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世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

  • 2024.7.5
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世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

Text by 佐伯洋(編集部)

パリ五輪を控えるU-23日本代表は、3日に大会メンバー18名とバックアップメンバー4名を発表した。

18名は全員が予選で招集された経験のある選手でそれ自体に驚きはなかったが、一方でこの世代のスター選手だった松木玖生(FC東京)が外れるというサプライズもあった。

松木の選外は「海外移籍の可能性があるため」とされる。真相はさておき、海外移籍の敷居が低くなった現代ならではの事情といえるだろう。

そこで今回は、もともと世代屈指の才能とされながらパリ五輪18名のメンバーに含まれなかったヨーロッパ組の日本人選手をその理由も交えてご紹介しよう。

久保建英

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2001年6月4日(23歳)
所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン)
招集回数:0/17

東京五輪でメダルを逃し人目を憚らず号泣した久保建英は、年齢的にはこのパリ五輪世代だ。

ただすでにヨーロッパで実績を重ね、A代表にも定着している彼はこのパリ世代の代表には発足から一度も招集されず。本番のみメンバー入りすることも考えられたが、所属クラブからOKが出なかった。

久保も5月の時点で「クラブが大前提として、難しいよっていうので僕も納得してるって感じですね」と話している。

鈴木唯人

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2001年10月25日(22歳)
所属クラブ:ブレンビー(デンマーク)
招集回数:11/17

鈴木唯人は間違いなくこのU-23代表のエースであり、本来であれば「10番」としてパリ五輪に参戦するはずだった。

ただ昨夏デンマークのブレンビーに移籍して以降は状況が激変している。特に今年に入って爆発的にゴールとアシストを量産したため、シーズン佳境の時期に行われたU23アジアカップへの招集はかなわず。

今やヨーロッパの強豪クラブが注目する“人気銘柄”となっており、今夏の移籍報道も出る中でメンバー入りさせることができなかった。

鈴木彩艶

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2002年8月21日(21歳)
所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
招集回数:10/17

前回東京五輪のメンバーに飛び級で選ばれていた鈴木彩艶は、このパリ世代の守護神を務める予定だった。

ただ今年はA代表のアジアカップで所属チームを長期離脱した事情もあり、U23アジアカップは選外に。直前のアメリカ遠征で復帰したため、パリ五輪には出場するものと思われたが18名から外れサッカーファンを驚かせた。

発表直前にパルマへの移籍が報じられており、それが選外の理由だと考えられている。一方、U23アジアカップで小久保玲央ブライアンが大活躍したことで控えになる可能性もあったため、無理に招集する必要がなくなったという側面もあるだろう。

チェイス・アンリ

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2004年3月24日(20歳)
所属クラブ:シュトゥットガルト(ドイツ)
招集回数:5/17

このパリ世代のU-23代表が発足した最初のメンバーの一人だったチェイス・アンリ。発表前最後のアメリカ遠征にも呼ばれていたが、メンバー入りとはならなかった。

高卒後に加入したシュトゥットガルトではセカンドチーム(4部)で経験を重ね、今年に入ってブンデスリーガでのベンチ入りが増えている。ただトップデビューとはならず、4~5番手だった代表での序列をひっくり返せなかった形だ。

先月には今夏までとなっていたシュトゥットガルトとの契約を延長した上でローンに出されると報道されていたが、新シーズンはどこでプレーすることになるだろうか。

福田師王

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2004年4月8日(20歳)
所属クラブ:ボルシアMG(ドイツ)
招集回数:1/17

鹿児島の神村学園時代に「高校ナンバーワンFW」と言われ、卒業後Jリーグを経由せずにボルシアMGと契約した福田師王。当初はセカンドチームだったが今年1月にはトップ昇格し、ブンデスリーガでのデビューも飾っている。

ただ彼は2004年生まれの最年少世代(2005年以降はロス五輪世代)であり、招集は昨年11月に行われた強化試合での一回のみ。それまでU-20日本代表の活動でプレーしていた。

発表直前には現地で「メンバー入りの可能性あり」と伝えられていたが、選外はクラブ事情というより現時点での評価であろう。

福井太智

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2004年7月15日(19歳)
所属クラブ:アロウカ(ポルトガル)

10代でバイエルン・ミュンヘンと契約を結んだ福井太智の才能はこの世代でも屈指と考えられた。

ただ彼も福田師王と同じく2004年生まれの最年少世代であり、U-23代表への初招集はU-20ワールドカップが終わった昨秋のこと。今年1月から期限付き移籍したポルティモネンセでは出場機会にも恵まれスーパーな初得点も飾ったが、代表入りをアピールするほどの時間はなかった。

ポルティモネンセは2部に降格したため、今季は同じポルトガル1部リーグのアロウカに貸し出されることが決まっている。

熊田直紀

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2004年8月2日(19歳)
所属クラブ:ヘンク(ベルギー)
招集回数:1/17

熊田直紀は昨年3月に行われたU20アジアカップで5ゴールを記録し、得点王に輝いた左利きの大器だ。

ただ彼もまた2004年生まれの最年少世代であり、パリ世代のU-23代表への招集は昨年行われたアジア競技大会での一度のみ。その大会も怪我で辞退したため、このU-23代表では一度も出場できなかった。

今年1月にヘンクへと期限付き移籍したがセカンドチーム(2部)で9試合1得点に終わっている。

小田裕太郎

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2001年8月12日(22歳)
所属クラブ:ハーツ(スコットランド)
招集回数:6/17

昨季スコットランドで5得点を記録した小田裕太郎は、実績的でいえば海外組でも最上位だったはずだ。

このパリ世代のU-23代表にも当初から呼ばれていた。ただ昨年1月に海外移籍し、結果を残すにつれて代表への定期的な合流が困難に。結果、昨年11月の招集を最後に再び呼ばれることはなかった。

もちろん彼が得意とする左サイドは日本代表の最激戦区の一つであり、選ばれた斉藤光毅を脅かすまでには至らなかったという事情もあるだろう。

佐野航大

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2003年9月25日(20歳)
所属クラブ:NEC(オランダ)

昨季オランダで充実したシーズンを送った佐野航大。幅広い役割をこなせるマルチロールだけに選出の期待も高まったがバックアップメンバーに留まった。

昨年までは福田師王、福井太智らとU-20代表で活動し、その後NECで劇的に評価を高めると6月のアメリカ遠征でU-23代表に初招集された。しかし18名のメンバー入りにはあと一歩届かなかった。

それでも能力や実績面では全く遜色なく、五輪メンバーよりも先にA代表へ定着する可能性も十分にあるだろう。

後藤啓介

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2005年6月3日(19歳)
所属クラブ:アンデルレヒト(ベルギー)
招集回数:0/17

191cmの大型ストライカーは今年1月、18歳にしてベルギーの名門アンデルレヒトと契約。この半年間はセカンドチーム(2部)でプレーした。

彼は2028年のロス五輪世代でU-23代表への招集経験はない。ただ1歳年上の熊田が9試合1得点に終わった2部リーグで14試合6ゴールを記録し、パリ五輪の“隠し玉”としての期待もあった。

サプライズ選出とはならなかったが、間違いなく次世代のエースとなるだろう。

中井卓大

世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名

生年月日:2003年10月24日(20歳)
所属クラブ:ラージョ・マハダオンダ(スペイン)
招集回数:0/17

久保建英とともに日本の天才少年として脚光を浴びた中井卓大だが前途は多難だ。

現在もレアル・マドリーが保有権を持つものの、トップチームはもちろんBチームでの出場もほぼない。昨季は3部リーグのラージョ・マハダオンダに貸し出されたがここでも552分の出場にとどまった。

そうした状況もあり、U-23代表への招集はゼロで待望論も全く生まれなかった。彼と同じ2003年生まれは松木玖生が驚きの落選となり、佐野航大もバックアップメンバーに留まったためパリ五輪を逃す唯一の代となっている。

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