1. トップ
  2. レシピ
  3. バナナダイエットが"アリ”な理由。いつ、何本食べたらいい?[薬剤師監修]

バナナダイエットが"アリ”な理由。いつ、何本食べたらいい?[薬剤師監修]

  • 2024.7.3
  • 72 views

栄養が豊富でダイエットに最適なバナナ。一方で「果物はカロリーが多い」「甘い=太る」というイメージを持っている方も多いでしょう。

本記事では、バナナがダイエットに不向きではなく、効果的である理由に加え、食べるタイミングやポイントについても解説します。

バナナの糖質・カロリーはどのくらい?

まずはダイエットに重要な、糖質とカロリーの量を見ていきましょう。

バナナの糖質は、100gあたり21.4g

文部科学省の食品データベースによると、バナナ100g中の炭水化物は22.5g、食物繊維は1.1gです(※1)。

糖質は、「炭水化物-食物繊維」で求めることができ、バナナに含まれる糖質は100gあたり21.4gということになります。

果物に含まれる糖質は果糖が多いですが、バナナは果糖以外にもブドウ糖やショ糖、でんぷんも含まれるのが特徴です。

果糖は血糖値が急上昇しにくく、ブドウ糖は脳のエネルギー源になります。ショ糖は果糖とブドウ糖からなる糖分です。

果糖とブドウ糖はすぐに吸収されてエネルギーになるのに対し、ショ糖やでんぷんは吸収が緩やかです。

ブドウ糖は太る?メリットとデメリット、摂取のタイミング[管理栄養士監修]

バナナのカロリーは、100gあたり93kcal

バナナ1本(100g)あたりのカロリーは、93kcalです(※1)。

白米1/2杯分、6枚切りの食パン1/2枚と同じくらいのカロリーであるため、朝食の主食をバナナに置き換えることで、摂取カロリー量を減らすことができます。

お米とパン、ダイエットにいいのはどっち?管理栄養士の意見を総まとめ!

バナナがダイエットに効果的な理由

バナナは低カロリーで、糖の吸収が緩やか

バナナがダイエットに効果的な理由として、低カロリーで、糖の吸収が緩やかなことが挙げられます。

バナナの100gあたり21.4gという糖質の数値は、りんごの100gあたり14.1g(※2)、みかんの100gあたり11.0g(※3)と比べると、やや高めに見えます。

しかし、先述した通りバナナに含まれているショ糖やでんぷんは、吸収が緩やかです。

腹持ちがよく、食べると満足感を得やすいため、むしろバナナはダイエットには適しているといえるでしょう。

りんごダイエットの効果とやり方。痩せる食べ方・太る食べ方

ダイエット効果が期待できる、バナナの栄養素

ここからは、ダイエットに効果的なバナナの栄養素について、詳しく解説します。

糖質や脂質、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB群

バナナに含まれるビタミンB群には、糖質や脂質、たんぱく質の代謝を助けるはたらきがあります。

ビタミンB1

糖質の代謝をサポートする栄養素。中枢神経や末梢神経のはたらきを保ち、むくみ対策にも重要なビタミンです。

エネルギーの生成を助けるため、疲労回復の効果が期待できます。

ビタミンB2

脂質の代謝をサポートする栄養素。髪、爪、皮膚などの成長や、健康維持に関わるビタミンです。

「発育のビタミン」とも呼ばれ、肌や髪を、美しく保つ効果が期待できます。

ビタミンB6

たんぱく質の代謝をサポートする栄養素です。髪、皮膚、歯などの健康を維持するほか、赤血球や抗体の産生に関わっています。

筋肉の生成を補助するはたらきがあり、タンパク質と一緒に摂取することで、効率的な筋力アップが期待できます。

ビタミンが多い食べ物一覧、効果的なとり方、サプリ活用術[管理栄養士監修]

高血圧の予防や、むくみ解消に効果的なカリウム

バナナには、100gあたり360mgのカリウムが含まれています。

カリウムには余分なナトリウム(塩分)を排出してナトリウム濃度を一定に保ち、高血圧を予防する効果や、むくみを解消する作用が期待できます。

むくみの原因のひとつは、塩分の摂り過ぎです。血行不良をまねき肥満にもつながるため、むくみの予防や改善は、ダイエットを行う場合にも大切です。

むくみ解消が期待できる「お風呂の入り方」とは

またカリウムは、筋肉の収縮に関わっている栄養素です。

筋肉の動きを正常に保つには、カリウムとナトリウムのバランスを整えることが、効果的とされています。

キウイの栄養素とメリットが“ガチで”すごい!効果的な食べ方は?1日何個まで?

腸内環境を整える食物繊維

バナナには、100gあたり1.1gの食物繊維が含まれています。食物繊維には腸内の善玉菌を増やす働きがあり、腸内環境の改善に役立ちます。

また、バナナに含まれる食物繊維の多くは「不溶性食物繊維」。水に溶けにくく、水分を吸収して便のかさを増し、柔らかくする作用があります。

大腸のぜん動運動を促して排便をスムーズにするため、便秘の解消に適しています。

食物繊維が多い食べ物は?安くて手軽なおすすめ食材|マッスルデリ管理栄養士が解説

いつバナナを食べると、ダイエット効果が高い?

バナナを食べるおすすめのタイミングと、その理由を解説していきます。

朝食のとき

朝食にバナナを摂取するなら、食物繊維を先に食べる「ベジファースト」のように、バナナも食事の前に食べたほうがいいでしょう。

満腹感を得られるため、食べ過ぎ防止に最適で、ダイエット効果が高まります。

また、食物繊維には整腸効果があります。朝にバナナを食べると腸が活発に動き、代謝アップの効果が期待できます。

「腸の吸収が悪ければ、筋肉の質も悪くなる」。専門家に聞いた、正しい腸内環境の鍛え方&改善方法

昼のおやつタイム

バナナは高カロリーなスイーツに比べ低カロリーで満足度も高く、小腹を満たすのに適しています。

おやつの摂取カロリーが相対的に減ることで、ダイエット効果が期待できます。

また、昼のおやつタイムにバナナを摂ると、疲労の回復や不足したエネルギー補充ができます。

さらに、バナナを昼どきに摂取することで、午後以降の活動の集中力を高めることができます。これは、バナナに含まれているビタミンB1の効果です。

ビタミンB1を摂ることで、脳のエネルギー源となるブドウ糖や糖質が、効率よくエネルギーに変換されます。

運動前する30分前

バナナの糖質は消化に20分程度かかるため運動する30分前が、適切な摂取タイミングです。

運動する前におなかがいっぱいにならない程度に、1本を目安に食べましょう。

ビタミンBの効果で、損傷した筋肉の修復が期待できます。また、カリウムによる水分量の調整で、筋肉の痙攣を防ぐ効果も見込めます。

運動前にカフェインを飲むと、脂肪燃焼が高まるってホント?

バナナダイエットの効果を高めるポイント

バナナダイエットのポイントを、2つ解説します。

バナナは1日1〜2本を目安に食べる

バナナはエネルギー変換効率のよい果物ですが、食べ過ぎは禁物です。農林水産省によると、1日の果物の目安摂取量は200gとされています(※4)。

バナナの場合、1~2本程度が推奨量です。

果物は低カロリーですが、食べ過ぎるとカロリーオーバーになり、かえって太る原因になります。適切な量を食べて、ダイエットを行いましょう。

バナナを加熱せず、生のまま食べる

バナナは加熱すると栄養価が変化します。とくにビタミンB1は熱に弱いため、加熱調理すると多くのビタミンB1が失われてしまいます。

加熱によってフラクトオリゴ糖という糖が増加し、腸内環境を整える力がアップするなどのメリットもあります。

しかし、バナナ本来の効果を発揮したいなら、加熱せず生のまま食べるのがおすすめです。

生のフルーツと冷凍したフルーツ、どっちが栄養素が高い?イチゴの冷凍保存方法

バナナはダイエットの強い味方

バナナは気軽に摂取できるうえ、低カロリーでカロリーコントロールもしやすいです。

おやつの代わりになるので、ダイエットのときは心強い味方といえます。食べるタイミングによって、色々な効果が期待できるのもうれしいですね。

ぜひバナナダイエットのコツを押さえて、チャレンジしてみてくださいね。

\こちらの記事もおすすめ/

【バナナの栄養や効果】毎日食べると太る?カロリーや糖質は?[管理栄養士監修]

 

「バナナは快眠にいい食べ物」ってホント? バナナが熟睡ホルモン“メラトニン”を増やす理由とは

監修・執筆者プロフィール

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。

健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

<参考>
※1 食品成分データベース「果実類/バナナ/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類」
※2 食品成分データベース「果実類/りんご/皮なし/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン」
※3 食品成分データベース「果実類/(かんきつ類)/うんしゅうみかん/じょうのう/普通/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類」
※4 農林水産省「1 果物と健康」

<Edit:編集部>

元記事で読む
の記事をもっとみる