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傲慢(ごうまん)とは?読み方や意味、使い方をわかりやすく解説

  • 2024.7.3


「傲慢」は、人の性格や態度を表すのに使う言葉です。何げなく使っている言葉ですが、例文を交えてわかりやすく意味を解説します。また、「高慢」との違いや類語、対義語に加え、傲慢な人の性格、態度などの特徴について、恋愛やビジネスの人間関係、メンタルヘルスの分野まで多くのカウンセリングを行っている、小日向るり子さんに詳しく伺いました。

「傲慢」とはどういう意味?



傲慢(ごうまん)とは、思い上がった気持ちから人を見下す様子を表した言葉です。

傲慢の「傲」は、訓読みで「おごる、おごり、あなどる」などと読み、「おごり高ぶる」「人を侮る」という意味があります。


「傲慢」の言葉の使い方<例文あり>



傲慢は、人柄や態度に対して使われることが多い言葉です。例文を用いて具体的な使い方を紹介します。

名詞としての使い方


名詞として使用する場合は、人や行動の特徴、性格を具体的に指します。

■例文
「謙虚さと感謝の気持ちを忘れ、いつからか私は傲慢になっていたようだ」

「恋人の傲慢さには、もう我慢ならない」

形容動詞としての使い方


傲慢は形容動詞としても使われます。その場合は末尾に「な」を付けて「傲慢な●●(名詞)」と使い、後に来る名詞を修飾します。

■例文
「傲慢な人だと思っていたけれど、実は部下思いの一面もある」

「恋愛をすべて自分の思い通りに進めようとするなんて、傲慢な行いだ」


「高慢」と「傲慢」の違い



「傲慢」と似ていて間違いやすい言葉に、「高慢」があります。どのような違いがあるのか、それぞれの意味を比べてみましょう。

高慢の意味
自分の才能や外見などが優れているとうぬぼれ、人を見下す「気持ち」を意味します。

傲慢の意味
高慢な気持ちが、「態度」「行動」に表れている状態を意味します。人を見下し、おごった態度で自分第一の行動を取ることを指しています。

「高慢」は心の中で思っていること、「傲慢」は高慢な心の持ちようが行動に表れていること、という違いがあります。


「傲慢」の類語



ここでは、「傲慢」の言い換えとなる類語について解説します。それぞれの言葉の意味と使い方も見ていきましょう。

横柄(おうへい)


周囲に対して偉そうに振る舞ったり、失礼な態度を取ったりすることです。「横柄な対応」「横柄な口調」など、主に態度や行動について表現する際に使われます。

不遜(ふそん)


「自分は人よりも優れている」など、想いあがって謙虚さを欠き、周囲におごった態度を取ることです。「不遜な笑み」「不遜な発言」など、おごり高ぶった内面から表れる態度や行動、発言に対して使います。

尊大(そんだい)


自分の権力や能力への過信から、周囲を見下す話し方や態度を取ることです。「尊大な口の利き方」「尊大な動作」など、偉そうに見える立ち振る舞いを指して使います。

高飛車(たかびしゃ)


自分が優位に立とうと、高圧的な態度を取ることです。「高飛車に命令する」など、相手に圧力をかけるような態度や言動を表すのに使います。

居丈高(いたけだか)


自分を大きく見せようと、偉そうで威圧的な態度や行動を取ること。「威丈高」ともいいます。「居丈高な物言い」「居丈高になって押し付けた」など、相手を圧倒しようとする強引な態度や話し方を指すときに使います。


「傲慢」の対義語



あまりいい意味ではない「傲慢」に対して、よい意味で使われることが多い対義語を紹介します。

謙遜(けんそん)


自分の能力や功績を低く評価して見せることです。「自分はまだまだ」「若輩者です」など、自己評価を控えめに話すことで、周囲に良い印象を持たれるケースもあります。

上司へのあいさつなど、フォーマルな場面では謙遜の姿勢を求められることが多いでしょう。

謙虚(けんきょ)


「この成功はチームのおかげ」など、自分の地位や能力を過信せず、相手を敬うつつましい性格を意味する言葉です。

「あの人は謙虚な人だ」など、人に対する褒め言葉として使います。


傲慢な人の特徴



傲慢な人だと周囲から思われてしまうと、仕事もプライベートでも、人間関係の悩みの種になる可能性があります。ここでは、傲慢な人の性格や行動の特徴をチェックしていきましょう。

すべて自分が正しいと思っている


傲慢な人は、自分の考えや行動が常に正しいと信じて行動する傾向があります。自分の信念を貫くためならば、マナーや決まり事は後回しでも仕方ないと考えてしまうなど、自分の行動を正当化しようとします。

恋愛面では、自分の正当性を主張し、相手の話を聞かなくなるため、相手は自分がないがしろにされているように感じてしまうかもしれません。

保身のために謝らない


すべて自分が正しいと思っているために謝りません。自分の正しさを疑わないために謝罪の必要性を感じていないのですが、周囲からは言い訳が多い人、他責的な人と見られてしまいます。

恋人との関係においても「謝らない」が前提にあるため、相手の意見や感情を軽視しがちです。その結果、相手は尊重されていないと感じ、愛想を尽かされてしまう可能性があります。

自分の力を過信している


何かで成功した際に、自分だけの力で成し遂げたと、自身の能力を過信して傲慢になるケースもあります。また、元は謙虚だった人でも、成功によって周囲からちやほやされることで、次第に傲慢な思考に変わるパターンもあります。

恋愛面でも、周囲に対して傲慢な態度をとっているのを見た恋人にあきれられることがあるかもしれません。

人を見下す言動が多い


傲慢な人は、自分が組織や人間関係などのトップにいると思い込んでいるため、無意識に、周囲に対して高圧的な言動になりがちです。

上司が傲慢なタイプの場合には、部下とのコミュニケーションでパワハラなどのトラブルになることもあるでしょう。

また、恋人が傲慢な場合、コントロールするような圧をかけられたり、ネガティブな話ばかりされたりして、ふたりの時間が楽しいものになりません。


相手への思いやりの気持ちを忘れないよう心がけて



傲慢とは、自分の力を過大評価し相手を見下すことによって、失礼な態度を取ることから始まります。周囲と良好な関係を築く上でも、傲慢な言動は避けたいものです。

恋人が傲慢な相手の場合、対等な関係を築けなければ、幸せな恋愛にはなりません。傲慢な考え方にならないためにも、「すべて自分が正しいと思い込まない」「相手の気持ちも尊重する」「相手の話にきちんと耳を傾ける」など、相手への思いやりを忘れないことが大切です。

謙虚な姿勢を保つことで周囲からも信頼され、自分自身の成長に繋がっていきます。

取材・文/高坂晴奈

【監修】
小日向るり子さん
「カウンセリングスペースフィールマインド」代表。心理カウンセラー。一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。JAAアロマコーディネーター。恋愛、人間関係、メンタルヘルスなど多くの悩みにカウンセリングを行っている。恋愛や心理系コラムの執筆やメディア出演、監修も多数行っている。2024年4月までの相談件数は約6000件を超える。
オフィシャルサイト: http://feel-mind.net/



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