謎の“伏線”に飛び交う憶測“...絶対に押さえたい”見所をおさらい！アニメ『薬屋のひとりごと』【無料配信中】

TVアニメ『薬屋のひとりごと』は2023年10月から連続2クールで放送され、美麗なアニメーションと後宮で巻き起こる難事件を猫猫（まおまお）が解決していく爽快さが大きな話題を呼んだ。バラバラの謎がひとつに収束する構成が鮮やかで、見ごたえのある作品になっている。ミステリー要素だけではなく、猫猫と壬氏（じんし）の関係性にも注目の本作。ただ、第1期で壬氏の正体は謎のままに終わった。本記事では、第1期で描かれた壬氏の正体にまつわる伏線をおさらいする。

謎に包まれた壬氏の正体

壬氏は後宮を管理する強い権力を持った宦官（かんがん）。中性的で美しい容姿の持ち主で、男女問わず彼の虜になってしまうほどだ。そして、猫猫を毒見役に選んだのも彼であり、後宮で起こった不可解な謎や面倒事を押し付けていく。壬氏は猫猫に特別な感情を抱いているが、猫猫は彼を雑にあしらいがちだ。

壬氏は猫猫の前に宦官として現れるが、はたして本当にそうなのか首をかしげたくなる描写がいくつもある。たとえば、第17話で猫猫と変装して街に出たときに、一緒に焼き鳥を食べ「野営のときのより美味いな」と言っている。宦官は一般的に武官のような仕事をしないため、壬氏が野営のことを知っているのは妙だ。

壬氏は宦官にしては体が鍛え上げられており、木刀を振って鍛錬するシーンも。彼が武術を身につけている理由は、本当の身分と関係がありそうだ。

身分を偽る壬氏の意図とは？

壬氏が高い身分であることを決定づけたのが第19話。宮廷の祭祀を仕切っており、宦官ではありえないような重要な役目を務めていた。猫猫によって落ちてきた柱の直撃を免れた壬氏は、大けがを負った猫猫を抱きかかえて外に歩いていく。壬氏の周りには深々と頭を下げた人々の姿が。祭祀での状況と周囲の厳かな態度が、壬氏が高貴な身分であることを物語っている。

治療を受けた猫猫に「何者なんだよこいつ……」と疑われるが、結局彼女は深く考えずに流してしまう。猫猫の推理力なら壬氏の正体にもたどり着きそうなものだが、面倒ごとにかかわりたくないという気持ちが勝ったらしい。真相に届きそうで届かないところが2人の恋愛模様のようにじれったい。

さらに第20話では、壬氏が男性機能を抑制する薬を飲んでいることが明かされる。つまり、身体的には宦官ではなく男性のままなのだ。薬を服用してまで壬氏が本来の身分を隠し宦官だと偽る理由とは、いったい何なんだろうか。

宦官にしか会えない人に会うため、宦官でしかできないなにかをするため。あるいは、本来の身分では都合の悪い出来事が起こるから……。さまざまな憶測ができるが、第1期で真相が明かされることはなかった。

しかし、実は猫猫の父親が羅漢（らかん）だと発覚したように、壬氏の秘密についても大きなサプライズが待っている予感がする。第2期は2025年に放送予定。もう一度アニメを観返して想像を膨らませるのも面白いだろう。

ABEMA無料一挙配信『薬屋のひとりごと』
［番組URL］https://abema.tv/video/title/19-174
・第1クール（#1～12）／～8月20日（火）午後5時29分まで、#1～12を無料で視聴可能
・第2クール（#13～24）／～8月20日（火）夜10時59分まで、#13～24を無料で視聴可能
【(C)日向夏・イマジカインフォス／「薬屋のひとりごと」製作委員会】

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ライター：まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムや映画の作品評、マンガのレビューを手がける。X：@kaku_magari