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人気エディター・川口ゆかりの「ふたり暮らしのおしゃれレシピ」第87回「東京の真ん中で初夏の風物詩デートを」

  • 2024.7.7

東京というコンクリートジャングルで過ごしていると、時折、心身ともに疲れが溜まることがあります。そんな時、心のより所になるのは旅行。といっても、遠出が難しい時は都内の癒しスポットでリフレッシュするのがいつの頃からか定番に。

幻想的な“ほたるの夕べ”が織りなす至福の時間

特にこの時期、おすすめしたいのが「ホテル椿山荘東京」で毎年開催される“ほたるの夕べ”。都心にありながらも自然と調和した贅沢な体験ができる、数少ないイベントです。実は幼少時代にもこの“ほたるの夕べ”に参加したことがあり、「どのくらい前に始まったのだろう?」と調べてみたら…、なんと今年で70周年を迎えるのだとか!

幼い頃に感じた自然の美しさと静けさ、そして、ほたるが織りなす幻想的な舞。その神秘的な光景は、私の心の中でずっと忘れられない思い出となって、この季節が近づくたびにあの時の感動が鮮明に蘇ります。

庭園にひっそりと佇む石焼会席「木春堂」へ

25ans Wedding

ほたるは日が沈んで辺りが薄暗くなってから飛び始めると聞き、まずはディナーを。この日は和モダンの日本家屋が印象的な「木春堂」へ。

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石焼会席コース(1名¥19,200 税込サ別)をいただきました。先づけの鱧にはじまり、前菜の盛り合わせと続き、国産活け伊勢海老やアワビ、黒毛和牛のロースにフィレと贅沢なラインナップ。

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メインのひとつである活け伊勢海老は、直前に水槽より引き上げたものを捌いて、備え付けの溶岩石プレートで焼き上げるライブスタイル! 富士山から切り出したという溶岩石で焼くと、遠赤外線効果で食材がふっくらと仕上がるのだとか。

確かにふっくらとやわらかい……!

石焼を楽しんだあとは、穴子と実山椒ご飯に伊勢海老の赤出汁、香の物、季節のデザート。どれも手が込んでいて、噛みしめるたび美味しい。

ちょっと食べすぎると胃の重さを感じてしまう年頃ですが、フルコースでいただいたのに重さを感じず、むしろ美味しいお料理をいただいて、体の内側から元気になった気分に。これで蒸し暑い日々を乗り切れそうです。

庭園の静寂と美しさに包まれる夜

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さて、お腹が満たされたあとは、お待ちかねのほたる鑑賞。すっかり日が沈みライトアップされた庭園の小路には、竹ぼんぼりと竹まりが灯り、幻想的な光景が広がっていました。

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小道を歩いて沢に向かうと、ほたるがあちこちに。わぁ~! 近くで歓声が響き渡ります。日本国内最大のゲンジボタルが優雅に舞うその姿は、まさに圧巻。

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私も童心にかえったように、夜空に浮かぶほたるの光を追いかけていました。幻想的な蛍火と堤灯のやわらかい光、清流のせせらぎ……自然と五感に入ってきて、内側からの懐かしさを呼び起こされるような安らぎ。なんだか幼少時代のあの日に戻ったみたい。

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結婚して何年も経つと、日常生活に追われてなかなかふたりの時間が持てなくなるものですが、たまには外で待ち合わせをして、ゆっくりと食事を楽しむのもいいですよね。そこにちょっとしたイベントが加われば、満足度は二倍になるはず。

今年の夏は、ほたるが飛び交うロマンチックな庭園で思い出に残る夜を体験してみませんか?

※この記事は2024年7月7日時点ものです。

写真・構成/川口ゆかり

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