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新しいツールを手に入れて3年。想定外の関係が生まれて人生が豊かに【大人のお作法】

  • 2024.7.4
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Friendship

紫陽花の美しい雨の季節がやってきました。近年は水の被害も多く、梅雨時は外出を控えることもありますが、新型コロナ禍で長い、長いstay homeを経験した私たちは、仕事だけでなく、家に居ながらさまざまな活動を楽しめるということを学びました。

オンライン環境が整ったことで、自宅でセミナーに参加できたり、リビングでヨガのレッスンを受けられたり。遠方に住む家族や友人と画面越しで会うことの楽しさを知り、途切れていた関係がまた繋がったというメリットもありました。

この3年間、私はアメリカに住む親友との月2回のオンラインミーティングがルーティンになりました。コロナ禍以前は、会えるのは数年に一度。お互いのバースデーに電話で話したり、ホリデーカードやメールを交換して近況を報告し合っていましたが、今では画面越しに「ヘアスタイル変えたの? とても素敵!」「先週はこんな面白いモノを手に入れたよ」とお互いの顔を見ながら、会話を楽しめます。Thanks, High tec!です。たわいのないおしゃべりは、家族や仕事の話、最近読んだ興味深い本のこと、時には今秋に控えている大統領選挙の話題から、ハリウッドセレブのゴシップまで。あっという間に2時間が過ぎてしまいます。大のお相撲ファンの彼女に報告するために、私もお相撲事情に詳しくなりました。

ふたりのおしゃべりを寝たふりをして、大人しく聞いていた愛猫が、「ねえねえ、そろそろボクを構って!」と画面に乱入するタイミングで、私は彼女に‟Good night. Sleep well”と。彼女は私に‟Have a beautiful day.”と言って別れます。

またstay home期間中、ご近所に新しい友人ができました。同じマンションに住むその方とは、エントランスやエレベーターでお会いして、挨拶やお天気の話しはしていて、「感じの良い方だなぁ」と思ってはいたのですが、それ以上のお付き合いはありませんでした。コロナ禍でお互いに外出していなかったこと、誰かとのおしゃべりを渇望していたこともあったのか、言葉を交わするようになりました。お茶に呼んでいただき、アクリル板越しに何度かお話ししているうちに、私よりひと回り以上年上のその方は、かつてグラフィックデザイナーとして活躍されていたこと、書道や美術館巡り、ガーデニングなど共通の趣味があることもわかり、今では毎月のようにランチやお茶をご一緒する仲の良い友人です。同じマンションに住んでいるので、台風や豪雨のときにも「お茶にいらっしゃいませんか?」と気軽に誘い合える、「新鮮なお野菜をいただいたので、どうぞ」と、玄関にてお裾分けをいただくこともあります。

気の重かったマンション住人の集まりも、「ミーティングの後、ランチに行きましょう」と今では楽しい行事になりました。

今でも、あまり思い出したくない新型コロナ禍の日々ですが、そんな辛い経験のなかでも、近くに住む新しい友人ができたり、新しいツールを手に入れて遠くに住む友人との繋がりが深くなったりなど、うれしいこともあったのだというこを実感しています。

もう少し続く雨の季節。コロナ禍で培ったStay Home術を思い出して、楽しく過ごしてみませんか?

丸野ひかる(まるのひかる)

米国のカレッジ卒業後、30年間以上、外資系化粧品会社にて新規ブランドの立ち上げ、マーケティング、PRマネージャーなどオールマイティに活躍。現在はフリーで、コスメ、ファッション、ライフスタイルなど「面白くて、人を幸せにするモノとコト」のPRに。日々の癒やしは、最愛のモフモフ猫との添い寝。

TEXT=丸野ひかる

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