今回は、「へえ!」となること請け合い!
中学受験ではおなじみの問題をやってみましょう。
問題
円の中に正方形がぴったり入っていて、その1辺はcmです。
では、円の面積は何cm2でしょうか?
答え
正解は「25.12cm2」です。(別解:8πcm2)
解説
実はこの問題、小学生でも解けるわけですが、小学校で習う算数の範囲では、半径の長さを求めることはできません。
それでも、円の面積を求められるのです!
どうすればよいかというと……半径ではなく、半径×半径を求めてしまいましょう。
半径×半径というのはいったいどんな量なのかを考えてみると、1辺が半径分の正方形の面積と言い換えることができますね。
下の図でいえば、ピンク色の部分になります。
この面積なら、円の中の正方形をヒントに求めることができる気がしませんか?
そう!緑色の正方形を4つに分けたうちの2つ分なのです。
緑色の正方形(円の中にぴ入った入った正方形)は1辺が4cmですから、面積は4×4=16(cm2)。
緑色の三角形1つが16÷4=4(cm2)なので、ピンク色の正方形の面積は、4×2=8(cm2)です。
ここまでくればあとは簡単!
円の面積は(半径の長さ)×(半径の長さ)×円周率なので、円周率3.14を掛けて、8×3.14=25.12(cm2)ですね。(今回は算数の範囲で解説しているので3.14とします。もちろんπでもいいですよ!)
手段より目的!
中学生以上であれば、半径の長さが2√2cmであることを求めてから計算した方もいるでしょう。
けれども、半径を求めずして面積を求めてしまうやり方も面白いと思いませんか?目的のためにはいつもの手段じゃなくてもいい。日々の生活でも、時にはそんな大胆さが必要かもしれませんね!
文・編集:河野梓(ずーさん)
「わかるって楽しい!考えるって面白い!」を合言葉に算数の教材や算数ナゾトキ、算数クイズを作っています。考え抜く力を育む 教えてくれない!?算数パズル塾Pazoo主宰。3児の母。
監修:横山明日希
株式会社math channel代表。老若男女問わず幅広く数学・算数の楽しさを伝える「数学のお兄さん」として活動。公益財団法人日本数学検定協会認定幼児さんすうシニアインストラクター。
『"体験"を通して、算数・数学を身近に』を理念に掲げる算数・数学コンテンツ企画グループ。 算数・数学の楽しさを伝える活動を約10年間続ける「数学のお兄さん」こと横山明日希が代表、プログラムの監修を行なっています。学校や塾とも一味違った切り口や内容を扱った算数コンテンツの展開を通して、これまでなかった「新しい算数・数学の学び」の機会を全国各地の人々に提供中。
面積の問題にもう一問挑戦!