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「私は美人じゃない」「人より太ってる」…外見を“気にしすぎる”子どもたち【ルッキズムの弊害】に親はどう対応するべき?

  • 2024.7.3

ルッキズムの弊害?過剰に外見を気にする子どもたち

外見にコンプレックスを持つ子どものイメージ
外見にコンプレックスを持つ子どものイメージ

多様性を重視する現代。それなのに、外見に関して限られた価値観にとらわれがちなのが、今の10代から20代の若い世代の特徴のひとつでしょう。「ルッキズム」とは、見た目や身体的特徴で人を判断したり差別したりするという意味です。過剰に見た目を気にする子どもの姿を見て、親として心配になるのではないでしょうか。しかし、どう対応したら良いか困っている親御さんも多いようです。今回は、「過剰に見た目を気にする」子どもへの対応についてお伝えします。自分も子どももお互いを責めずに、気持ちが楽になることを願っています。

まずは「自分を許す」ことから始めよう

子どものことで悩むと、「最終的に自分を責めて、抱え込む」という親御さんも少なくありません。心配になるのは当たり前のことです。「心配な気持ちになるのは、一生懸命頑張ってきた証拠」と、まずは自分をねぎらってあげてください。今の自分の気持ちにネガティブな感情があれば、しっかり受け止めて感じてあげましょう。子どもに対応するのは自分の気持ちが整えてからの方が、うまくいきます。

子どもの行動の目的を理解する

年齢は関係なく、人の言動には目的があります。子どもが「過剰に見た目を気にする」目的は何でしょうか。

多くの場合は、・周りに合わせている・仲間外れにされたくない(好かれたい)・褒められたい・今の見た目にコンプレックスがあるこのような目的があるでしょう。一般的には「手放した方が良い価値観」に見えますよね。

外見を気にする子どもがいたら、親としては「気にすることないよ」「今のままで十分かわいいよ」と助言をしがち……。その価値観を手放してほしいと思うからこそ出た言葉ですよね。親なら誰もが思うことです。とはいえ、子どもたちにとって、コミュニティを大事にする学校の友人関係のなかにいれば、なかなか手放すことは難しいはずです。思い切って、一度この価値観のメリットを考えてみましょう。

メリットを見つけて、今の姿にOKを出そう

例えば「周りに合わせる」ことのメリットは、「強調性が育つ」「コミュニケーションがとれる」などですね。 「褒められたい」のメリットは、「意欲的になる」「相手の良いところも見つけられる」などが挙げられます。一見ネガティブな印象の価値観は、メリットが隠れているんですね。

もし、このような価値観を子どもが持っていたら、メリットを見つけてみてください。素晴らしい部分がたくさん見つかるはずです。

しかし、注意したいのが、これは「臭いものにフタをして、無理やり良いことにする」ということではありません。ネガティブな気持ちのまま行動すると、ネガティブな結果になってしまいます。最初のステップとして、「今現在の自分」「今現在の子ども」の良いところに注目しましょう。「このような見た目になったらOK」ではなく、「今の自分でいい、もっと魅力的になるために努力する」と前向きな気持ちでいれば、外見を磨く努力が楽しい、ポジティブなものになりますよね。

条件付きではなく、無条件に受け入れる

このように「このような見た目になったらOK」という条件付きではなくまずは「今のあなたが十分ステキ」と無条件に受け入れること。その態度をとるために、アレコレ細かいことはいったん置いておきましょう。これは「甘やかす」ことではありません。人は「今の自分でOKなんだ」と受け入れられると、安心するものです。話はそれからです。

そして何よりも、子どもにとってうれしいことが、親御さんに「分かってもらえた」という実感です。 もちろん、心配するゆえに色々な言葉をかけたくなります。しかし、まず大事なのは目的を考えて、受け入れることが一歩進む近道となります。

まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。最初のステップとして親御さんができることとして、「自分を責めず、許すこと」、「子どもの行動の目的を考えること」、「その目的の価値観のメリットを見つけること」、「無条件に今の姿がステキという態度で見守ること」これらをお伝えしてきました。

遠回りに感じるかもしれません。しかし、子どもが“今の自分”を否定したまま行動しつづけると、どんなに外見を磨く努力しても終わりがなく苦しいんです。 ぜひ、子どもとのコミュニケーションの一環として、取り入れてみてください。

(伊藤春佳(いとう・はるか))

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