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『サツマイモ』は冷蔵しないで!! 農水省の注意喚起に“なるほど!”

  • 2024.8.27
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画像:PIXTA

秋の味覚の代表格であるサツマイモ。ホクホク甘〜い焼き芋や、お弁当にもぴったりな大学芋、やさしい甘さが後を引く炊き込みご飯など、さまざまな楽しみ方ができる食材です。

そんなサツマイモの正しい保存方法をご存知ですか?何も考えずに冷蔵庫に入れていたとしたら、それは辞めた方がいいかもしれません。今回は、サツマイモを長期保存するためのポイントを紹介します。

サツマイモは低温にしてはいけない!?

みなさんは買ってきたサツマイモをどうやって保存していますか?長持ちするようにと冷蔵庫に入れている人もいるかもしれません。実はそれ、逆効果なんです。

農林水産省の公式HPでは、「サツマイモの貯蔵方法について教えてください」という質問に対して、「サツマイモの貯蔵のポイントは、低温にしないということです」と回答しています。

サツマイモは、低温障害を起こす代表的な野菜の1つ。保存する際に適した温度は13~14℃で、逆に9℃以下の温度が低い環境に長く置くと腐敗しやすいのだそう。一方で、15℃以上では皮色の劣化や萌芽が見らるようになるのだとか。

サツマイモのこのような性質を踏まえると、家庭で貯蔵するには段ボールや木の箱にもみ殻を入れ、その中にサツマイモを入れて保存するのがいいのだそうです。保存する際にはサツマイモの表面をしっかりと乾かし、屋内の温度変化の少ない場所に置きます。特に冬の間は屋外で保存するのはNGです。

こうやってうまく貯蔵できれば、秋に収穫したサツマイモを翌年の春頃まで保存できます。

長期保存のカギはキュアリング処理

ただ、温度に気をつけて保存しても、どうしても10~20%の消耗は免れないとのこと。そこでもう1つのサツマイモの長期保存のポイントに、キュアリング処理というものがあるのだそう。

キュアリングのキュアは「傷を治す」という意味。傷がついたサツマイモは、温度が30~33°Cで湿度が90~95%の環境に4日間ほど置くと、傷口にコルク層が形成されます。そのコルク層ができることで、腐敗菌が傷口から侵入するのを防いで、水分の蒸散を抑えてくれるのだそう。これによってサツマイモの長期保存が叶うというのです。

野菜は収穫後も生きています。それにより微生物によって腐敗するのを防いでいます。呼吸や蒸散をいかに防ぐのかが、サツマイモを長く貯蔵する決め手となるということです。

収穫後の野菜に自ら「傷を治す」働きがあるとは驚きです。少し傷みが出てしまっても、うまくキュアリング処理ができればより長い間サツマイモを保存しておくことができるのですね。

適切な保存方法を知って、旬の味覚を長く楽しもう

秋が旬のサツマイモですが、長く楽しめたらいいですよね。サツマイモは適切な環境下であれば、半年ほどの長期保存もできる野菜です。もし今まで冷蔵庫に入れて保存していたとしたら、ぜひ保存方法を見直してみてください。今回紹介した適切な保存方法を実践して、サツマイモを長期保存してみましょう。

出典:農林水産省 公式HP(https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2301/03.html)(参照 2024-08-25)