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【映画】『百円の恋』を中国の超人気コメディアンが熱演&監督!『YOLO 百元の恋』公開中!【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】

  • 2024.7.10

映画パーソナリティ・心理カウンセラーの伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介する連載。今回は、公開中の映画『YOLO 百元の恋』。安藤サクラさん主演『100円の恋』を、中国の国民的コメディアン・女優のジャー・リンが監督と主演を務める。世界累計の興行収入が740億円超えの作品が日本でも大ヒット公開中!


『百円の恋』を中国の国民的コメディアンがリメイク

体重105キロからスタートし、11ヶ月で56キロまで落とす脅威の映画撮影。まさに主人公の女性が心も身体も変化していく過程を描いた中国の大ヒット映画『YOLO 百元の恋』が、7/5に日本で公開されました。

本作の原作は日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に安藤サクラが輝いた『百円の恋』(2014)です。この作品に魅了された中国のコメディアンで女優のジャー・リンがリメイク権を獲得、しかも『百円の恋』の佐藤現プロデューサーと武正晴監督、脚本家・足立紳が監修として開発から参加するという異例の形で完成を迎えた中国映画なのです。

思えば日本映画はぽっちゃりした主人公がスリムになる工程をたった二週間の撮影の中でリアルに見せていき、安藤サクラの役者魂に当時、感服したものでした。それを本作では、更に体重が重い主人公にしたことで、コミカルな描写で笑いを生みつつ、容姿を揶揄される痛みがクローズアップされていきます。だからかオリジナル版とはまったく違う色合いを見せていく『YOLO 百元の恋』。そこはジャー・リンが安藤サクラへのリスペクトとともに自分が監督、主演を務めるならば、自分ならではの映画にしようと思ったからではないでしょうか。

自分を好きになるためにボクシングに打ち込む

改めて本作を見て気付かされるのは、彼女がボクシングに目覚めた理由は、真っ直ぐ闘う姿に感動したことと、“好きな自分になる”という覚悟からで、結果、映画を観た観客の心を掴んだのだということでした。だからか『ロッキー』(1976)など多くのボクシング映画ってボクシングに興味がない人でも夢中にさせてしまう。言うなればスポーツ映画というより、自分との闘いを描いているからなんですよね。

それに『YOLO 百元の恋』は、すべてにやる気を失っていた女性が、恋愛だけでなく社会生活でもコテンパになりながら、ある瞬間、自分の為に動き出したところから輝き始める過程がとても美しいのです。そしてエンドロールに綴られるジャー・リン自身の本音がまた愛おしい。本作を観ると、美しさとは外見ではなく、頑張っている姿なのだと改めて実感します。そう、情熱を持って何かに挑んでいる人は、“かっこいい”。この一言に限ります。
——伊藤さとり

☑大ヒット公開中 『YOLO 百元の恋』

【あらすじ】32歳、無職、実家に引きこもるドゥ・ローイン(ジャー・リン)は、筋金入りの怠け者。何をするにも人任せでだらしないローインは母からも呆れられ、テレビ局で働く従妹が持ってきた仕事紹介番組の出演依頼も投げ出し、ついには彼氏を親友に寝取られてしまう始末。
ある日、出戻りの妹と大喧嘩をし、とうとう家を出る羽目になったローインは一人暮らしを始める。仕方なくバイトをはじめ無気力に生きる彼女は、偶然出会ったボクサーのハオ・クン(ライ・チァイン)に一目惚れし、彼がトレーナーをしているジムに通うことになる。自分のトレーニングへのやる気は出なかったが、大事な試合を控えた彼を支えることに生きる希望を見出すローイン。彼女と二人三脚で辛い減量を乗り越え、気合十分で試合に臨んだクンだったが、結果は一発KO負け。そのままジムを辞めて、ローインの前から姿を消す……。
悲しみに暮れたローインは、以前断ったテレビ番組への出演を決意するが、番組に悪意あるコメントの切り取り方をされ、会場からバッシングを浴びショックで倒れてしまう。
「一度は勝ってみたい―――」
プライドをボロボロにされたローインは、ボクシング大会への出場を決意するのだが……。
2024年/中国/129分
監督・主演:ジャー・リン
オリジナル脚本:足立紳
監修:足立紳、武正晴、佐藤現
出演:ジャー・リン、ライ・チァインほか
原題:『热辣滚烫』英題:『YOLO』
配給:東映ビデオ

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