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学校に抗議は意味ナシ!? 「不登校の子ども」を救った親の対応3つ

  • 2016.3.6

【ママからのご相談】

小学校5年生の子どもがいます。急に学校に行きたくないと言い出しました。

最近は不登校が増えているようですが、私も主人も厳しい家で育ったので、学校に行かないなんて考えられず、子どもを叱りつけてしまいました。

そうしたら、子どもが部屋にこもりがちになり、部屋から出ても反抗的で、暴言を吐くようになってしまいました……。

私はどのようにすればよかったのでしょうか?

●A. 叱る前に、まずは受け入れてあげましょう。

ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐々木です。

家庭教師としてお子さんに個別指導をしていますと、「子どもが学校に行けていないので、勉強を教えてほしい」という依頼を受けることがあります。

その数は年々増えているように思います。

そこで、不登校、ひきこもり経験のある子どもたちに声を聞いてみましょう。

●不登校の子どもが語る! 親のNG対応2つ

●(1)「学校に行きなさい!」と引っ張って連れて行く

『学校に行かないなんてあり得ないと、無理矢理連れて行かれてツラかったです。結局体調を崩し、長期欠席することになりました』(中学生/女子)

無理やり連れて行かれると、ますます学校が嫌いになります。

子ども自身も、学校は義務教育で、行かないといけない場所だということは理解しています 。

それを分かった上で、行きたくないとSOSを発しているので、まずは親に気持ちを聞いてもらいたい、でもどう言えばいいのか分からずに「行きたくない」と言っているだけである可能性もあります。

●(2)抗議する

『先生とトラブルがあったと親に話したら、すぐに母親が学校に電話して抗議していました。しかし、次の日に学校に行ったら先生からにらまれ、怖くて学校に行けなくなりました』(中学生/女子)

もし学校に行きたくない理由がいじめや人間関係のトラブルだったとしたら、頭に血が上って、「うちの子になんてことを!」とお怒りになることと思います。

しかし、その勢いにまかせて学校やいじめっ子の家に抗議に行くのは危険です。

抗議して、学校や親からその子に注意がいったら、その子はいじめをやめるでしょうか?

答えはNO。反省どころか、「チクったな!」と 逆恨みされいじめが加速する恐れさえあります 。

●子どもたちを救った親の言葉3選

●(a)子どもの気持ちを聞く

『お友達とトラブルがあったとき、親が話を聞いてくれました。「トラブルになるあなたも悪い」って叱られると思っていたのですが、不安な気持ちを聞いてもらえて、楽になりました』(小学生/女子)

学校に行きたくないのは、子どもからの最初のSOSです。

学校でなにか問題があったとしても、子どもはそれをストレートに言えないもの。

学年が上がるにつれて、子どもは「できる限り、親の干渉を受けたくない」と同時に、「親に心配をかけるのは嫌」と思っています。

それでも親に「学校に行けない」と話すのは、ただ単に助けてほしいだけ ということも。まずは話を聞いてみてください。

●(b)受け止める

『学校を辞めたいと親に話したとき、「お前が行きたくないなら行かなくても構わない」と父親に言われました。自分の意見を尊重してくれていることがうれしく、安心しました』(高校生/女子)

学校に行きたくないと言われたら、焦りますよね。明日どうやって学校に行かせようかとか、勉強はどうするのかとか、いじめにあったんじゃないかとか。

しかし、焦る前にまずお子さんの気持ちを聞き、“学校に行きたくない気持ち”があるという事実を、受け止めてあげてください 。

親から受け入れてもらえると分かって、それだけで楽になる子どももいます。

●(c)子どもの味方であることを伝える

『部活でトラブルがあったとき、家に帰ったら正装の父親と母親が。どうしたのかと聞くと、おまえが泣きながら帰ってくるようなことがあったら学校に行くつもりだったと言われました。学校に抗議するのはちょっと困りますが、その気持ちがうれしく、頼もしかった』(中学生/女子)

子どもにとって一番うれしく安心するのは、「何があっても親はあなたの味方」 ということが実感できることです。

頭に血が上ったまま抗議するのは危険ですが、「必要があったら私が守るから」という姿勢を見せるのはOK。

そうすると、子どもは「親は味方でいてくれるんだ」と安心します。

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実は、子どもは不安で助けを求めています。

本当は学校に行きたくないというより、不安があることを伝えたくて「行きたくない」と言っているだけの可能性もあります。

「どうしよう!?」と右往左往し、「学校に行け!」と怒鳴りつける前に、まずは子どもの気持ちをじっくり聞いてみてください。

それだけで子どもは安心し、問題も解決できるかもしれません。

●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)

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