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グルマン温故知新:東長崎〈飲食店さんずい〉魚料理とさらりとしたスパイスカレーで燗酒を

  • 2024.7.10
〆のスパイスカレー

飲食店さんずい(東長崎)

魚料理とさらりとしたスパイスカレーで燗酒を

「銀座」の名がつく駅前商店街で、鮮やかなターコイズグリーンの外観が目を引く。池袋駅周辺エリアではまだ珍しい、純米燗酒とナチュラルワイン、クラフトビールの酒場だ。

主は、銀座〈六雁〉や富ヶ谷〈酒坊主〉で修業した鈴木淳さん。繁盛店で鍛えた和食の技術とセンスを武器に、界隈に新風を吹き込む。

〆のスパイスカレー
常時1種を、時季替わりで提供する。写真は、シーフード。ベースのハマグリだしに、つまみで出す魚の端やアラなども投入し、旨味骨格を作る。ターメリックライスとともに。辛さは「お好みでチリペッパーをどうぞ」というのも、新しい。ほか、チキンカレーやポークビンダルーなど。700円~。
カツオのタタキ 玉ねぎ醬油 黄金柑
カツオは寝かせて旨味を凝縮させてからタタキに。新タマネギのスライスと、みじん切りの煮切り醤油漬けとともに、黄金柑の塩漬けがアクセント。お造りと和え物の間の感覚で楽しめる旬魚旬菜の仕立ては技アリ。900円。
サフォーク種ラム肉のスパイスマリネロースト
クミンやコリアンダー、カルダモンなど数種のスパイスで一晩マリネしたラムをじっくりローストに。上質なラム特有の香りがスパイス香と引き立て合う。生と火を入れた野菜やキノコを添えて。1,000円。

炙(あぶ)り締めサバに真鯛のカルパッチョ、カツオのたたきなどの魚つまみは、15席の小箱と思えぬ充実ぶり。熟成やヅケなどの技法を駆使し、旬の野菜と合わせて一皿に仕立てる。そこに〈酒坊主〉に学んだスパイス料理が加わる楽しさたるや。スパイスカレーは、魚介や野菜の旨味を生かして、辛さはごく控えめ。〆にはもちろん、燗酒と合わせれば香りがじわり広がる。

大衆店が多い町で「日常の場に」と、つまみはほぼ3ケタ価格!オールドボトルも揃うウイスキーやレコードのBGMなど、場作りのミックス感も秀逸で、足を延ばす価値アリだ。

飲食店さんずいの店主
Tシャツにエプロン、キャップというスタイルで燗をつける鈴木さん。
飲食店さんずいの店内
元カフェの内装をそのまま生かした明るい店内。

Information


飲食店さんずい

住所:東京都豊島区南長崎5-17-15
TEL:03-4400-0115
営:17時30分~21時30分LO(土曜・日曜ランチ11時30分~14時)
休:不定休

西武池袋線東長崎駅南口から徒歩3分。2024年1月20日オープン。予約可。ランチは時季替わりのカレーのみで、1種900円~、あいがけ1,100円~。日本酒は約40種を、ひやざけ(常温)または燗酒で。ウイスキーは「現行もエイジドも旨い」という理由から〈サントリー〉の「オールド」をメインにオールドボトルも揃える。ハイボール600円~。生ビール600円、グラスワイン900円~、日本酒(1合)900円~。アラカルトのみ。つまみ約15種300円~、カレー1種700円~。カウンター3席、テーブル4卓12席。

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