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フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」

  • 2024.7.2
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フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」
フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」

Text by 隈崎碧

EURO2024は1日に決勝トーナメント1回戦が行われ、フランスがベルギーと対戦し、1-0で勝利。ベスト8進出を決めた。

前半からフランスが攻め込む時間が続き、キリアン・エムバペを中心に攻め立てるも、試合終盤まで膠着状態が続く。

その中で迎えた85分、エンゴロ・カンテのワンタッチパスを受けた途中出場のランダル・コロ・ムアニが右足を振り抜くと、相手ディフェンダーのヤン・フェルトンゲンに当たってゴールに吸い込まれ、土壇場で試合をリードする。

試合はこのまま終了し、フランスが苦しみながらも次戦に進んだ。

勝ちはしたものの、フランスは決定力不足に悩まされた。この試合センターフォワードで先発し、ゴール奪取を期待されたマルクス・テュラムだったが、放った4本のシュートは全て枠外。特に前半34分のヘディングシュートは決めておきたかった。

また、ドリブルで局面を切り開き多くのチャンスを作ったエムバペも放った4本のシュートは全て枠外。これらを含めこの試合でフランスが放ったシュート20本のうち枠内シュートはわずかに2だった。

ただ、確実にチャンスは作れており、決定力が上がれば大量得点が狙えるはずだ。シュートに行き着くまでの流れも非常に良かった。

この試合は主にエムバペの左サイドを中心とし、彼のスピードを生かしたサイド攻撃で多くのチャンスを創出。特にアタッキングサード内での突破は相手のディフェンス陣に恐怖を植え付けた。

フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」
フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」

また、それまでトップ下で先発していたアントワーヌ・グリーズマンがこの試合は右ウィングで先発。右サイドバックで先発したクンデとの連携が非常に良く、グリーズマンが中に絞って空いたサイドのスペースをクンデがオーバーラップして侵入し、クロスを上げてチャンスを演出するシーンが多かった。

しかしチャンスを多く作ったとはいえ、ビルドアップの部分でもったいないパスミスも目立った。両チームに共通することではあったが、サイドに侵入した後のラストパスの精度が良くなく、チャンスを潰してしまう場面が多々あった。このポイントは次戦、改善に注目が集まるところである。

守備は瞬発力に長けているロイス・オペンダと強靭なフィジカルを持つロメル・ルカクの2トップに対してどう対応するかに注目が集まっていたが、ウィリアン・サリバ、ダヨ・ウパメカノのセンターバックが苦労しながらもなんとか封じ込めた。

フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」
フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」

左サイドのジェレミ・ドクはクンデがカットインを阻止する場面が多く、プレーメーカーのケヴィン・デ・ブライネもエンゴロ・カンテがシャットアウト。シュート数を5本に抑える素晴らしい守備を見せた。

フランスの次戦の相手であるポルトガルも捕まえづらい選手が多いため、どのような対応をするか注目だ。

一方、ベルギーにとっては非常に苦しい試合であった。

攻撃の軸となるデ・ブライネが封じ込まれると、サイドを中心に攻めようとするが、ターゲットとなるルカクがサリバの密着マークにより仕事をさせてもらえず。

ドクらサイドプレーヤーも相手のディフェンスによって長所を活かしきれず、何度か良い形を作ってもラストパスの質が上がりきらなかった。

フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」
フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」

何より苦しかったのが交代選手を入れるタイミングがほぼなかったところだろう。

試合的には非常に拮抗していたため、1人の交代により均衡が一気に崩れるリスクがあった。そのため迂闊に交代枠を使うわけにはいかず、流れを変えられる選手の投入ができなかったことが特にベルギー側にとっては痛かった。

また、失点した後の交代選手も良くなかった。ベルギーのベンチにはPSVで今季公式戦14得点を記録し、さらなる飛躍が期待されるヨハン・バカヨコや、サイドで違いを作り出せるレアンドロ・トロサールと、同点に追いつくためのタレントが揃っていた。

ただ、ロメル・ルカクをフル出場させ、後半20分までにロイス・オペンダを交代させた決断が仇となった。

フランス、終盤の決勝弾でベルギーを撃破!次の準々決勝ポルトガル戦に向けた「収穫と課題」
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今大会は調子が上がらず、この試合でもボールタッチ数が少なかった印象のあるルカクを早めに下げ、シャルレ・デ・ケーテラーレやヨハン・バカヨコなどを投入していれば結果は違っていたかもしれない。

オペンダは前線からのプレスがかなり効いていたため、交代した後にプレスの勢いが低下。自由にパスを回されるようになってしまった。EUROの戦いは終わってしまったが、今後の立て直しに期待だ。

次の準々決勝、フランスはポルトガルと対戦。

2大会前の決勝と同じカードで雪辱を果たすことができるのか。試合は日本時間の7月6日(土)午前4時にキックオフされる。

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