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大人が意外と間違えやすい数学 「-100-(-100)-1/2×100」

  • 2024.8.26
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ノート1冊、鉛筆3本...日常の世界にあふれているのは正の数です。負の数も同様に、気温や値下げなどで目にすることも多いと思いますが、計算となると、なかなか機会がない人もいるかもしれませんね。

今回の問題を通して、負の数の計算をスラスラとできるようになってみませんか?

問題

次の計算問題を計算してください。
-100-(-100)-1/2×100

解答

正解は、「-50」です。

負の数が出てきてよく分からなかった、という人はぜひ次の「ポイント」を確認してください。

日常生活の中で負の数の計算をイメージできるよう解説していますよ。

ポイント

今回の問題のポイントは、負の数の計算ルールです。

改めて、問題の式を見てみましょう。

-100-(-100)-1/2×100

最初のハードルは、-(-100)という負の数の引き算ですね。

負の数の引き算のルールはただ一つ、足し算として計算することです。

-(-●)=+●

つまり、-(-100)は+100と同じことなのです。

よって、計算過程は以下のようになります。

-100-(-100)-1/2×100
=-100+100-1/2×100
=0-1/2×100

「負の数を引くと、プラスになるなんてイメージがわかない!」という人はこう考えてみてください。

負の数というのは、全体をマイナスにする存在です。例えば、スーパーでの負の数は「100円引き」と書かれたシールのようなものです。この値引きシールはお惣菜の値段を-100円してくれるありがたい存在です。

しかし、あなたが値引きシールのついたお惣菜を手に取ったとき、店員さんが慌ててやってきて「ごめんなさい!この商品の値引きはまだでした」と値引きシールをはがしてしまったらどうでしょうか。

お惣菜の値段は100円値引きされた値段から、+100円分上がって元の値段に戻ってしまうでしょう(負の数の引き算=足し算)。結果、値引き額は0円になります。

先ほど計算した-100-(-100)は、まさにこの値引きシールの事例と同じ状態を示しています。最初の-100を次の-(-100)で打ち消しているのです。

このようにイメージすれば、負の数の計算ルールも理解しやすくなるのではないでしょうか。

では、次に-1/2×100を計算しましょう。

0-1/2×100
=-1/2×100
=-100/2
=-50

負の数×正の数の掛け算の結果は、負の数になります。これは、掛けられる負の数が掛けた数の分だけドンドン増えていくイメージを持ちましょう。

例えば、たった-1/2円の値引きシールでも100回貼られたとしたら、-1/2-1/2-1/2...と値引き額が加算されていくでしょう。

こう考えれば、-1/2×100=-100/2の計算もイメージしやすいですよね。

まとめ

今回は、負の数の計算ルールに焦点を当てた問題に挑戦しました。

負の数の計算というと、日常的にあまり計算する機会がありませんが、具体的なイメージをもって計算ルールを確認すると覚えやすくなりますよ。

計算ルールを覚えたら、後は実践あるのみ。

ぜひ、他の負の数の問題にも挑戦してみてくださいね。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。


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