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東京都内にある数少ない「ベトコンラーメン」、岐阜県民が食べたら猛烈な郷愁におそわれた

  • 2024.7.12

こんにちは、Togetterオリジナル編集部のToge松です。堀切菖蒲園駅に来ています。

京成線堀切菖蒲園駅前 出典:Togetterオリジナル

私は岐阜県出身だ。東京に住み始めて10年以上経つが、ときどき地元の味が無性に恋しくなることがある。

ただ、悩ましい点として、東京には岐阜の食べ物を提供しているお店があまりない。

たとえば「ベトコンラーメン」もそのひとつ。私の知識不足もあるが、東京都でベトコンラーメンが味わえる店をほとんど知らない。

今回、堀切菖蒲園駅に来ているのは、都内で数少ないベトコンラーメンを提供している店があると聞いたからだ。

東京では馴染みの薄い「ベトコンラーメン」

目的地への道すがら、ベトコンラーメンについて説明したい。

ベトコンラーメンは愛知県や岐阜県など、東海地方民に広く親しまれているローカルフード。

「ベストコンディションラーメン」の略で(ということにしておく)、ざっくり言うと「ピリ辛でニンニクがたっぷりと入ったスタミナ満点のラーメン」のことだ。

フォトストックで見つけたベトコンラーメン(イメージ画像) 出典:Togetterオリジナル

そのルーツは諸説あって、愛知県一宮市という声もあれば岐阜県岐阜市という声もある。ぶっちゃけ岐阜県だけのご当地グルメではないのだが、岐阜県民にも馴染みの深い食べ物であることに変わりはない。

…などと説明しているうちに今回の目的地、焼豚ラーメン三條(さんじょう)葛飾店に到着した。私はまだ行ったことがないが、岐阜にある人気店「焼豚ラーメン三條」の姉妹店だ。

店頭は「ベトコン~」ではなく「どて」が目立つ 出典:Togetterオリジナル

店内はコンパクトで、カウンター席がいくつかにテーブルが1卓ほど。注文は口頭で行い、食後に精算するスタイルのようだ。

基本的にラーメンは「焼豚ラーメン」(900円)のみ。そこに肉盛(+300円)やにんにく(+100円)などをトッピングできる。

ラーメン以外の料理だと半チャン(半チャーハン)(300円)や餃子(350円)、どて(どて煮。八丁味噌を使った煮込み料理のこと)(350円)などもある。

「あれ、ベトコンラーメンがないぞ?」と思って周囲を見回したら、お店の壁に「ベト皿」(350円)と書かれた貼り紙があった。

なるほど、そういうことか。すべてを察した私は「焼豚ラーメン」と「ベト皿」を注文した。

「焼豚ラーメン」も「ベト皿」も単品で十分にうまい

10分も経たず、さっそく料理がやってきた。まずは「ベト皿」だ。

ベト皿(350円) 出典:Togetterオリジナル

「ベト皿」はざっくりいうと焼豚、もやし、ニラ、ニンニクの炒め物。ささっと手際よく炒めた感じで、もやしのシャキシャキ感が心地いい。

写真だと分かりづらいが、中には素揚げしたニンニクが丸ごとたくさん入っている。10個あたりで数えるのが面倒くさくなるレベルの量だ。

炒め物自体にしっかりと味がついているので、これだけでビールが進みそうだ。

香ばしい&ホックホクのニンニク。臭みは少ない 出典:Togetterオリジナル

続いて「焼豚ラーメン」もやってきた。名は体を表すように、たっぷりの焼豚が丼を覆っている。これがデフォルトの量らしい。

焼豚ラーメン(900円) 出典:Togetterオリジナル

まずは焼豚を避け、麺をたぐり寄せて食べてみる。ちょっと透き通った見た目で柔らかく、ツルンと喉越しがいい麺だ。

透明感のあるスープも醤油ベースで、比較的あっさりした味わいとなっている。

しかし焼豚を麺といっしょに頬張ると、肉肉しい歯ごたえと相まって食べ応えが一気に増す。まさしく「焼豚をおいしく食べられるラーメン」といった具合だ。

麺はツルツル 出典:Togetterオリジナル
スープによく馴染んだ焼豚 出典:Togetterオリジナル

焼豚ラーメン+ベト皿=それはつまり?

いい加減、本題であるベトコンラーメンの話をしなくては。厳密に言うと、焼豚ラーメン三條さんにはベトコンラーメンはない。

じゃあ、どうしてこのお店に来たのか?

すでにお察しかもしれないが、つまりこういうことだ。

これ(ベト皿)を!!!

むずと掴んで 出典:Togetterオリジナル

こうするのさ!!!!

ざざざーー! 出典:Togetterオリジナル

これが真の姿(ベトコンラーメン)だ!!!!!

行儀が悪くてすみません 出典:Togetterオリジナル

注意点として、先ほど「焼豚ラーメン三條さんにはベトコンラーメンはない」と書いたが、三條さんはこれをベトコンラーメンと言ってない。あくまでこうした食べ方があるという例だ。

ただ、ネットで三條さんのラーメンを食べたレポートを読んでいると、しばしばこの食べ方を実践している人たちがいる。みんなベトコンラーメンに飢えているのだろう。

ドッキングしたら、後はもうひたすらに貪るだけ。ベト皿はそれ単品でも成立するくらい十分においしいが、焼豚ラーメンに入れるともっとおいしくなる。少なくとも岐阜県民はそう信じている(気がする)。

肉肉しいベトコンラーメンを食べるならココ!

三條さんのコレは岐阜県民が食べ慣れたベトコンラーメンとは少し違うオリジナルだ。

そもそも肉の量が多い。ラーメンに入っていた柔らかい薄切りの焼豚と、ベト皿に入っていた噛みごたえのあるサイコロ大の焼豚。食感の異なる2種類の肉が入ることで、だいぶワイルドな味わいとなっている。

さらに、ベトコンラーメン特有の唐辛子の辛さは控えめで、とても食べやすいのも特徴だ。辛さが欲しい人は注文時に「半辛(ピリ辛)」「大辛(激辛)」が選べるので試して欲しい。

とはいえ、圧倒的なニンニクの量と、具材のボリューム感。食べれば自然とベストコンディションになってしまうその味は、ベトコンラーメンの持つ個性そのもの。食べながら強烈に岐阜への郷愁がこみ上げてきた。

首都圏にお住まいの岐阜県民へ。みなさんの心の奥底に眠る「ベトコンラーメン」への渇望は、ここへ来れば満たされるかもしれない。

焼豚ラーメン三條 葛飾店
住所:東京都葛飾区堀切4-57-14
営業時間:11:00~23:00 ※年中無休
アクセス:京成線堀切菖蒲園駅より徒歩2分ほど
出典:Togetterオリジナル

文:トゥギャッターオリジナル記事編集部 編集:Togetterオリジナル編集部

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