1. トップ
  2. 恋愛
  3. 『ベビーブックFirst』で英語とふれよう!0・1・2歳からはじめる英語教育

『ベビーブックFirst』で英語とふれよう!0・1・2歳からはじめる英語教育

  • 2024.7.10

『ベビーブックFirst』で英語とふれよう!0・1・2歳からはじめる英語教育

「わが子には英語を使いこなせるようになってほしい」と思っているおうちの方は多いのではないでしょうか。

そんな思いに応えて、『ベビーブックFirst』2024年夏号でははじめて、日本語と英語の二カ国語表記に挑戦!

0・1・2歳のうちから英語に親しむために、おうちではどんな関わり方をすればよいのか、英語教育の専門家に聞きました。

※この記事は小学館「ベビーブックFirst 2024年夏号」の内容を掲載しています

出典:あんふぁんWeb
出典:あんふぁんWeb

教えてくれたのは… 佐藤久美子先生

玉川大学・大学院教育学研究科

名誉教授。専門は英語教育、言語学。乳幼児の言語獲得・発達研究を行う。楽しい歌やチャンツを扱う、NHK Eテレ「えいごであそぼ Meets the World」などの総合指導を務める。

国籍の異なる人とのやり取りが当たり前の時代に

英語は国際共通語であり、グローバル化が進む現在は、社内公用語を英語にしている会社も少なくありません。また、働く世代の人口が減っている日本では、これまでと同じ労働力を確保するには外国の方の助けを借りる必要があり、日本国内にいても国籍の異なる人と接することが増えていきます。これからの時代を生きる子どもたちは、「国籍の異なる人と力を合わせて働くのが当たり前」という社会に出ていくことになるため、共通語となる英語が使えたほうがさまざまな人とつながることができますし、将来の選択肢も広がっていきます。

使える英語を身につけることが重要

現在は小学3年生から「外国語活動」の授業が始まり、学校教育の中でも英語を実際に使って自分の意見を伝え合う活動が増えてきています。また、小学校高学年や中学・高校の英語の授業でも、4技能5領域(「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)」「書くこと」)の力をバランスよく伸ばすことが重視されています。社会に出たときに求められるのは、実際のコミュニケーションで役立つ「使える英語」です。自分の気持ちを伝えるツールとして英語を使いこなせる力の重要性は、今後ますます増していくでしょう。

英語にふれるのは早ければ早いほど効果的

英語学習は、何歳からでもその年齢に合った学び方で始めることができます。ただし、使える英語を身につけさせたいのであれば、スタートは早ければ早いほど効果的です。特に、0・1・2歳は下に挙げたような理由から、英語学習のスタートには最適の時期だといえます。親子の遊びの中で楽しみながら、英語を聞いたり話したりする機会をつくっていけるといいですね。

0・1・2歳での英語スタートがおすすめの理由

① 聞く力がすぐれている

この年齢の子どもは、耳で音を聞き取る力やわずかな音の違いを聞き分ける力が非常にすぐれています。そのため、この時期からネイティブの英語を聞けば、自然と正しい発音を身につけることができます。

② まねっこが上手

1歳台後半から2歳台の子どもは、身近な人や動画などで聞いたフレーズをまねっこするのが得意です。母語の日本語でも、特に2歳台では上手にまねっこをよくするので、耳から聞いた英語をそのまま言ってみることも習慣化しやすくなります。

③ 「お勉強」ではなく親子の遊びの中で楽しめる

0・1・2歳は、見るもの・聞くものに対して好奇心がいっぱいの時期。英語に関しても「お勉強」という先入観を持たずに、親子の遊びを通じて、楽しみながらさまざまなことを学び取っていくことができます。

出典:あんふぁんWeb

次のページは

「年齢別のアドバイスつき

はじめての英語遊びのポイント」

年齢別のアドバイスつきはじめての英語遊びのポイント

0・1・2歳の子どもたちが英語に親しめるようにするには、「英語遊び」として楽しく取り組むことが大切です。子どもの発達段階に合わせたおすすめの関わり方を紹介します!

出典:あんふぁんWeb
積極的な声かけで身につく力がぐんとアップ!

子どもはおうちの方とのコミュニケーションを通じて、言葉を獲得していきます。これは日本語だけではなく英語についても同様で、英語のCDやDVDを聞き流すだけでは言葉は定着しにくく、おうちの方と一緒に英語を言ってみたり、簡単なやり取りをしてみたりすることで、使える単語やフレーズが増えていきます。

DVDや動画コンテンツを見せるときは、できるだけおうちの方も一緒に見るようにして、英語の歌を子どもと一緒に歌ったり、出てきたフレーズを一緒に言ってみたりしましょう。おうちの方が「まねしてみよう!」と声をかけ、DVDなどに出てくるフレーズを表情やジェスチャーも交えながらまねしてみせると、子どももその英語のリズムが楽しくなって「まねしてみたい!」と思うようになり、英語がぐんと身につきやすくなりますよ。

出典:あんふぁんWeb
おうちの方の英語との向きあい方

おうちの方も子どもと

一緒に学ぶつもりで大丈夫!

英語が苦手なおうちの方は、英語のDVD や動画を子どもと一緒に見たり、絵本の読み聞かせを収録した音声コンテンツを流したりすることから始めてみましょう。おうちの方自身も子どもと一緒に学ぶつもりで、聞こえてくる英語をまねしているうちに、話せる英語が少しずつ増えていくはずです。

完璧をめざさずに

英語を使うことを楽しむ

子どもが「英語を使うのって楽しい!」と思えるようになるには、まずはおうちの方自身が英語を使うことを楽しんでいることが大切です。「まちがえないようにしなければ」と気負わずに、英語を使ったやり取りの中で「英語で話せたね!」と親子で喜び合う経験を積み重ねていってくださいね。

0歳

手遊び歌などでふれあいながら英語を楽しむ

生まれたばかりの赤ちゃんは言葉を話せませんが、しばらくすると「アー」「ウー」などの声を出す「クーイング」が始まります。「アー」と言ったら、おうちの方も「アー」と同じように返してあげると、赤ちゃんは言葉でコミュニケーションをとることの喜びを感じられるようになります。また、0歳台は、ふれあいを通じておうちの方との信頼関係を築いていく時期です。英語の手遊び歌を歌いながら手にふれたり、体にタッチしたりして、おうちの方とのふれあいと英語の音を聞くことを同時に楽しめるような関わり方をしていきましょう。

声かけのヒント

子どもをひざの上に座らせて、手を握りながら“Hand”と言ってみたり、“Head”と言って頭をやさしくポンポンとたたいたりしてみましょう。お互いのこぶしをじゃがいもに見立てて重ねながら“One Potato, Two Potatoes”と歌う手遊び歌で数に親しむのもおすすめです。

出典:あんふぁんWeb

1歳

絵本の「読み語り」で言葉への興味を育む

子どもが言語を身につけるプロセスでは、聞いたときに意味がわかる単語が50語を超えると、単語の発話が始まるといわれています。1歳をすぎると、少しずつ意味のある単語を言えるようになり、絵本を一緒に楽しむこともできるように。英語の絵本をゆっくり読んであげるのもいいですし、お気に入りの絵本に描かれているものの名前をおうちの方が英語で教えてあげる「読み語り」をするのもおすすめです。絵本に出てきたものをお散歩のときなどに見かけたら、そこでも再び英語の名前を教えてあげると、言葉への興味がさらに深まります。

声かけのヒント

絵本に描かれているものをおうちの方が指して、「何かな?」と日本語で言ってから、“Whatʼs this?” “A dog”という質問と答えの両方を英語で言って聞かせます。お散歩中にも“A dog! Itʼs big!”と言うなど、知っている言葉はどんどん使っていきましょう。

出典:あんふぁんWeb

2歳

まねっこ遊びの中でフレーズのやり取りを

2歳台は大人のまねっこをするのがとても上手な時期で、おうちの方が言ったことをそのまま繰り返して言ってみる姿がよく見られます。英語遊びでも、子どもの「まねっこしたい!」という気持ちを生かすことが大切です。すぐにまねして言えるような、簡単で短いフレーズが登場する英語の動画を見たり、絵本をおうちの方が読み聞かせたりしてから、そのフレーズをまねして言う「まねっこ遊び」をしてみましょう。英語での簡単な質問と答えもまねできるようになると、覚えたフレーズを使って自分で質問に答えることもできるようになります。

声かけのヒント

例えば、動画で“Do you like apples?” “Yes, I like apples.”といったやり取りの様子を見て、そのフレーズをまねして練習したら、親子でお店屋さんごっこをして、そのやり取りを再現してみましょう。「まねっこ遊び」として取り組むと、英語を使うことを楽しめます。

出典:あんふぁんWeb

次のページは

「0・1・2歳での英語教育

ここが気になる! Q&A」

0・1・2歳での英語教育ここが気になる! Q&A

Q.早くから英語を始めると日本語の習得に悪影響はないのでしょうか?

A.幼い子どもは、日本語は日本語、英語は英語でそれぞれ同時に獲得していくので、日本語の習得に悪影響が出ることはありません。聞いた言葉を一時的に記憶する「ワーキングメモリ」という脳の働きは、2歳ごろから発達するといわれています。早くから英語を真剣に聞いてまねする経験をしている子どもは、日本語の習得においても相手の言ったことをそのまま繰り返す反復力が高くなり、語彙(ごい)力も高くなるという研究結果もあるので、安心してくださいね。

Q.英語の発音をよくするために、0・1・2歳の時期にやっておくとよいことは?

A.英語にも日本の方言のような各地域独特のイントネーションがあり、ネイティブの人が皆、正しい発音ができるとは限りません。英語の発音をよくするには、0・1・2歳の時期から標準語の音源を聞かせることが大切です。質のよい音源にふれられるように、監修者がついているコンテンツや英語教材などを聞かせることをおすすめします。

出典:あんふぁんWeb

Q.親の発音が悪いと子どもの発音も悪くなってしまうのでしょうか?

A.おうちの方の不正確な発音とネイティブの正確な発音の両方を聞いて育った場合、子どもはネイティブの発音をまねします。コミュニケーションの中で英語を学ぶために、おうちの方の語りかけは続けてほしいのですが、発音に自信がない場合は、標準的な英語で話されている英語教材や動画などの音源を聞かせる時間もつくりましょう。

Q.英語の動画やDVDを見せるとき、字幕は必要ですか?

A.まだ字を読むことが難しい0・1・2歳の子どもは、耳から聞くことで言葉を理解していきます。動画やDVDの内容を理解することだけを目的とすれば、字幕は必須ではありません。英語の字幕を出した状態で見せるようにすると、子どもが知らず知らずのうちに、字幕の英語表記と聞こえてくる音を結びつけて理解できるようになったり、おうちの方が内容を理解しやすくなるなどのメリットはあります。しかし、それよりもお子さんと一緒にコミュニケーションをとりながら見ることが重要です。

Q.子どもの英語のまちがいは直すべきですか?

A.「その言い方は違うよ」と指摘する必要はありませんが、子どもが“I like apple.”と言ったときに、おうちの方が“Oh, you like apples.”と複数形にして言い直すなど、おうちの方が正しいお手本を示し、まちがいをさりげなく直していくとよいでしょう。0・1・2歳の子どもにとって大切なのは、正しい英語を使えるようになることよりも、間違いをおそれずに英語を使ってみようと思える素地を育むことなので、おおらかな目で見守っていけるといいですね。

Q.英語の教材や英語音声が流れるおもちゃを選ぶときのポイントは?

A.基本的にはおうちの方の好みで選ぶのでかまいません。おうちの方が英語の発音に苦手意識がある場合は、音声ペンがついている教材や二次元コードを読み込むと音声が流れる絵本などを選ぶのもよいでしょう。英語アプリを使えば、おうちの方が忙しくても手軽に英語にふれる時間をつくれます。英語の絵本に興味を持ってもらいたい場合は、フリップをめくると絵が出てくるといった仕掛けがついているものを選ぶと、興味をかきたてるきっかけになるはずです。

出典:あんふぁんWeb

Q.英語教室に通わせたいのですが、子どもが英語に興味を持つまで待つべきですか?

A.2歳台までの子どもが通える英語教室では親子で一緒に通えるクラスを設置していることが多いので、おうちの方自身が興味を持っているのであれば、親子クラスに通うことから始めてみてもよいと思います。この年齢の子どもは、おうちの方がニコニコ楽しそうに取り組んでいることには自然と興味を持つようになるものです。歌やダンスなどで、親子で一緒に英語に親しめるクラスを選べば、英語がはじめての子も無理なく楽しめるのではないでしょうか。

Q.英語教育にお金をかける余裕がない場合でもできることはありますか?

A.英語教育は、たくさんのものを与えなければ成果が出ないというものではありません。気に入った英語の絵本1冊を繰り返し読むだけでも、おうちの方とのコミュニケーションを子どもが心から楽しめていれば、豊かな学びになります。テレビの子ども向けの英語番組や、子ども向けの英語の動画など、今は無料で楽しめるコンテンツも充実しています。まずはそういったものの中でお気に入りを探してみるのもよいでしょう。

Q.今のうちから国籍の異なる人と出会う機会をつくったほうがよいのでしょうか?

A.おうちの方は「英語は国籍の異なる人とのやり取りで使うもの」と思うかもしれません。しかし、子どもにとってはおうちの方と英語で話せるだけでも十分に楽しめるものです。地域の国際交流イベントなどに参加してみるのもよい経験になりますが、おうちで英語遊びをするだけでも子どもの英語への興味を育むことはできますよ。

Q.アルファベットの読み書きは何歳ごろから始めるのがよいですか?

A.3歳半を過ぎて、ある程度の英単語を口に出せるようになった時点で始めるのがおすすめです。「お勉強」としてではなく、クレヨンでお絵描きを楽しんだあとで「AからZまで書いてみよう」と声をかけ、遊びとして取り組んでみましょう。自分の名前を英字で書けるようになると、アルファベットに親しみを持つようになります。

出典:あんふぁんWeb

イラスト/市川彰子 デザイン/平野 晶 文/安永美穂 構成/ KANADEL

出典:あんふぁんWeb

「ベビーブックFirst 2024年夏号」
価格:1300円

『ベビーブックFirst』2024年夏号では、本誌を含めて、ふろくDVDのオリジナルコンテンツを日本語・英語の二カ国語で展開。

また、アンパンマン・ばいきんまんのパペットを使ってコミュニケーション遊びをしたり、親子で楽しく英語にふれる体験ができます。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

※この記事は小学館「ベビーブックFirst 2024年夏号」の内容を掲載しています

「ベビーブックFirst 2024年夏号」
についてはこちら

「0・1・2歳での

英語スタートがおすすめの理由」

へ戻る

元記事で読む
の記事をもっとみる