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【MLB】大谷翔平、“二刀流選手”活躍の火種となるか…… 専門家が考察「リーグは育成に二の足を踏んでいる」

  • 2024.7.12
ドジャース・大谷翔平(C)ロイター
SPREAD : ドジャース・大谷翔平(C)ロイター

スポーツ専門局『CBS SPORTS』のR.J. アンダーソン記者は8日(日本時間9日)に記事を投稿。ドラフト候補者のなかに“二刀流選手”として大学生活を過ごす人が数人いるとし、ドジャース大谷翔平投手が成功し続けることで、二刀流で活躍しやすい風潮ができるのか考察した。

■「MLBが二刀流の育成に二の足を踏んでいる」その理由とは

まず、『CBS SPORTS』のドラフト候補者トップ30のなかでも「二刀流の才能が十分にある選手は、一握りだ」とした上で、「このような選手(あるいは他の選手)が二刀流で活躍するとは誰も思っていない」と、「リーグが二刀流の才能を育てることに二の足を踏んでいる」厳しい現実を突きつけた。
その理由を知るために、アンダーソン記者はさまざまなメジャーリーグ関係者に世論調査を実施。もっとも一般的な回答は、「球団は大リーグで試合に勝つことに集中しており、選手を選別しなければならない。たいていの選手は、どちらか一方に秀でているもの」という見方だ。打撃と投球の両方で最高の才能を持っていない限り、チームはもう片方の能力が追い付くのを、保証がないまま待つことになり、他の選手の枠を奪うことにもなるとした。
一方で、「選手が二刀流でキャリアをスタートさせることに、評価者が価値を見出さないわけではない」とも主張。二刀流で活躍し満票で2度のMVPを受賞した大谷を例に挙げ、「オオタニを特別な存在にしているのは、エリートレベルで両方をこなせる能力である。両方はおろか、どちらか一方でも彼に匹敵する選手はほとんどいないだろう」と成功例を讃えた。
平均的な能力の二刀流は望ましいか否かについては、「選手が負うケガのリスクが増すと考えられることは言うまでもない」と指摘。「二刀流の有力選手が、しばしばどちらか一方に押し込められてしまうのはそのためだ」とした。
記者はメジャー関係者への取材を通じて「オオタニがアマチュアのままMLBに入団していたら、ほぼ全員が打者か投手に転向していただろうという意見で一致した」とし、「アメリカの選手育成システムで育ったなら、オオタニはオオタニではない」と二刀流は厳しかったのではとの見解を示した。
「オオタニは日本ハムファイターズの栗山英樹監督から『二刀流になるチャンスを与える』という約束を受けて、日本に残り、日本プロ野球のドラフトに参加した。彼のような選手の多くは、そのような希望を引き出すだけの力を持ち合わせていない」。アンダーソン記者は、大谷が日本でプロ入りした際のエピソードを持ち出すと、「オオタニは高校時代から日本では全国的に有名で、そのままプロに行った。日本ではめったにないことなので、それが違いかもしれない」と二刀流の成功は、大谷に起因するものが大きいとした。

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