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「これじゃあだめだ」からの一念発起…今や“お笑い界一のワイン通”。「髭男爵ひぐち君」こと樋口真一郎氏が語る、北海道産ワインの魅力とは|PAIRINGx(ペアリング)

  • 2024.7.9

北海道を舞台に、「最高の組み合わせ(マリアージュ)」を求めて 人x食x自然・・・など、無限のペアリングを深掘りし、発信するYouTube Channel「PAIRINGx(ペアリング)」が2024年6月からスタート。第1弾コンテンツとして、ワインブドウ農家や醸造家など、ワイン業界を支えるプロたちとの1対1の対談動画コンテンツ「みれば美味しくなるワイン」が配信されています。

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髭男爵の「ひぐち君」こと、樋口真一郎さん(左)、札幌在住イラストレーターのyukkyさん(右)

そのナビゲーターを務めるお笑い芸人、髭男爵の「ひぐち君」こと、樋口真一郎さんに、コンテンツにかける意気込みをインタビュー。さらに、チャンネルとコンテンツのロゴを制作した札幌在住イラストレーターのyukkyさんと樋口さんの対談も実現。今回のロゴにはどんな思いを込めたのか、yukkyさんにも聞きました。

「ワインエキスパート」資格保持者の樋口さん。ワインに目覚めたきっかけは?

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【本文】
—樋口さん、今日はよろしくお願いいたします!

樋口さん はーい。よろしくお願いいたします!

—今回、新しいYouTubeチャンネル「PAIRING」(https://www.youtube.com/@PAIRING.x)の第一弾コンテンツ「みれば美味しくなるワイン」が始まりました。樋口さんといえば、ワイングラスを片手に「ルネッサ〜ンス!」が持ちネタですが、プライベートでもワインに精通されているんですね。

樋口さん いえいえ。僕は横にいるだけで、「ルネッサ〜ンス!」とは言っていない方なんですけどね。ネタも考えていませんし(笑)。
ワインのことを勉強するようになったのは、2015年くらいからです。髭男爵としてテレビに出させてもらってからだいぶ後なんですよ。

—ワインエキスパートの資格をお持ちとか。そもそもワインを勉強し始めたきっかけは何だったのですか?

樋口さん もともと、貴族のお漫才というスタイルでワイングラスを使ったネタをやっていたので、毎年、ボジョレー・ヌーボーの解禁イベントとかに呼んでいただいてたんですよ。でも、ずっとスーパーとかショッピングモールのイベントが中心だったので、グラスに入っているのもジュースですし、ワインを知らなくても問題なかったんです。

ところが、ある年に品川プリンスホテルで格式あるボジョレー・ヌーボーのイベントに呼ばれまして、コメントを求められたんです。フランス大使館の方々もいるような場だったので、ちゃんとしたことを言わなくちゃって、知りもしないのに、「今年のボジョレーは、重たいですね」って、真逆のことを言ってしまったんです。
ボジョレー・ヌーボーといえば、軽やかに飲めるのが最大の特徴なのに、そんなことを言ってしまって、その場の空気が一瞬にして凍りついたのを感じました。これじゃあダメだということで、ワインスクールに通い始めたんです。

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—本格的に勉強したんですね。試験は難なくパスしましたか?

樋口さん 一次試験は筆記だから、勉強すればなんとかなると思ったのですが、二次試験のテイスティングは特に大変でした。知識ゼロからのスタートだったので、ブドウの品種を覚えるところから始めて、1日30本くらい朝、晩とワインの香りを嗅いだり、飲んでみたり。猛勉強したんですが、試験の1週間前に妻から風邪をうつされちゃって・・・。鼻がまったく利かなくなりました。それでもなんとか治して試験に臨み、合格しました。

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—今では余市町ワイン大使も務め、お笑い界一のワイン通として知られる樋口さんですが、北海道産ワインとの関わりって?

樋口さん ワインエキスパートに合格してから、「LIFE is WINE」という日本ワインのイベントに呼んでいただいたんです。全国の醸造家がたくさん来ているイベントで、そこで初めて余市町にある「ドメーヌ・タカヒコ」の曽我さんにお会いして、いろいろと教えてもらいました。曽我さんが造る「ナナツモリ」というピノ・ノワールのワインを初体験させてもらって。曽我さん曰く、「日本は雨が多いので、ワインが薄いと言われることがあるけれど、この繊細な味わいの中に旨みやおだしのような出汁感があって、それが和食によく合うんですよ」と。曽我さんの解説を聞きながら、「なるほど!」とワインがどんどんおいしくなるのを実感しました。もちろん、元々おいしいワインなのですが(笑)。それから日本ワインにはまりました。全国のワイナリーを巡るようになり、余市町のワイン大使にも任命していただきました。北海道は、日本の中でも特に注目度の高いワイン産地だと感じています。

—そして今回、「みれば美味しくなるワイン」につながったんですね。

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観て飲んで→飲んでまた観て。YouTubeコンテンツ「みれば美味しくなるワイン」はそんな番組

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—6月からスタートした「みれば美味しくなるワイン」。どんなコンテンツなんですか?

樋口さん ひと言で言うと、北海道のワイン産地に行って、生産者の方と僕が対談させてもらうという内容です。タイトルの通り、ワインのこと、醸造家やワイン用ブドウ栽培農家さんのこと、その土地のことを知ってもらって、それでワインを美味しく飲んでもらえるきっかけになったらいいなと思っています。
僕が各地のワイナリーを巡って見学させていただくなかで、やっぱりワインを造っている方と直接話すと、ワインの味も変わるというか、よりおいしく感じるんですよ。

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北海道余市町「ドメーヌモン」の山中敦生さんとの対談|みれば美味しくなるワイン①より

例えば、観光でどこかのお城を見学したとして、ただ見るだけでは「きれいだな」って写真撮って終わりだけど、そのお城の歴史的背景とか、大河ドラマのロケ地になったとか、なにかちょっとでも情報を持っていれば、実際に見たときに感動が生まれるんですよ。
ワインもそれと同じで、造っている人、畑のこと、ブドウの情報があれば、さらにおいしく味わえる。だから、このコンテンツを見れば見るほどワインがおいしくなるような体験を、視聴者のみなさんにしていただきたいなと。

—なるほど。それは興味深いですね。
ここで、チャンネルとコンテンツのロゴをデザインしたイラストレーターのyukkyさんにもお話を聞いてみたいと思います。

メインビジュアル制作担当・yukkyさん「お笑い芸人ではなく、ワインの知識人としての樋口さんをイメージ」

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「みれば美味しくなるワイン」ロゴと、札幌在住イラストレーターのyukkyさん

yukkyさんは北海道で活躍されているイラストレーター。今回、「PAIRRINGx」ロゴと「みれば美味しくなるワイン」ロゴを制作していただきました。

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左から、AC「あいさつの魔法」/ホクレン「令和5年産 北海道米新米キャンペーン『豊穣の女神からの贈り物』キャンペーンロゴ
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実は、今回の記事を掲載しているHBCの「Sitakke」のメインビジュアルもyukkyさんによるもの。

yukkyさん、今回、どんな思いを込めてこのロゴをデザインしたのですか?

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yukkyさん 「PAIRINGx」は、ひと文字ひと文字が樋口さんなんですね。スラッとした印象で、あっちに行っては情報を集め、こっちに行っては面白いことを見つけ、そんなアンテナを張っている樋口さんをイメージしました。そして、このチャンネルでご紹介する作り手さんたちは、みなさん手を動かしてなにかを作る方々なので、私も手描きにこだわってみました。

樋口さん へぇ。ありがたいですね。手描きってすごい!

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yukkyさん 「みれば美味しくなるワイン」の方も、まさにカッコイイ樋口さんをイメージしました。それまで、髭男爵の「ひぐち君」しか存じ上げなかったので、樋口さんの印象は、「かわいらしい人」でした。でもワインについて語る樋口さんを見たときに、すごく知性的でキリッとしていてカッコイイと思ったんです。コンテンツのロゴは、お笑い芸人ではなく、ワインの知識人としての樋口さんを全面に出していこうと思って描きました。

樋口さん どちらもすごくカッコイイ。今後、グッズ展開もできそうですよね。

yukkyさん もちろんです。ぜひやりましょう!

樋口さん(笑)やる気満々ですね!

Sitakke

—樋口さん、このコンテンツにかける意気込み、そしてこのコンテンツでどんなことを発信していきたいか、教えてください。

樋口さん このコンテンツでは、たっぷりと時間をもらっていろんな生産者さんと対談しています。地上波のテレビや雑誌では、時間や文字数に制限があって紹介できないようなことも、自由な枠で発信できるので、普段なかなか聞けない貴重なお話もたくさんあります。こんな機会に恵まれて、ありがたいなと思います。
このコンテンツは、まさに見ればワインがおいしくなります。見て興味を持ったらワインを買って飲んでいただき、次に飲みながらまたこのコンテンツを見ると、違うおもしろさ、おいしさが味わえるのではないかと思います。

—最後に、Sitakke読者のみなさんにメッセージをお願いします。

Sitakke

樋口さん 北海道のワインは、海外からも注目されています。北海道にお住まいの方は、とっても恵まれた環境にいると思いますので、ぜひ北海道のワインを飲んでください。東京に住んでいる僕からすると、うらやましい限りです。ぜひ、「みれば美味しくなるワイン」を参考に、あなたの町のワインを飲んでみてください!

—ありがとうございました!樋口さんとyukkyさんの対談は、YouTubeチャンネル「PAIRINGx」で観ることができます。Sitakkeのキービジュアルも担当するyukkyさんのさまざまな作品も対談の中で紹介しています。

YouTubeチャンネル「PAIRINGx」
樋口さんとyukkyさんの対談動画

樋口真一郎さんprofile

1974年生まれ。福岡県出身。1999年お笑いコンビ「髭男爵」結成。2015 年日本ソムリエ協会認定『ワインエキスパート』を取得し、2020年『ソムリエ・ドヌール(名誉ソムリエ)』に就任する。2022 年北海道『余市町ワイン大使』として、ワインを通じた広報活動に尽力する。オンラインサロン『ひぐち君の日本ワイン会』などを中心に活動の幅を広げている。書籍「髭男爵ひぐち君の語る日本ワインサロン」発売中。

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文:菅谷環
Edit:Sitakke編集YASU子

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