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【devadurga】奄美大島の自然と歴史を凝縮した「泥染め」をそと遊びに

  • 2024.7.16

奄美大島の自然が生み出す唯一無二の色を洋服に

違う世界に身を置いて知った「アパレル愛」

devadurga(デヴァドゥルガ)が拠点としているのは、奄美大島。沖縄と鹿児島のほぼ中間にあり、2021年には世界自然遺産に登録された、独自の文化と豊かな自然が息づく島です。

そんな奄美大島で生まれ育ったオーナーの島﨑仁志さんは、高校時代からアパレルショップでアルバイトしていたとあって、もともと洋服が好き。ところが、高校のときに自衛隊にスカウトされ、いったん自衛隊に入ったのだとか。

 

devadurga島﨑さん

自衛隊に入ることが決まっていれば、高校卒業まで遊べるという軽い気持ちだったんです。でも、すぐに後悔しました(笑)。契約期間が2年だったのですが、その間にアパレルをやりたいという思いが募り、20歳で渋谷のお店で働き始めました。

アウトドア×泥染めをコンセプトに独立!

泥染めの様子
泥染めは、世界でも奄美大島だけで行われている伝統工芸

7年間アパレルショップに勤めて店長にまでなり、2010年に満を持して独立。その際に、「自分たちにしかできないものって何だろう?」と考えて着目したのが、故郷の伝統工芸である泥染めだったそう。

もともと自然が好きで、ブランド立ち上げ当時は登山にもハマッていたという島﨑さんは、「自然でしかつくれないものとアウトドア」をかけ合わせたらおもしろいのではないかと、アパレルの中でもアウトドアというジャンルを選びました。

100%天然素材だけで染める肌にも環境にもやさしい服

泥染めの工程
テーチ木で染めた糸を何度も泥の中でもみ込むことでテーチ木のタンニンと泥の中の鉄分が結合し、色落ちもしにくい泥染めに

奄美大島で約1300年もの歴史を持つ泥染め。聞きなれない人も多いと思いますが、テーチ木というタンニンが含まれた木を煮出し、抽出した染料で染めた布を泥に入れると、化学反応を起こして黒くなる、という染色方法です。

ちなみにテーチ木だけだと染め上がりは赤褐色。devadurgaではテーチ木だけやフクギ染め、藍染めなども使って、表情豊かな柄を生み出しています。自然の物だけを使うことで、肌にも環境にもやさしくアレルギー物質も混入されないと、いいこと尽くめ!

 

devadurga島﨑さん

泥染めに欠かせない奄美の泥は粒子が細かくて、繊維に入りやすいんですよ。山裾に多い田んぼには、山からの栄養素が流れ込み、微生物も活発みたいです。また、化学繊維には色が入らないので、糸も木綿や絹など、天然のものだけを使います。

島﨑さんが見る奄美の風景をアパレルで発信

素潜りするdevadurgaの島﨑さん
奄美大島の美しい海で素潜り漁をする島﨑さん。毎日島で感じる感動がものづくりにも生かされています

ちなみに、「デヴァドゥルガ」という名前はサンスクリット語で「神聖な山」「世界の頂上」といった意味があるそう。登山を愛する島﨑さんが、「いずれはネパール地方の山も登りに行こう」と考えて、その目標を込めた名前だったのだそうです。

そして、現在の島﨑さんは漁業権も持つ素潜り漁師の顔も…。山登りをしていたころは山っぽいデザインが多かったといいますが、今はサンゴ礁の海や魚のイラストなど、海をイメージさせるデザインが増えました。

 

devadurga島﨑さん

デヴァドゥルガの服は、僕が見ている世界を、偏りすぎず、定番すぎない雰囲気でデザインに落とし込んでる…という部分があります。奄美の自然を、僕たちの服を通して感じてもらえたらうれしいですね

奄美大島の自然や息吹を感じるアパレル3選

泥染めも藍染めやフクギ染めも、全て手作業。同じデザインでも糸によって風合いが変わるし、季節が違えば染料の発酵度合いが変わり、そこでも色が変わります。

でも、だからこそオンリーワン感があるのが大きな魅力。また、色の抜けによる経年変化で、自分だけの味わいも楽しめます。デヴァドゥルガの多彩な服のなかから、おすすめ3つを紹介しましょう!

【SANGO CUT SEW】空から見た奄美の海とサンゴ礁を表現

devadurgaのサンゴカットソー

まずは泥染めと藍染めの織り成す美しい模様に惹きつけられる「サンゴカットソー」。

奄美に飛行機で着陸する前に機内から見えるサンゴ礁と海、空の風景を落とし込んでいるのだそう。泥染めがサンゴ礁、藍染めの青が海と空。そういわれて見ると、確かに奄美の美しい海を高いところから見ているような気分になります。

奄美の自然と人の手がつくったアートのようなトップスは、ファッション性も抜群!

 

devadurga島﨑さん

柄の出方は変わりますが、実は染め直しもできるんです。通販ではやっていませんが、奄美に遊びに来たついでに自分たちで染め直しをする…という人たちは結構いますよ。

【SANGO WIDE SHIRT】ゆとりのある身幅ときれいなシルエットが人気

二つめはきれいめシルエットが人気の「サンゴ ワイドシャツ」。

デヴァドゥルガの商品の多くは「後染め」といって、服の形になってから染めるため、形が崩れたり、ちょっと古着っぽい感じが出ます。それはそれで味なのですが、こちらの商品は生地を先に染める「先染め」でつくっており、生地も密度がしっかりしたものなのでピシッとしたラインが特徴。

セットアップでズボンもあるので、トータルコーディネートもおすすめです。

【G TEE】奄美大島近海で獲れる魚をユーモラスに描いたイラストが人気

もう一つ、泥染めではないけれど、デヴァドゥルガの人気アイテムとして忘れちゃだめなのがこの「魚プリントTeeシリーズ」。

上の写真の「G Tee」は、胸に描かれた「カマジ」(ロウニンアジ)がポイントです。実は、島﨑さんの奥様は人気イラストレーターの尚味さん。雑誌や鹿児島焼酎セットのラベルなどで活躍していますが、奄美近海にいる魚を描かせればこんなに愛らしいキャラクターに!

ほかにもハージンやタマンのTシャツがありますが、売り切れ必至なので気になる人は早めにチェックを。

devadurgaのG TEEに描かれたカマジ
釣り人に人気の魚、ロウニンアジ。奄美大島では「カマジ」と呼ばれるほか、世界ではその巨大さから「GT」(Giant Trevallyの略称)とも呼ばれています。GTにちなんで服の名前も「G TEE」!

 

devadurga島﨑さん

ちなみに僕のこの似顔絵も奥さん作です。素潜り漁に使う銛がチャームポイント(笑)

同じように見えて一つひとつが違う、一期一会の色

泥染めは、自然の力と手作業でつくる一期一会の色。また、テーチ木で染めてから泥で染めるという二段階を踏み、植物性・鉱物性の染料が繊維に入り込んで結合するため、草木染などに比べれば色落ちがしにくく、だからこそ長年愛用する中で経年変化が楽しめます。

「これからも奄美でしかつくれないものを大切に発信していきたいです。服を通して奄美大島を知ってほしいし、興味が湧いたらぜひ遊びに来てほしいです」と島﨑さん。

島の生命力が吹き込まれた服を身にまとい、奄美大島に思いを馳せながら自然の中で遊ぶのも一興!

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