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偏食の我が子・・栄養補給はどうすればいい?味覚の変化とサプリメントの取り入れ方について薬剤師の視点からお答えいただきました。

  • 2024.7.8

うちの子が偏食で栄養の偏りが心配・・・サプリメントも視野に入れるべき?選び方は?
そんな悩みに、薬剤師であり、食養アドバイザーでもある、株式会社Reblood 箕浦雅子さんにお話をお伺いしました。

偏食の我が子・・・サプリメント(グミタイプなども含めて)で栄養を補給すべき?

ママ広場


子どもの好き嫌いに悩んでいませんか?特に偏食が続くと、栄養バランスが心配になりますよね。薬剤師として、そして3人の息子を育てた母として、偏食に悩む親御さんの気持ちがよく分かります。

子どもの好き嫌いと味覚の変化
子どもの好き嫌いは、食わず嫌いであることも少なくありません。新しい食材に対して抵抗感を示すのは自然なことですが、無理強いせずに少しずつ挑戦させることで、徐々に慣れていくことも可能です。
食べ物に限らず好き嫌いの基本はファーストインプレッションです。人間関係においても第一印象はその後の関係性の9割を占める重要なことです。見た目、臭いや触った時の感覚、食感、食べる前後の体調など、脳が嫌いと錯覚する要素は多くあるといわれています。
子どもの味覚は成長とともに変化します。以下に、子どもの味覚の変化について詳しく説明します。

(1)生後0~6ヶ月
初期の味覚:
母乳や羊水を通じてさまざまな味に触れることで生まれたときから味覚を持っています。甘味、苦味、酸味、塩味、うま味すべてを認識できますが、新生児は甘味を好む傾向があります。母乳や乳児用ミルクが甘い味を持つため、自然に甘味に慣れています。
苦味や酸味:
苦味や酸味に対して敏感であり、これらの味に対して嫌悪感を示すことがあります。これは、毒性のある物質を避けるための本能的な反応です。

(2)生後6~12ヶ月
離乳食の開始:
固形食が始まると、新しい味や食感に触れることになります。この時期にさまざまな食材を試すことで、味覚の幅が広がります。
味覚の適応:
何度も同じ食材を提供することで、最初は嫌いだった味にも徐々に慣れてくることがあります。これは新しいものに対する興味や拒否反応でもあるので、慣れることにより徐々に食べられるようになることがあります。

(3)1~3歳
偏食の始まり:
自己主張が強くなる時期であり、特定の食べ物に対して強い好みや嫌悪を示すことがあります。新しい味や食感に対しては特に強い抵抗を示す時期です。
探索と学習:
色々な味を試しながら、自分の好みを発見する過程です。この時期は特に新しい食材を受け入れるのが難しくなることがありますが自然な防御反応といわれています。根気強く繰り返し試すことが大切です。またこの時期は家族や周りの大人たちから食事習慣を学ぶ時期です。周りが子どもが興味を引くように楽しそうに美味しそうに食べることで、子どもも新しい味に対して受け入れやすくなる傾向があります。

(4)3~5歳
味覚の成熟:
徐々に味覚受容体が成熟し始め、より多くの味や食感に対する受容度が高まります。ですが、甘みと塩味を好む傾向は続いており、新しい食べ物に対して警戒心を持つことがあります。
社会的影響:
家族や同年代の友人の影響を受けて、食べ物の好みが変わることがあります。食事の時間が楽しいものになると、偏食が改善されることもあります。

(5)6歳以降
成長と変化:
6歳を過ぎると子どもの味覚はさらに発達し、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味のバランスをよりよく理解できるようになります。学校での給食や友人との食事などを通じて、さらに多くの味を経験します。
味覚の安定化:
味覚がある程度安定してきますが、それでもまだ新しい味に対して抵抗は示すものの今までより柔軟であり、食生活の変化に対応しやすい時期です。

子どもの栄養補給とサプリメントの利用

子どもの成長にはバランスの取れた食事が欠かせません。しかし、現実にはすべての栄養素を食事だけで摂るのは難しいこともあります。特に偏食がある子どもにとって、必要な栄養を満たすのは至難の業です。そこで、サプリメントが助けになることがあります。
親として子どもの健康を第一に考えるのは当然のことです。偏食に悩む場合、無理に食べさせようとしても親も子もつらくなってしまいます。ですから無理をせず、足りない栄養素を補完できるサプリメントを上手に利用することも方法の1つだと考えることで、ストレスなく、子どもの栄養バランスをサポートすることができます。

無理なく偏食を改善し、健康的な成長をサポートするために、そしてあなたの子育てを少しでもラクに楽しくするためにもサプリメントの活用も考えてみてはいかがでしょうか?
子どもたちの好き嫌いが少しでも軽減し、健康的な将来を築くお手伝いができることを願っています。

[引用した主要な研究と文献]
•Keller, K. L., et al.(2010). "Early flavor experiences and later food choices."
•Mennella, J. A., & Beauchamp, G. K.(1991). "Maternal diet alters the sensory qualities of human milk and the nursling's behavior."
•Steiner, J. E.(1977). "Facial expressions of the neonate infant indicating the hedonics of food-related chemical stimuli."
•Beauchamp, G. K., & Mennella, J. A.(2009). "Early flavor learning and its impact on later feeding behavior."
•Ventura, A. K., & Mennella, J. A.(2011). "Innate and learned preferences for sweet taste during childhood."

•Sullivan, S. A., & Birch, L. L.(1994). "Infant dietary experience and acceptance of solid foods."
•Maier, A. S., et al.(2007). "Repeated exposure to initially disliked vegetables increases intake in preschool children."
•Nicklaus, S.(2011). "Children's acceptance of new foods at weaning. Role of practices of weaning and of food sensory properties."

•Mennella, J. A., et al.(2011). "Flavour programming during infancy."
•Carruth, B. R., et al.(2004). "The phenomenon of "picky eater": a behavioral marker in eating patterns of toddlers."
•Birch, L. L., & Marlin, D. W.(1982). "I don't like it; I never tried it: Effects of exposure on two-year-old children's food preferences."
•Patrick, H., & Nicklas, T. A.(2005). "A review of family and social determinants of children's eating patterns and diet quality."
•Savage, J. S., et al.(2007). "Parental influence on eating behavior: conception to adolescence."

•Nicklaus, S.(2016). "Development of food variety in children."
•Birch, L. L.(1999). "Development of food preferences."
•Cooke, L. J., et al.(2003). "Repeated exposure to foods and early food acceptance: a systematic review."
•Galloway, A. T., et al.(2005). "Parental feeding practices and child weight status: a comparison of parent and child reports."
•Hendy, H. M., & Raudenbush, B.(2000). "Effectiveness of teacher modeling to encourage food acceptance in preschool children."
•岡本洋子、田口田鶴子 小学生の食味嗜好傾向および味覚閾値/日本家政学会紙Vol.47 №2 161~168(1996)
•岡本洋子、田口田鶴子 子ども期の食事がその後の味覚感受性や性格特性に及ぼす影響/日本家政学会紙Vol.48 №7 621~631(1997)




執筆者

ママ広場


箕浦 雅子
日本古来の「食養」を基に、現代人の不調を立て直す!にこにこマークのママ薬剤師!
株式会社Reblood 健康アドバイザー
株式会社健将 代表取締役社長
株式会社健将ライフ 代表取締役社長
株式会社日輪光瑠璃薬局 代表取締役専務
薬剤師、食養アドバイザー、学校薬剤師

チョコレート嚢胞(子宮内膜症)破裂により両卵管を一部切除。
子どもは望めないと言われるも、自然妊娠にて3人の子供を授かる。
両親の影響で子どもの頃より食養に触れていたが、この入院をきっかけに真剣に学ぶ。
様々なセミナーや書籍を通して人生哲学を学ぶなか、
易経に出会い、今までの学びと食養の関係が腑に落ちる。
学校薬剤師として小学校でお酒とたばこの話や薬物乱用教室を行う。
食の大事さ、子育ての楽しみ方、夫婦円満の秘訣などリクエストに応じた演題でセミナーも随時開催。

株式会社Reblood
https://www.saga-fukuoka.com/

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