dancyu本誌の連載「丸山隆平の美味しいってなんだろう?」では、丸山さんの「“もてメシ”を覚えたい」という願いをかなえるため、洋食のシェフ・古賀達彦さんのもとで修業しています。今回のテーマは“ヒレかつ”です。
■衣が立ち上がったヒレかつ
ヒレカツならではの美味しさは、なんといっても豚ヒレ肉のしっとり感です。この肉の質感を生かすためのコツは、厚めに切ること。揚げてから休ませ、余熱でも火を入れると、肉汁を閉じ込めることができます。
□“ヒレかつ”をつくる
◇材料 (つくりやすい分量)
豚ヒレ肉:1本(約250g)(トンカツ用)
塩:少々
白胡椒:少々
★ バッター粉:
・ 薄力粉:40g
・ 天ぷら粉:10g
★ 卵液:
・ 全卵:1個(M)
・ 牛乳:25ml
生パン粉:適量(粗挽き)
揚げ油:適量(サラダ油)
キャベツ:適量(せん切り)
(1)肉を切り揃える
豚肉は表面にスジがあれば包丁でそぎ、高さ4cmの円柱形に切る。細くなっている端の部分は観音開きにして、ほかの肉と同じ形と大きさになるように整える。
(2)肉をたたく
肉の断面を上にして手のひらで軽くトントンとたたいて繊維を柔らかくし、潰れた形を元通りに整え直し、片面だけに塩、胡椒をふる。
(3)バッター粉と卵液をからめる
肉にまんべんなくバッター粉をまぶし、余分な粉をはたいて落とす。竹串を肉の側面に刺し、卵液にくぐらせる。まんべんなくからめたら引き上げ、余分な卵液をきる。
(4)パン粉をつける
パン粉の上に断面を上にして肉を置き、パン粉をたっぷりかぶせる。パン粉ごと肉を持ち上げて、丸い形を意識しながら両手でギュッと握り込むようにして、パン粉を密着させる。たっぷりのパン粉ごとバットに取り出す。
(5)揚げる
油を170℃に熱し、衣をつけた肉をそっと入れ、4分30秒揚げる。時間が来たら取り出して、網の上に置き4分半休ませたらキッチンペーパーの上に移し、さらに油をきる。
(6)予熱で火を通す
3分ほど休ませて、余熱で火を通してから、キャベツとともに器に盛り完成。
撮影:伊藤菜々子 文:編集部