがたさをしみじみと感じて心が温かくなる良作。

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【お母さんが一緒】

7/12より新宿ピカデリーほか全国公開

原作・脚本:ペヤンヌマキ

監督・脚色:橋口亮輔

出演:江口のりこ、内田慈、古川琴音、青山フォール勝ち(ネルソンズ)

配給:クロックワークス

2024年/日本/106min

©2024松竹ブロードキャスティング

【おすすめ映画3】『クレオの夏休み』

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母のようなグロリアに会うため、6歳の少女は一人海を渡る

パリで父親と暮らしている6歳のクレオにとって母親のような存在、それがナニーのグロリアだった。クレオは朝から夜眠るまで、いつも一緒にいてくれるグロリアが大好き。しかし、別れは突然訪れる。グロリアは遠く離れたアフリカの故郷へと帰ることになったのだった。涙が止まらないクレオを、グロリアはアフリカの家に招待する。待ちに待った夏休み、グロリアに会うためクレオは一人、海を渡る。

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幸せも悔しさも悲しみも、全力で体験して成長する姿にときめく

グロリアの故郷はアフリカの島国カーボベルデ。パリからたった一人で6歳の子が旅をするには心細すぎる場所だが、そんな心配もなんのその。クレオはグロリアに再会できた喜びを全身で表現する。演じるルイーズ・モーロワ=パンザニ(撮影当時は5歳半)の豊かな感情表現にときめくが、彼女はこれが演技初挑戦というから驚きだ。

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しかし、母として実の子どもたちと接するグロリアを見ていると、クレオには複雑な思いが募っていく。幸せも、悔しさも、悲しみも全力で体験して、力強く成長していくクレオ。家族を養うためにフランスでナニーとして働いていたグロリアの心にも、仕事を超えたクレオに対する愛情が育っていた。強い絆で結ばれていく二人の結末に、胸が熱くなる。

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【クレオの夏休み】

7/12よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国公開

監督:マリー・アマシュケリ

出演:ルイーズ・モーロワ=パンザニ、イルサ・モレノ・ゼーゴ

配給:トランスフォーマー

2023年/フランス/83min

Ⓒ2023 LILIES FILMS

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